決咲 無花(きさき なばな)

決咲 無花(きさき なばな)

マガジン

  • 咲かない花

    遅咲きでも狂い咲きでも何でも良かったんだけど、何かもう咲かないっぽい。それがわたし。

記事一覧

ねぎみその逸品が絶品

 ラーメンが国民食と言われるようになって久しいけれど、いったいどこの誰がそんなことを言っているのかは誰も知らないという仄暗い事実は措くとして、わたしはラーメン大…

初めて出汁割りを飲んだ

 『こないだ』と聞けば日本国民のおよそ9割が渡良瀬川の河原に降りてずっと流れを見ていたら北風がとても冷たくて風邪をひいてしまった森高千里さんの愚行を思い起こすら…

晩酌の話をしようか

 晩酌という言葉には何だかスパイシーなオヤジ臭が漂っていてどうにも止まらないからリンダが困っちゃうという噂があるけどそれは信じちゃいけない。なぜならわたしの心は…

整形ジョニー・デップ

 以前に娘が二重に整形したいと言い出した話を書いたけどわたしは整形には反対ではない。ただ整形をすることの利害得失は考えてほしい。  例えば恋人が出来たら「彼は本…

トイレの長トング

 電車の中で見た薄毛治療のポスターに大きく写る院長らしき男性自身が末期の薄毛だったのには申し訳ないが大いに違和感を覚えた。  会社のトイレで個室に入りズボンを下…

スコーンと娘の成長

 とある日曜日の午後に奥さんがキッチンで粘土を捏ねていたから「そんなことより一緒にスイカゲームやろうぜ俺まだ一回もスイカになったことないんだよなー」って言ったら…

柴田恭兵さんは何がそんなに関係ないのか

 来年の話をすると鬼が笑うとか言いますが鬼などという空想のモリモリゴリマッチョが笑ったところで当方痛くも痒くもないので来年の話をしますが来年は絵に力を入れてみよ…

老婆の脇腹でもいい

 今朝トイレでオナラをしたら、童謡『むすんでひらいて』の「むーすぅんーでーひー」までのメロディを完全再現させることに成功しました。イエーイすごーい。こんな朝は日…

インスタントコーヒーが良いものに変わったら

 昔の原田知世さんの映画『彼女が水木にきがえたら』みたいなタイトルになってしまったけど、そういうこと。インスタントコーヒーを少しだけ良い物に変えてみたという話。…

整形したいと言い出した

 大学2年生になる知人の息子さんが、目を整形して二重にしたいと言い出した。まぶたにノリを塗ったりテープを貼ったりする毎日に嫌気がさしたらしい。  知人は我が子の…

わたしのプライド

 わたしは今、『ザ・シェフ』という漫画がものすごく読みたい。全巻所有していたが以前に売ってしまった。  でもそんな事よりわたしは今、PRIDEにおいて今井美樹さんが…

その1秒がなぜ待てない

「あのひとどうしていっちゃうのかなぁ?」 「きっとおうさまなんだよ!」  わたしが信号待ちをしていた時に、横にいた幼稚園児くらいの女の子たちが言った。  言葉の…

ジジババは同じ話を何度もする

 ジジババの話をしたい。  ジジババとは魔女の宅急便のジジのババなどという、およそジブリ映画からは掛け離れたスカトロジーの類ではない。言うまでもなくお年寄りを表…

駅の改札で、平和をさけぶ

 わたしの前を歩いていた東南アジア系の男性が、改札の前で急に歩みを止めた。  持ち前の反射神経で何とか衝突は避けられたが、軽くイラッとした。  男性はゆったりと…

中村倫也さんが好きだという話

 このところずっと、SEKAI NO OWARIの『silent』という曲を聴きながら通勤している。  しかもリピート再生をオンにして聴いているからサブリミナル効果が著しく、SEKAI …

甥と義母と義母

 霊能力者・宜保愛子さんのお子さんが結婚したら、そのお相手にとって宜保さんは義理の母親にあたるわけなので「こちら義母の宜保です」「どうも義母の宜保です」なんてや…

ねぎみその逸品が絶品

 ラーメンが国民食と言われるようになって久しいけれど、いったいどこの誰がそんなことを言っているのかは誰も知らないという仄暗い事実は措くとして、わたしはラーメン大好き。

 わたしがどれだけラーメンを愛しているかを証明するためにカミングアウトするけれど、何を隠そうわたしの名前は小池だ。ラーメン大好き小池さん。ラーメンを愛しラーメンに愛された男。それがわたし。

 でもお肉が苦手なので、背脂が浮いてた

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初めて出汁割りを飲んだ

 『こないだ』と聞けば日本国民のおよそ9割が渡良瀬川の河原に降りてずっと流れを見ていたら北風がとても冷たくて風邪をひいてしまった森高千里さんの愚行を思い起こすらしいけれどわたしの場合は出汁割り。

 こないだ奥さんがおでんを作ってくれたから出汁割りというものを試してみた。お酒をおでんの出汁で割って七味をかけた飲み物みたいなゲテ物みたいな飲み物。前にどこかの飲み屋でおっちゃんたちが飲んでるのをテレビ

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晩酌の話をしようか

 晩酌という言葉には何だかスパイシーなオヤジ臭が漂っていてどうにも止まらないからリンダが困っちゃうという噂があるけどそれは信じちゃいけない。なぜならわたしの心はウブだからだ。ただリンダが困ってもわたしは困らないけどマンダが困ると久子が悲しむからそれだけは避けたい。

 晩酌でも賃借でもいいんだけどわたしはご飯と一緒においしくお酒を飲みたいだけなのにそうはさせまいとする強大な敵がわたしの前に立ちはだ

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整形ジョニー・デップ

 以前に娘が二重に整形したいと言い出した話を書いたけどわたしは整形には反対ではない。ただ整形をすることの利害得失は考えてほしい。

 例えば恋人が出来たら「彼は本当の私ではなく二重の私を好きになったんだ」とか、二重の彼との間に子どもができたら「生まれてくる子が一重だったらどうしよう」とか悩んじゃいそう。

 一重というコンプレックスから開放される代わりに整形自体がコンプレックスになりはしないか。本

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トイレの長トング

 電車の中で見た薄毛治療のポスターに大きく写る院長らしき男性自身が末期の薄毛だったのには申し訳ないが大いに違和感を覚えた。

 会社のトイレで個室に入りズボンを下ろして便器に座ったら端の方にボランティアのごみ拾いなどで使う長いトングが立て掛けてあったので末期薄毛院長と同じくらいの違和感を覚えた。

 誰がこんなところにこんな物を置いたのかは知らないがあまりに場違い過ぎて解せない。当世風に言うなら解

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スコーンと娘の成長

 とある日曜日の午後に奥さんがキッチンで粘土を捏ねていたから「そんなことより一緒にスイカゲームやろうぜ俺まだ一回もスイカになったことないんだよなー」って言ったら粘土じゃなくてスコーンの生地だった。おやつに焼くのだという。

 「焼くと膨らむ?」と聞いたら「膨らむよ」と言うのでリビングから椅子を持ってきてオーブンの前に陣取りスコーンを観察しはじめた。
 3分くらい目を離さずに見ていたけど全然膨らまな

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柴田恭兵さんは何がそんなに関係ないのか

 来年の話をすると鬼が笑うとか言いますが鬼などという空想のモリモリゴリマッチョが笑ったところで当方痛くも痒くもないので来年の話をしますが来年は絵に力を入れてみようと思っています。絵が描けるとそれだけで表現の幅が格段に広がるし練習を続けていけばドヘタがヘタくらいにはなるのではないかと推測します。

 だから今から少しずつ絵の練習を兼ねて毎日絵を描いてはSNSに投稿なぞしております。いずれこのブログに

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老婆の脇腹でもいい

 今朝トイレでオナラをしたら、童謡『むすんでひらいて』の「むーすぅんーでーひー」までのメロディを完全再現させることに成功しました。イエーイすごーい。こんな朝は日は何だか良いことがありそうな予感がします。洗濯機が壊れました。

 さて困りましたね。洗濯ができません。せめて洗濯板があれば当座はしのげたんですけどね。ないんですわ。痩せ老いた老婆の脇腹でもいいんですけど。デコボコした物ならこの際贅沢は言い

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インスタントコーヒーが良いものに変わったら

 昔の原田知世さんの映画『彼女が水木にきがえたら』みたいなタイトルになってしまったけど、そういうこと。インスタントコーヒーを少しだけ良い物に変えてみたという話。オーよく見たら水着が水木になっている。イヤだ。彼女よ水木に着替えるな。

 食事の後のコーヒーを淹れるのはわたしの役目。役目といってもルールだからじゃない。奥さんがコーヒー好きだから。好きな人の好きな事をしてあげたいというわたしの愛の才能の

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整形したいと言い出した

 大学2年生になる知人の息子さんが、目を整形して二重にしたいと言い出した。まぶたにノリを塗ったりテープを貼ったりする毎日に嫌気がさしたらしい。

 知人は我が子の整形には反対の立場を表明している。「必要ない」「ありのままの自分でいれば良い」が知人の主張。

 同意しかねる。わたしだってキリストに「必要ないのですよ」と優しく言われても絶対にパンツは履くし、ブッダに「ありのままの自分で良いのですよ」と

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わたしのプライド

 わたしは今、『ザ・シェフ』という漫画がものすごく読みたい。全巻所有していたが以前に売ってしまった。

 でもそんな事よりわたしは今、PRIDEにおいて今井美樹さんが見上げて誓ったという『南の一つ星』の正体解明に心血を注ぎたくなっている。

 そしてわたしは今、南の一つ星が『みなみの魚座α星フォーマルハウト』という一等星を指すらしい事を知った。

 アキボシ、フナボシ、ヒトツボッサンとも呼ばれるこ

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その1秒がなぜ待てない

「あのひとどうしていっちゃうのかなぁ?」

「きっとおうさまなんだよ!」

 わたしが信号待ちをしていた時に、横にいた幼稚園児くらいの女の子たちが言った。

 言葉の向かう先には、信号を無視して横断歩道を渡って行った中年男性がいた。

 信号を無視できるあのおじさんは、きっと王様くらい偉い人なんだという、彼女たちなりの理解かな。

 常々思うんだけど、人って信号を守らないよね。

 さっきのおじさ

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ジジババは同じ話を何度もする

 ジジババの話をしたい。

 ジジババとは魔女の宅急便のジジのババなどという、およそジブリ映画からは掛け離れたスカトロジーの類ではない。言うまでもなくお年寄りを表すジジイとババアの意だ。

 ジジババは同じ話をする。いつも何度でもする。「その話は前も聞いたよ」という事が幾度となくある。

 だいたいはジジイの「昔は俺もちょっとしたワルだった」と、ババアの「昔はこれでも小野小町の再来と言われていた」

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駅の改札で、平和をさけぶ

 わたしの前を歩いていた東南アジア系の男性が、改札の前で急に歩みを止めた。

 持ち前の反射神経で何とか衝突は避けられたが、軽くイラッとした。

 男性はゆったりとした動きでバッグからSuicaを取り出し、読み取り部にタッチした。

 改札ゲートが開いた後も、男性はすぐには動かなかった。まるでタッチの余韻を楽しむかのように2秒ほど佇んだあと、おもむろSuicaをバッグに戻した。

 そして何事もな

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中村倫也さんが好きだという話

 このところずっと、SEKAI NO OWARIの『silent』という曲を聴きながら通勤している。

 しかもリピート再生をオンにして聴いているからサブリミナル効果が著しく、SEKAI NO OWARIが好きになり始めたがゆえにわたしの世界Iが終わり始めるという妙なパラドックスに見舞われている。

 このsilentは、わたしが以前に観た森七菜さん主演『この恋あたためますか』の主題歌だった。

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甥と義母と義母

 霊能力者・宜保愛子さんのお子さんが結婚したら、そのお相手にとって宜保さんは義理の母親にあたるわけなので「こちら義母の宜保です」「どうも義母の宜保です」なんてやりとりをしていたのかな。

 それは全然関係なくて、義母がわたしと大学生の甥っ子 に「お前ら腕相撲で対決せえ」とけしかけてきて。

 いやいやロートルが大学生に勝てるわけないじゃんとか思っていたら、甥っ子が急に「おじさん勝つ自信ないんじゃね

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