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高校野球コラム(2021)

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2021年度の高校野球コラムです。第103回全国高校野球選手権、そして滋賀大会の中で高校野球ハイライトなど番組で伝えきれなかったエピソードを紹介します。この年からnoteでのコラ… もっと読む
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#夏

忍びのエースに光を当てる~高校野球ハイライト延長戦8日目・水口

忍びのエースに光を当てる~高校野球ハイライト延長戦8日目・水口

水口のエース・藤原聡大は三重県伊賀市の出身である。と言っても実家は滋賀との県境。中学時代のチームも、家族の職場も、そして兄の卒業校も滋賀県内にあり、本人は何一つ違和感なく30分弱で通学できる水口高校を選んだ。

伊賀から甲賀へ、忍者の郷を飛び越えて始まった高校野球。抜群の運動能力を誇り、「今でもチーム1」と種谷涼監督が評価するほどの内野手だったが、1年秋から投手にコンバート。2年間で体重を15キロ

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元虎投手、甲子園を目指す~高校野球ハイライト延長戦7日目・光泉カトリック

元虎投手、甲子園を目指す~高校野球ハイライト延長戦7日目・光泉カトリック

光泉カトリックの伊藤文隆監督は阪神タイガースの投手だった。通算54勝を上げ、1985年の日本一にも貢献。指導者としては2009年にクラブチームを全国優勝に導き、県内では元巨人の西村高司さん(長浜)以来となる元NPB選手の監督就任を果たした。

出身は愛知の大同工業。最後の夏はエースとして孤軍奮闘するも、準決勝で現在の中京大中京に敗れた。「甲子園のマウンドはプロでこそ立ったが、どうしても高校で…」。

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崩れた自信、重ねた不安~高校野球ハイライト延長戦4日目・瀬田工業

崩れた自信、重ねた不安~高校野球ハイライト延長戦4日目・瀬田工業

「プレッシャー」「不安が大きい」「まだまだ弱い」…古賀陽大主将の取材メモからは、甲子園を狙うチームと思えない言葉ばかり出てくる。小辻鷹仁投手を擁した去年の瀬田工業は、小椋和也監督が「大会が本当に楽しみだった」と振り返る充実布陣。だが独自大会の変則日程が影響し、近江に敗れた時には8月の中旬を迎えていた。

ベンチ入り2年生は1人だけの状況で、チーム作りも出遅れる。秋の県大会は初戦敗退。積み上げた自信

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2年ぶりの滋賀大会は本命不在?世代ランクと主観で行方を読み解く

2年ぶりの滋賀大会は本命不在?世代ランクと主観で行方を読み解く

6月22日、第103回全国高等学校野球選手権滋賀大会の組み合わせ抽選会が開かれました。2年ぶりに開催される滋賀大会の見どころを、世代ランキングを参考に紹介します。丸数字はランク順で、10位以上をランカー扱いします。

【大会全体の展望】今年も①近江が他校を離しランク1位を保っています。ただ去年の夏以降は優勝がなく、②滋賀学園に差を詰められています。絶対的な本命は不在。①近江と②滋賀学園に、春優勝の

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