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『Horse Space 紡(つむぎ)』。引退した馬がその後の人生を送れる支援施設。

こんにちは、翼祈(たすき)です。
時代劇や牧場の様な施設にいる、。シャープで格好いいですよね!

馬の中には、大河ドラマや映画などの時代劇で活躍する、花形の様な馬もいます。最近だと、「バンカー」という2023年に亡くなった馬です。

[軍師官兵衛][麒麟がくる][鎌倉殿の13人]で主演俳優を乗せ、主演だけでなく[おんな城主直虎][西郷どん][青天を衝け]などで乗られ、大河だけで10本以上出演し、映画[関ヶ原][燃えよ剣]などを含めると出演作品は50本以上にのぼる、まさにその死を惜しまれた名馬でした。

馬は病気や足を骨折すると、競馬などでは活躍できなくなり、引退となります。

この記事では、競馬などで活躍し、骨折などで引退を余儀なくされた、馬のその後の人生を預かる支援施設となります。

表舞台を去った馬に穏やかな残りの人生を過ごしてほしい―。引退した後は食用などとして殺処分されるケースも多い乗用馬や競走馬。6年前から引退した馬の支援施設を運営してきた仲嶺美波さんは、2024年3月に拠点を埼玉県越生町に移して新しい挑戦をスタートさせました。

今回は『Horse Space 紡(つむぎ)』を立ち上げた経緯を説明します。

『Horse Space 紡(つむぎ)』が立ち上げられた経緯とは?

『Horse Space 紡(つむぎ)』は埼玉県越生町龍ケ谷の山あいにある、元は乗馬クラブだった施設となります。仲嶺さんは、埼玉県羽生市から6頭の馬を引き連れて、この地に降り立ちました。

馬房で柔らかな表情を浮かべていたのは、11歳の牝馬「ブランレーヌ」です。笠松競馬場や高知競馬場などで競走馬として活躍し、その後乗用馬に転身しました。その後ウォブラー症候群という病気を発症し、現在は人を乗せることはできませんが、「ツンデレな性格で今もファンが沢山いる子ですよ」と、仲嶺さんは笑顔で「ブランレーヌ」を紹介しました。

元々仲嶺さんは東京都内で臨床試験(治験)に従事する仕事をしていましたが、趣味で乗馬クラブの会員になって、馬術の試合に出場するまでになりました。馬と過ごす時間は何事にも代えがたい楽しさを味わえましたが、病気や怪我で再起不能になり、乗馬クラブを去る馬も多かったといいます。「人を乗せる仕事ができなくなった馬が、いつの間にか健康な馬と入れ替わっているのを何度も目撃し、酷く心が痛みました」と、一度は趣味を乗馬にすることを辞めました。

病気や怪我で表舞台を去った馬の余生は、馬を扱う業界では長年タブー視されてきた社会問題でした。農林水産省の統計によりますと、2022年に競馬などでレースを引退した競走馬およそ1万800頭の中で、およそ3000頭は乗用馬に転じました。しかし乗用馬を終えた後の「サードキャリア」に関連した統計はなく、その大半は寿命を迎える前に食用などで殺処分されているのが現状でした。

乗馬クラブ在籍中に出逢った「ミント」も、ひづめの病気で精神状態が安定せず、殺処分の対象に選ばれていた馬でした。2011年のある日、知人から「ミントが厩舎を去った」と聞かされ、仲嶺さんは「ミント」のことを案じ、いても立ってもいられなくなりました。

やっとの思いで売買業者の手に渡った「ミント」を発見し、引き取ることを決断しました。少しずつ心身の元気を取り戻す「ミント」の姿を見るうちに「働けなくなった馬をケアし、長く活躍できる機会を作りたい」という想いが湧いてきて、2018年に仲嶺さんは埼玉県羽生市に『Horse Space 紡(つむぎ)』をオープンしました。

施設では乗馬のレッスンが受けられる以外にも、「ホースケア会員」という制度を設けて一緒に馬の世話をする職員を募集しました。外部講師を招待して、馬の正しいケアの在り方や馬とのコミュニケーションなどを勉強する勉強会も意欲的に開催してきました。

参考:引退馬に幸せな余生を 支援施設運営の女性が始めた新たな挑戦 毎日新聞(2024年)

「最後まで馬を尊重してくれる支援施設に預かって頂きたい」と、怪我や病気などを抱える馬のオーナーから依頼が相次ぎましたが、限られた施設と人員では新規に馬の受け入れを断念せざるを得ませんでした。そこで2024年3月、埼玉県越生町に拠点を移しました。施設面積は以前のおよそ2倍になり、2024年4月『Horse Space 紡(つむぎ)』の再オープンに向けて準備を進めてきます。

2024年中に職員を雇用し、ゆっくり時間をかけて馬とじっくり向き合いたいです。最期の瞬間まで幸せに過ごしてくれたら思っています」と仲嶺さんは述べました。

馬に思うこと

SNSを観ていると、聞いたこともないカタカナが並べられ、「何の名前?」って思って、詳しく観ていくと、競馬で活躍している馬や骨折などで引退をすることになった馬の名前でした。

馬はテレビで斬新な名前を付けるのが好きという、名付け親の方を観たことがあります。確かにSNSで発せされている馬の名前は斬新な名前が多く、個性的だから、その馬の人気も相まって、毎回ファンの人が話しているんだと思います。

引退する馬は毎年居るものの、確かにその後のことはよく分からないことが多かったです。競馬で大活躍した馬は、種馬となって、子孫を残す馬もいますが、ほとんどの馬が、その後のことは謎でした。

引退しても馬にだって、まだ人生はあります。『Horse Space 紡(つむぎ)』は、一度乗馬から離れたものの、好きだったことが高じて、この様な支援施設を立ち上げた。純粋な愛を感じました。

再オープンに向けてお忙しいかと思いますが、これからも馬ファーストで、馬の居場所であり続けて下さい。


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