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【超短編小説26】小さい秋
暑い夏が終わり、やっと秋になったと思っていたら、いつの間にか冬の足音が近くまで迫ってきている。
毎年、お気に入りのパーカを着ることなく冬を迎えてしまう。けれども今年は10月に入ってすぐに、お気に入りのパーカを衣装ケースから出して、スーツの隣のハンガーにかけていた。
10月も中旬を過ぎたその日、僕は在宅勤務が終わると、久しぶりにそのパーカを着て散歩に出かけた。
外は思っていた以上に寒かった。パ
暑い夏が終わり、やっと秋になったと思っていたら、いつの間にか冬の足音が近くまで迫ってきている。
毎年、お気に入りのパーカを着ることなく冬を迎えてしまう。けれども今年は10月に入ってすぐに、お気に入りのパーカを衣装ケースから出して、スーツの隣のハンガーにかけていた。
10月も中旬を過ぎたその日、僕は在宅勤務が終わると、久しぶりにそのパーカを着て散歩に出かけた。
外は思っていた以上に寒かった。パ