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【詩】 舞台


家路に帰る道すがら

雨音の香る世界から

一筋の明かりが見える


足を止め 幕を垂らし

気付かぬつもりで

まぶしく目をそらす


足早に人々は去り

一人残された雨土で

木々のざわめきと同様に

五感が舞台を整える


澄み切った暗幕の向こうでは

あれだけにぎやかだった

自然のトーンが慎ましやかに

前を横切ろうとしている


舞台を転換するときか

あの光と色彩は

確かに何かを打ち明けてくれた


つまり

カーテンコールを下さるのだろう

新緑の匂いと共に


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