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ショウタ
2023年4月30日 20:33
あの頂きには無限の世界が広がっている。そう信じて疑わずいつも表情を変えない頂きを眺めていた不思議だ何処を見ているわけでもないのに夜が更ける 街の様子さえもあの頂きは写しだそうとしているのかきっと人は無限の美しさを手に入れて憧れが届くものと知る事になるだろうあの遙か頭上のてっぺんには畏敬の念すら感じる無言でいて優雅で丁寧な所作なんて侘びさびの効いた佇ま
2023年4月28日 07:59
束の間の休息をしに訪れた寒さは迷いのない空気を纏いつくし立ち返りもせず 進みもせず意識のあちこちに住み着いていく揺れ動く季節のようにかけ離れていきながら惑わすように記憶を暖める自分の瞼を閉じてみるといつしか謎めいた言葉使いに行き着いたそれは自分自身に届いた声なのか決して分かち望み至った決心であふれんばかりの痩せ我慢なのか寒さは叙情的に自らを揺り動
2023年4月25日 16:31
雨音が聞こえる世界は輝きに満ちていた躍動するすべての生命達奏でる調べの眩い空白の余韻覚えている完璧に思えた響きの内側をどうやら疲れていたようだ雨音の冷たく 目の覚めるような呼吸が何一つ変わっていくことがあるのだと気付けなかった空白に伝う透明なる鼓動やがて訪れた静寂の中で私は聞こえた音が人を通してうなずいているのを響いたんだ音が巡礼し微笑ん
2023年4月22日 21:40
雨の雫が屋根を伝うその一滴は軒先を見つめやがて波紋を広げる波打つ流麗さは全てを保つ均等に 一滴 一滴を集約して水面を穿つこぞって創られた波動はいずこへ全てがその瞬間のためにある 計算し尽くされた摂理は何事にも代えがたい生まれた残響を集約しつつ時の気まぐれに耳を澄まし彼方からくる雫達をボンヤリと見つめる完璧な物語に言葉はいらない横切る
2023年4月16日 09:15
車窓に見える風景 家々や街は何事もなくその地を動かずに存在するそこに山々や川と巧みに打ち解けあう田畑や街路樹たち互いが互いに遠慮をしてよそよそしくならない色調新緑はきっと交渉してくれてるのだろう尊重してくれて謙譲してくれて風景は成り立っているやがて水平線に見える一筋の明かり全てを照らし支度を急ぐ急き立てられるように始まる一日も無機質に見える
2023年4月9日 06:58
川にかかる橋を見た川のそばで立ち尽くす木々を見た人々が橋を渡る空には何もない空は冴えわたる青際限のないその色は遠慮もなしに全てを深く包み込む誰かの仕業なんだろうではないと説明がつかないあの空色は弱くもなく強くもなく主張せずかといって明確な意思を示す絶妙な春の配合その配合は川にも 橋にも木々にも 人々にも得意そうに語りかけ
2023年4月6日 22:42
家路に帰る道すがら雨音の香る世界から一筋の明かりが見える足を止め 幕を垂らし気付かぬつもりでまぶしく目をそらす足早に人々は去り一人残された雨土で木々のざわめきと同様に五感が舞台を整える澄み切った暗幕の向こうではあれだけにぎやかだった自然のトーンが慎ましやかに前を横切ろうとしている舞台を転換するときかあの光と色彩は確かに何かを打ち明けて
2023年4月2日 00:24
こないだの「何となく」の続きです。お時間ありましてうっかり記事を開いてしまったならば、最後までお付き合い頂けるとありがたいです!【無題】探していたものが見つかる前にうまくやり抜く自分がいる時を止めずにやり抜こうとして風を感じず景色が流れていった落としたはずのぬくもりを拾い集めて遠くを見つめ今を生きる事を噛みしめるにじんだ記憶を持て余し言葉にならない空気を飲み込む
2023年4月1日 11:59
見上げる木には花が咲く見つめられる事に慣れているのか可憐に 堂々と無言で全てを見回す何を考えているのか何を試しているのか森羅万象に睨みをきかすやがてフワッと花が遊ぶ君は遊び疲れたのか可憐に 華麗に健気に見据える虚空何を見守るのか満ちる季節に何を充たすのか地べたの素肌で見栄を切る見上げた空に華屑が舞う見つめた間合いが先なのか嬉々と