漏斗

君といると不安になるんだ
白いティーカップに滲み出す言葉
澱んで、積もって、溶けない角砂糖は汗
声に出したら ほら 崩れてゆく

好き 嫌い 好き と 唱えて
花びらを散らした 淡い恋なの
シロツメクサの冠を編んであげる
始まりは ただそれだけの 幼気な寓話

使い古されたシナリオに
溺れる役者は盲目な熱病
月が綺麗ですね と 語り掛ける
何処で覚えたのだろう 上滑りの言葉を

秘め事、履き違えて、もつれて
また、うわごと

自己に膠着する糖蜜は罠

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