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そあ
2021年3月27日 21:00
アオハルの破片は心の粘膜 透過して音もなく刺さるんだ 刺激と暴力を履き違えて 僕を一人にしないでよ カラフルな喜びが花開く季節は 僕の心象モノクローム際立つ季節 拒絶と喪失が隣り合わせの空間で 青ざめた桜が開花する 誰か前線を止めて 描けない未来 進めない足 誰か冷戦を止めて 透明なピラミッドから転げ落ちる 窓から見える春霞の並木 校内お
2020年6月14日 21:00
この光は 僕の目を痛めない南中したフルムーンは 背徳と融和扉を開いて 夜気が忍び込んだら肺まで染め上がっていく 藍へ恋をした君は 醜くなったね空回る心 絡め取ってしまいたいの蜘蛛が糸を吐くように うわごとは水煙管ああ 雨垂れる本音が寂しい一等星が かき消される空瞳孔を焼かれた午後と 天秤にかけて角砂糖で保つ 均衡赤い瞳の君が 消えたいと喘ぐ甘いなら痛みも 白い海に沈め
2020年5月16日 20:23
流れ落ちない砂時計に 君の目は反射して泣いているように見えた のは 僕だったかおざなりな明日は 溶けないビー玉が透けるだけアスファルトから スワロウテイルが抜け出す 新しい幸せを見つけて 戸惑っていたバレエシューズの履き心地は 他人事のよう孤独 飼い馴らした先で 手の平は空少し昔の自分に戻っただけ 三つ隣のクラスメイトが好きだと言った あの日の僕が馬鹿にした 古い映画時間は
2020年5月4日 20:42
コーヒーのミルクが ト音記号を描いて沈んだ5月のスローモーション君の中の桜色は 今どんな色してるのそんな話をしよう インクの中に 言葉 落として 落として赤と青の巻き糸で 拾い上げる或いは オリエンタルブルーに黄昏をステアしてあの日へと繋がるルームキー 探しに行こうか 思い出してここは 夜汽車が巻き上げた星屑のコクーン君の好きな音楽を聴きながら冷えたスプーンを口に運んだ
2020年3月16日 21:26
潤む画面に海月 巡って踊るアンニュイ透過して 肺は白 喉は赤 吐き出して錆色僕の自由が一つ一つ奪われては水底に集う花々に 吸い取られていった 回転させた 何度も吸い込んで ヴァイオレット色のカスタネットは空振りいつか見た景色が 狂った幸せに思えたから ルイボスバニラの香りで 強引に誘ってほしい 液と液 混ざり合って溶けて 綺麗にして 僕を指先のパルス 微かな誤差 深い眼差しの
2020年3月15日 23:06
オフホワイト色の夢 剥がれた嗚咽して 吐き出した ただれた まどろみ君のところまで 連れて行く天使の羽根は夜の工場地帯 煤で汚れた純真 大切なものは 廃工場で 埋め立て地水面は鏡 映し出して 向き合った 過去ジェットブラックの世界 君の瞳は濡れていた 人間じゃないものが好きなのと言って幽霊のようにふわり 旋回する影に 手を伸ばして 夢の国の土台には 幾千の凡庸が眠っていて灰
2020年1月7日 00:09
君と氷の上で踊り続けて 黒い薔薇が揺れて舞台 砕けてしまったなら 二人で パープルブルーの水底へ 沈んでいく 冬 いつかこのガラスも 廃工場で終わりを待つ 石榴の瞳に 僕のせいで 涙浮かんだら 嬉しい白昼夢の庭 羽化したばかりの翅をむしり取って 笑う あの夏の夜奪って 奪って 僕のものになっていくそれが 気持ち良かった ポラロイドは公園の砂場で蟻に噛ませて 朽ちていった
2019年11月23日 21:02
君がマスクの下に隠したものは何赤く 白い肌が燃えて君の孤独が露わになって 薄曇りの昼間 視線は罪人のような気分君の心の傷跡 間違いだとしても 触れさせて 君に自分の横顔は見えないから僕が代わりに胸の前で 十字を切ってもいいの 祈って 僕の気が変わる前に 僕の気が狂うまで深いサルビアの赤が溶けたような日窓ガラスに頭預けて 見えやしない天国 拝んだ 君の身体と血 パンと葡萄酒
2019年11月20日 20:52
心の電球消したら 一人黒に近づいた藍に抱かれて 温かくて僕のことを歌った唄や 昨日の君の言葉に引っ張られて まだ 眠れないまま 太陽に怯えて 光を疑った明るいものは僕を不意に傷付けるからフクロウが首をかしげる 月が主役の舞踏会へここなら きっと 守られる 空想 何処だって 思い馳せれば 都白い肌 赤い目 痩せた頰に涙の跡ラベンダー色のパウダーでかける魔法 僕の生んだ悪夢
2019年10月26日 12:11
君はいつまでも僕だけの王女様でトランプを敷き詰めた小部屋でクッションの綻びに爪を立てる舞い上がる幻想に 薄桃の白昼夢を見ていた君が生まれた季節をセピア色に染めて現実は噴水の向こうへ置き去り日付けが変わって 君は灰の中から生まれ変わるハッピーバースデー 私の愛しい人僕が嫌った太陽が 優しく微笑んで青銅の鎧が溶ける分かっていた これは現実なのに何故だろう 今日は 泣いてしまい
2019年10月25日 00:17
君のシャンプーの匂いが金木犀の香りを打ち消してはらはら この夜に 堕ちてゆく橙の花 暮れたら 淡い白 纏って 融解 天の神様の言う通り 指差して選んだのは 君の声首に 目蓋に 指先に 季節外れの雪に散った 椿と見紛う 子猫が路地裏で戯れるみたいに ふざけて 二人で幸せになれるから 朧月の瞳は そっと閉じていて いいの 一人じゃできないやり方で 幸せになれるなら一人じゃな
2019年10月19日 00:35
君といると不安になるんだ白いティーカップに滲み出す言葉澱んで、積もって、溶けない角砂糖は汗声に出したら ほら 崩れてゆく好き 嫌い 好き と 唱えて花びらを散らした 淡い恋なのシロツメクサの冠を編んであげる始まりは ただそれだけの 幼気な寓話使い古されたシナリオに溺れる役者は盲目な熱病月が綺麗ですね と 語り掛ける何処で覚えたのだろう 上滑りの言葉を秘め事、履き違えて