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わたなべ はな
2023年8月29日 17:55
今年は暑さが長く続くと聞いていた。だから秋が遠い、もしくは来ないのではと、遠く秋へただ手を伸ばしていた。しかし9月が近づき始めると、秋の足音がするではないか。空に浮かぶ雲は秋へと流れ、虫の声は移ろい秋を呼んでいる。まだまだ猛暑日と言われるなか、どことなく以前より過ごしやすく感じ、秋の気配へ目を移す。そして思うのだ。ごめんね。ありがとう。それはまるで、親が子を思う様に似ている。
2023年4月12日 13:36
とある画家がある朝、起き出したかと思ったら一気に白いキャンバスに色を置いていく。そんな風に、目覚めたら世界が一気に春になっていた。冬が嫌いというわけではないけれど、春になると、ようやく会いたい人に会えた様な気持ちになる。わくわくするとか、ときめくとか、そういった気持ちに自動的になる。春ってどこか特別で、主役級の華やかさがあるけれど、でも「主役」ではない。そんな感じがするのは、とてつもないイ
2023年1月7日 11:41
テレビ番組で、2000年前に沈没した船に眠っていたとある円盤から、驚くべき発見があったと紹介されていた。それは数十個の緻密な歯車でできており、月の位置やオリンピックの開催年などが分かる機械。「言わば2000年前のコンピュータ」なのだそう。おお、すごい。これは驚いた。専門家も大変驚き歓喜したとのこと。「こんな文明が、2000年も前にあったなんて!」とテレビが言う。たしかに。と思う反面、どことなく、で
2022年12月2日 16:45
鎌倉の大仏様はどこかハンサムなお顔立ち。空や雲といった自然を背景にしたお姿はより一層神秘的で、風景や思想も含めて有機的でした。宗教や宗教美術って、不思議ですごいものだなと思うんです。人々の思想や祈りといった無形のものが、儀礼や彫像、絵画などの「かたち」になって生み出される。そしてそれが多くの人の信仰の対象となり同時に芸術として多くの人を魅了し、何世紀もの時を経て在り