松本洋太

住宅設計を生業としています。 自邸建築を機に、庭やアートに囲まれた生活に憧れるようにな…

松本洋太

住宅設計を生業としています。 自邸建築を機に、庭やアートに囲まれた生活に憧れるようになりました。 わが家を理想郷にするべく日々活動しています。 日々の備忘録として。

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  • a fruitful life 実りある人生

    わが家を理想郷にするべく、暮らし・庭・アートについて探究しています。

記事一覧

日常を美しくする

作り手×住まい手の「フュージョン」 私は住宅設計者として、良い家を建てたいと思っている。そして、家づくりを考えている人も勿論、良い家を建てたいと思っている。しか…

松本洋太
1年前
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幸せについて本気出して考えてみた

書籍「地球家族」を読んで 先日、「地球家族」という本を読んだ。30か国、その国でいうところの「一般家庭」。それぞれの家にお邪魔して「家の中のものを全部外に出して写…

松本洋太
1年前
2

狭小地だからこそ庭をつくる

敷地面積は34坪。 狭小地でも敷地いっぱいに家を建てるのではなく、庭をしっかりと確保することで、庭と一体となった明るく開放的な暮らしができるようになりました。 家…

松本洋太
1年前
2

無添加肉汁祭り(家で手作りベーコン)

以下、無添加肉汁祭りのレシピです。 誰でも知っている材量しか使いません。安心健康美味。 ◎ベーコンの材料 豚バラ塊肉(脂身が少ないもの) ニンジン・セロリ・玉ねぎ…

松本洋太
1年前
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「簡素の美」

美しさは「簡素」の中にある。 作為から離れ、無駄を省いていくと、 残された一つひとつに心がこもり、 心と体が一体になった美しい空間が出来上がります。 実際、ただ暮…

松本洋太
1年前
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大きな庭に小さな家

わが家は100坪という住宅地としては比較的おおきな敷地に建っています。家はその敷地に目一杯建てるのではなく、建築面積15坪に抑え、残り85坪を全て庭として使えるように…

松本洋太
1年前
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未来に何を遺すのか

北欧デンマークにある「ごく一般的な」街並みに心奪われました。 https://goo.gl/maps/5kYomU2ZYVLCcRVz9 ※ストリートビューでご覧くださいませ。 思わず散歩したくなる…

松本洋太
1年前
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半農半居のススメ

2018年に新居を建てました(「自邸について」で記載しています) 何件も家を設計しましたが、実際に住むことができるのは自邸だけです。 自邸での暮らしを通して、自分が目…

松本洋太
1年前
12

「食」を楽しむ家であれ

私は、住宅設計をする上で「食」のシーンを最も大切にしている。 今回はそんな「食にまつわる家の話」。 家族が揃う貴重なシーン 何気なく家で過ごしていると気付かないが…

松本洋太
1年前
12

自邸について

2018年に新居を建築した。 敷地は、近江商人発祥の地と言われ、観光地としても有名な八幡堀の近くに位置している。豊臣秀次によって開町された旧市街地を中心とした城下町…

松本洋太
1年前
13

「家を建てることがゴール」になっていませんか?

家づくりを考え始めたお客様に、「どうして家を建てるのですか?」という質問をします。 当たり前の質問すぎて困惑される方がほとんどですが、そんな微妙な感覚のズレも大…

松本洋太
1年前
5

水やり無し、肥料無し、草取り少し。でも成るモンは成る。

パーマカルチャーデザインを始めたきっかけは、 「地球循環という大義名分のもと楽しく身(実)になることが出来るから」 苦しいと続かないんです。 でも楽しいだけだと飽…

松本洋太
1年前
9

家にアトリエをつくろう

自邸には「多目的室」と名付けた土間室があります。 日曜大工やセカンドリビングとしての活用を想像していましたが、 現在は油絵を描くためのアトリエ的な部屋と化していま…

松本洋太
1年前
9

良い家に必要な「住みこなし力」

これまでに約50棟の家を設計しました。その中には自邸も含まれています。 「良い家とは何か」仕事中はもちろん、日々の暮らしの中でも常に考えています。これほど公私混同…

松本洋太
1年前
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fruitful life project 始動!

2018年、琵琶湖の近く。 100坪の更地に新居を建築。 余った土地80坪を地球に還す「fruitful life project」を開始。 パーマカルチャーデザインに則って、多様な生物(木・…

松本洋太
1年前
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日常を美しくする

日常を美しくする

作り手×住まい手の「フュージョン」
私は住宅設計者として、良い家を建てたいと思っている。そして、家づくりを考えている人も勿論、良い家を建てたいと思っている。しかし、両者の価値観が一致したとしても、必ずしも良い家が出来るわけではない。

例えば、建築界の巨匠、村野藤吾の建築を見に行った時である。
兵庫県宝塚市には村野建築が多い。その中で宝塚市役所とカトリック宝塚教会を見学して感じた事である。どちらも

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幸せについて本気出して考えてみた

幸せについて本気出して考えてみた

書籍「地球家族」を読んで
先日、「地球家族」という本を読んだ。30か国、その国でいうところの「一般家庭」。それぞれの家にお邪魔して「家の中のものを全部外に出して写真を撮らせてくれ」という興味深い企画だ。経済的に裕福な家もあれば、貧しいと感じる家もあったし、戦争中の家も。日本人がいかに恵まれているか、モノに溢れているか、それでも満たされていないんだナァと、さまざま思うところがあった。

座禅体験

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狭小地だからこそ庭をつくる

狭小地だからこそ庭をつくる

敷地面積は34坪。
狭小地でも敷地いっぱいに家を建てるのではなく、庭をしっかりと確保することで、庭と一体となった明るく開放的な暮らしができるようになりました。

家族全員が読書好きで、ご夫婦はオーガニック料理やお菓子作り、そして娘さんはお絵描きが大好きです。
そんなご家族が、小さな家の中でもたくさんの居場所を見つけて過ごせるように、LDKを分解して点在させました。

そしてそれぞれの寛ぎスペースが

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無添加肉汁祭り(家で手作りベーコン)

無添加肉汁祭り(家で手作りベーコン)

以下、無添加肉汁祭りのレシピです。
誰でも知っている材量しか使いません。安心健康美味。

◎ベーコンの材料
豚バラ塊肉(脂身が少ないもの)
ニンジン・セロリ・玉ねぎ(全て1cm角くらいにザク切り)
調味料
塩・胡椒・ローリエ(5枚くらい)・ザラメ
※すべて分量は適当です。毎回味が違うから楽しい、と思える人向け。
 ↓
Step1 香り付け(3日)
① 上記全てをジップロックに入れて、重しを

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「簡素の美」

「簡素の美」

美しさは「簡素」の中にある。

作為から離れ、無駄を省いていくと、
残された一つひとつに心がこもり、
心と体が一体になった美しい空間が出来上がります。

実際、ただ暮らしているだけなのに、
「美しい」と伝わってくる家があります。
お茶を飲む、食事をする… といった何気ない日常のシーンが、
家から庭を超え、周辺環境まで一体となって、
美しく時が流れるのです。

削ぎ落し、研ぎ澄まされた空間は、
何年

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大きな庭に小さな家

大きな庭に小さな家

わが家は100坪という住宅地としては比較的おおきな敷地に建っています。家はその敷地に目一杯建てるのではなく、建築面積15坪に抑え、残り85坪を全て庭として使えるようにしました。
「大きな庭に小さな家」
自邸を設計する上で大切にした思いです。

「自邸について」でも記述していますが、わが家のテーマは「フレキシブルであること」です。住居は可変することが難しいですが、庭は如何様にも変えていくことが出来る

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未来に何を遺すのか

未来に何を遺すのか

北欧デンマークにある「ごく一般的な」街並みに心奪われました。

https://goo.gl/maps/5kYomU2ZYVLCcRVz9
※ストリートビューでご覧くださいませ。

思わず散歩したくなるような、気持ち良い街並みです。
住民の自然愛がにじみ出て、この街に新たに引っ越してくる方もきっと「木を植えよう」と思うはずです。

「こんな風な心遣いや街並みが日本にも増えたら良いのになぁ…」
日本

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半農半居のススメ

半農半居のススメ

2018年に新居を建てました(「自邸について」で記載しています)
何件も家を設計しましたが、実際に住むことができるのは自邸だけです。
自邸での暮らしを通して、自分が目指したい家づくりと向き合うことができます。「家が建てば完成ではなく、家が建ってからが家づくり」です。

※家づくりを始められた皆様へ
「どんな家を建てたいか」ではなく、「どんな人生を送りたいか」と考えてほしいです。
暮らし方次第で人生

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「食」を楽しむ家であれ

「食」を楽しむ家であれ

私は、住宅設計をする上で「食」のシーンを最も大切にしている。
今回はそんな「食にまつわる家の話」。

家族が揃う貴重なシーン
何気なく家で過ごしていると気付かないが、家族が揃って同じ行為を行うのって、食事以外にほとんどない。
そこで生まれる些細な会話や気持ちの探り合い(子の思春期・仕事のストレス・手料理の味付などなど)が、家族にとってとても大切な時間ではないか。そんな何気ない食事の背景となる家や庭

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自邸について

自邸について

2018年に新居を建築した。
敷地は、近江商人発祥の地と言われ、観光地としても有名な八幡堀の近くに位置している。豊臣秀次によって開町された旧市街地を中心とした城下町であり、水路を生かした湖上の交通の要所として栄えた。自然の豊かさと人の活気が共存しているところに魅力を感じている。
その地で暮らすにあたり、夫婦で家のテーマを決めた。

変化に対応できるおおらかな家

時間が経てば環境は大きく変わる。生

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「家を建てることがゴール」になっていませんか?

「家を建てることがゴール」になっていませんか?

家づくりを考え始めたお客様に、「どうして家を建てるのですか?」という質問をします。
当たり前の質問すぎて困惑される方がほとんどですが、そんな微妙な感覚のズレも大事な人間関係の構築だと思っています。

今すぐに家が無いと困るという人は日本にはほとんどいません。すでにどこかしらの家に住んでいるからです。
では、なぜ家がほしいのか。
それは「今よりも幸せになるため」だからだと思います。
「家賃がもったい

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水やり無し、肥料無し、草取り少し。でも成るモンは成る。

水やり無し、肥料無し、草取り少し。でも成るモンは成る。

パーマカルチャーデザインを始めたきっかけは、
「地球循環という大義名分のもと楽しく身(実)になることが出来るから」

苦しいと続かないんです。
でも楽しいだけだと飽きるんです。
苦しくなくて楽しい上に、自分にとって良いものだから、生き残るのです。
新陳代謝。メタボリズム。進化論。宇宙の真理はいつだってシンプル。

我が家の畑は、パーマカルチャーデザインを偏った解釈で捉えています。
「雑草は植物堆肥

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家にアトリエをつくろう

家にアトリエをつくろう

自邸には「多目的室」と名付けた土間室があります。
日曜大工やセカンドリビングとしての活用を想像していましたが、
現在は油絵を描くためのアトリエ的な部屋と化しています。

油絵に初めて触れたのは高校の美術の授業でした。
間違っても上描きすればいい(あくまでも素人芸術です)ラフな感じが僕の性格にピッタリで、楽しい授業だったことを覚えています。
美術の授業が終わってからは油絵の存在すら忘れていましたが、

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良い家に必要な「住みこなし力」

良い家に必要な「住みこなし力」

これまでに約50棟の家を設計しました。その中には自邸も含まれています。
「良い家とは何か」仕事中はもちろん、日々の暮らしの中でも常に考えています。これほど公私混同する仕事は無いのではないかと感じています。

また、いわゆる営業活動もしていますので、恐らく500人近くの方と家について話したと思います。その中から私と価値観が合って選んでいただいた方が約50組の大切なホームオーナー様ということです。

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fruitful life project 始動!

fruitful life project 始動!

2018年、琵琶湖の近く。
100坪の更地に新居を建築。

余った土地80坪を地球に還す「fruitful life project」を開始。
パーマカルチャーデザインに則って、多様な生物(木・草花・水)が生きる「小さな地球」を目指す。

暮らし、建築、アート、家庭菜園…
私たちの活動拠点として。

随時更新予定。

自邸の、youtube動画を下記URLからご視聴いただけます。
暮らしについて、

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