スワロフスキーと黒鳥の夢

オフホワイト色の夢 剥がれた
嗚咽して 吐き出した ただれた まどろみ
君のところまで 連れて行く天使の羽根は
夜の工場地帯 煤で汚れた純真

大切なものは 廃工場で 埋め立て地
水面は鏡 映し出して 向き合った 過去
ジェットブラックの世界 君の瞳は濡れていた
人間じゃないものが好きなのと言って
幽霊のようにふわり 旋回する影に 手を伸ばして

夢の国の土台には 幾千の凡庸が眠っていて
灰になった君の思い込みも
泡になった僕の期待も
全て 全て 飲み込んで そびえ立つ 青い城
ふざけたような歓声
シャッター音に かき消されては 上書き

夢占いで 君との時間を止める 未来が見えた
気紛れの一差しで 剥がれ落ちていく鱗
スパンコール はらはら 幻想の種明かし
君は もう ここに来ては いけない

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