青い部屋のカーネーション

潤む画面に海月 巡って踊るアンニュイ
透過して 肺は白 喉は赤 吐き出して錆色
僕の自由が一つ一つ奪われては
水底に集う花々に 吸い取られていった

回転させた 何度も吸い込んで
ヴァイオレット色のカスタネットは空振り
いつか見た景色が 狂った幸せに思えたから
ルイボスバニラの香りで 強引に誘ってほしい

液と液 混ざり合って溶けて 綺麗にして 僕を
指先のパルス 微かな誤差 深い眼差しの電流
君の息で呼吸が出来たなら
この虚ろな言葉ごと 丸ごと愛して貰えたなら

いつの間にか 君は立派な悲劇のヒロインで
理解されない正義を振りかざしては 喘いでいた
浅い呼吸の先に 死にたがりの美学が消える
咳をして 喉を鳴らして
苦しそうに また息を吸ってしまうの

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