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写真というメディアを考える

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イメージ・コンテンツを制作する事は、視覚を通過して、人の心に問いかけることが一番のポイントだ。 人の心に問いかける事は、感性の同一性を得るということで、国境、時間という領域を超え… もっと読む
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#コラム

ピューリツァー賞-写真部門:2014年-ゴールを超えて

ピューリツァー賞-写真部門:2014年-ゴールを超えて

ピューリツァー賞-写真部門:2014年-ゴールを超えて
アメリカのピューリッツァー賞(Pulitzer Prize)の「特集写真部門」の2014年に受賞。

ゴールの向こうへ(BEYOND THE FINISH LINE)by josh haner/ New York Times

ボストン・マラソンで両足を失った青年の一年後 (The New York Times)

Jeff Bauman r

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8月15日:そのイメージと文化の周辺を考える

8月15日:そのイメージと文化の周辺を考える

8月15日、そのイメージと文化の周辺を考える・・・

1945年8月15日は、終戦記念日だ。
まず、誰しもが、戦争をしたい訳がない・・・

戦況悪化の中の特攻手段としてのみに、人間魚雷-回天は製作された。
その人間魚雷-回天は、操縦兵の思想提示手段の自爆テロとは異なる。

Fig.人間魚雷 回天 記念館前 実物大模型

その時点での状況下で、人間魚雷-回天(かいてん)の操縦兵は、国を、国民を守るこ

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ロバート・ライマンは、MoMAの警備員として働き、MoMAに作品が収蔵された。

ロバート・ライマンは、MoMAの警備員として働き、MoMAに作品が収蔵された。

ロバート・ライマン(Robert Ryman,1930-2019/US)
ミニマリズムのコンセプチュアル・アーティスト。モノクローム絵画の厳密なでリサーチでの制作で著名だ。ロバート・ライマンの代表的な作品は、ビニール、グラスファイバー、リネン(亜麻布)、ジュート(黄麻繊維)、壁紙など、さまざまな表面に描かれたが、ベースは白地の白に限られていた。

ロバート・ライマンの抽象的な絵画はイメージを作成し

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(今日の一枚)テネリフェ島のテヒタビーチで難民を助ける観光客

(今日の一枚)テネリフェ島のテヒタビーチで難民を助ける観光客

テネリフェ島のテヒタビーチで難民を助ける観光客- 2006年7月30日(日)

Arturo Rodríguez(AP)

カナリア諸島は、アフリカ移民の主要な目的地の1つであった。
この段階までに、ボートは、モーリタニアやセネガルから出発することがよくあった。
これは、大西洋の1,000kmの危険な旅だった。多くの人が飢えて脱水症状で到着している。
テネリフェ島のテヒタビーチで、撮影されたこの

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(今日の一枚)アフリカの移民-African immigrants/World Press Photo of the Year-2014

(今日の一枚)アフリカの移民-African immigrants/World Press Photo of the Year-2014

アフリカの移民-African immigrants

World Press Photo of the Year-2014(世界報道写真大賞2014)
African immigrants

by John Stanmeyer

ジブチ市(ジブチ共和国)の海岸にいるアフリカの移民は、近隣のソマリアからの安価な信号を受信しようとして携帯電話を持ち上げている・・
アデン湾のジブチを通過する移民は、ブ

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(今日の一枚)If Winter comes, can Spring be far behind ?

(今日の一枚)If Winter comes, can Spring be far behind ?

(今日の一枚)If Winter comes, can Spring be far behind ?
If Winter comes, can Spring be far behind ?  -Percy Bysshe Shelley
Paris.

*冬来りなば 春遠からじ

Photo -artoday

もう少しで、立春ですね。どうぞ、ご自愛くださいませ。

イメージと文化「テレビ放送という時代の終焉」:2020年のマスコミを考える

イメージと文化「テレビ放送という時代の終焉」:2020年のマスコミを考える

・イメージと文化から、2020年の事象を考える(私的覚書)
「放送という時代から、Netの時代へ」
今年(2020年前半)、広告収入の上で、通信(Net)が、ついに放送を追い越した。それを決定づけるのは、スポンサーは広告だろう、そして、大手、電通の800億を超える赤字化へとなった。

そして、サイマル放送に、NHKに次いで、ついに民放も今年の後期から参入した。
それは、長くつづいた放送の時代の終焉

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映画「ある画家の数奇な運命」-ゲルハルト・リヒター(公開は10月2日-)

映画「ある画家の数奇な運命」-ゲルハルト・リヒター(公開は10月2日-)

映画「ある画家の数奇な運命」-ゲルハルト・リヒターの数奇なる半生について画がれているフィルムだ。

「ある画家の数奇な運命」(Werk ohne Autor):フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督
第91回アカデミー賞では外国語映画賞と撮影賞にノミネートされた。2018年製作/189分/R15+/ドイツ

現代アートの巨匠と言われるゲルハルト・リヒター(その手法は興味深い)をモデルに製

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(今日の一枚)ミランダ・リヒテンシュタインのフローター

(今日の一枚)ミランダ・リヒテンシュタインのフローター

ミランダ・リヒテンシュタインの作品の根底に流れているものは、生への畏怖(いふ)なのかも知れない。彼女の表象に触れると、ヒトが誰しもが持ち合わせている筈でありながら、現代人の多くが失い去ってしまった、遠い感情が蘇るようだ・・
「自分自身の自然への恐怖心がいったい何なのかを、作品を制作することによって探求しているのかも知れない」-Miranda Lichtenstein

Miranda Lichte

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ロイス・ワインバーガーの植物アートでの問いかけ

ロイス・ワインバーガーの植物アートでの問いかけ

ロイス・ワインバーガー(Lois Weinberger,1947-2020/オーストリア) 概念芸術のアーティスト・詩人、また、農業・園芸家だ。
そして、生態系や環境問題のあり方に揺さぶりをかけた作品を早期から制作していた。
芸術と自然に関する、新たな議論に大きな貢献している。
(例)ドクメンタX(documentaX kassel-1997):その内容は、放棄された列車のプラットフォームに、ヨー

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