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エピソード

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このマガジンは、私の夫、息子達、それから愛犬等々から感じたことについてまとめています。
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記事一覧

「やられたら、やりかえせ!」が教えだった・・・。

「やられたら、やりかえせ!」が教えだった・・・。

 前回の投稿に書いた通り、私は悔し泣きしかしてこなかった。その場ではなく、帰宅してから泣いていたため、家族からはよく泣く子どもだと認識されていた。

「やられたら、やりかえせ!」は父の教え 私が自宅で泣いてばかりいたので、その理由を問われることが多かった。そんな時、私はいつも似たようなセリフを吐く。

「○○ちゃんに、髪の毛を引っ張られた・・・」とか

「△△くんに、叩かれた・・・」とか。

まぁ

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母の教えは……外で泣くな!家で泣け!

母の教えは……外で泣くな!家で泣け!

 私には、4歳離れた兄がいる。とても賢くて、礼儀正しくて、勉強もできて、けれど運動音痴という一面を持つ兄が。

女子と遊びたかった小2時代 いつも兄の跡を追いかけて遊んでいたため、いつしか私の周りは男子ばかりになっていた。

 女子の友達といえば、同じ官舎に住む幼稚園児くらいだった。そんなこともあり、私は末っ子ながら姉のような振る舞いを覚えたのだった。

 私はよくその子達の家に招かれた。面倒見が

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命懸けだよ、木登りは。

命懸けだよ、木登りは。

 これは、私が小学校2年生の時の話。

 この頃、私は東京の官舎に住んでいた。庭のようなところには、たくさんの木々が植えられていて、そこは子ども達の格好の遊び場だった。

 極度の人見知りだった私も、この庭の中では違った。「超」が付くほどのおてんば娘。木登りをしてはターザンごっこをしたし、隣の家の塀に上ってはザクロの実を取って食べた。今思えば、こんな遊びができたのも昭和ならではだったのかもしれない

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母のこと

母のこと

 母のことを書こうと思う。大工の祖父と病弱な祖母の元に、4人姉弟の長女(1番目)として生まれた。

 自衛官の父と25歳でお見合い結婚。2人の子どもに恵まれ、パートをしながら頑張ってきた。

 現在は、私達家族(夫・息子3人・愛犬・私)と同居している。とてもよく働き、よく気付いて動いてくれる。まぁ、孫からは「せわしなく動いて口うるさいばぁさん」だと思われてはいるし、私とも多々衝突しているのも事実な

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一寸先はマンホール #キナリ杯

一寸先はマンホール #キナリ杯

 料理、掃除、アイロン掛け・・・家事という家事が苦手な私にも、たった一つだけ自慢できるものがある。それは、とにかく「負けず嫌い」なところだ。

 何事にも全力を尽くすことはもちろんだが(まぁ、その分、持久力が無いのが悲しい所)、一度「負けたくない」と思えば、どんなことにも集中して取り組む。一度集中したら周りで何が起きようとも動じない力を持っている。

 そしてその負けず嫌いの性分が、大変な事態を巻

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ふと差し込んだ一筋の光

ふと差し込んだ一筋の光

 この世に生を受けた瞬間から、私達はそれぞれの歴史を刻む。過酷と思える人生も、自由と思える人生も、それぞれに主人公がいて、それぞれに関わり合い、それぞれに何かしら影響を与え合って生きていく。

 ふと、自分という人間について考えてみた。何を思い、何を感じ、何を好んで、何を嫌うのか……。分かっているようで、分かっていないこともある。考えるにあたり、年代ごとに様々な出来事や感じたこと、深くかかわってく

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今でも信じられないけれど、私達夫婦の、結婚指輪にまつわる本当の話。

今でも信じられないけれど、私達夫婦の、結婚指輪にまつわる本当の話。

 私達夫婦は、出会ってから20年の月日を共にしています。実家で暮らしていた時間よりも、今の家族で過ごす時間の方が長くなるぞ・・・なんて思っていたら、ふと思い出したことがありました。

夫が指輪をなくした~結婚3年目~ そりゃねぇ、浮気も疑う時期ですよ。2人目が生まれて、私はなりふり構わず毎日子ども達と格闘していた頃で。夫は出張も多かったし、帰りも21時を過ぎていたし。ほぼ母子家庭のような生活で。夫

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当たり前だけど大切なもの~三男①~

当たり前だけど大切なもの~三男①~

 高校1年生、中学2年生、小学5年生の三人の息子達。同じ両親から生まれたのに、外見も性格も全く違う息子達。その子の性格や環境などが違えば、個性も違って当たり前。そうは思いつつ、長男と次男とは育て方を変えたことで、ちょっと気がかりだった三男。でも、見えないところで「優しさ」「思いやり」がちゃんと育っていた。やっぱり最後は「愛情」なんだ。

S(三男の名前)は、ずるい! 長男は正義感が強く、自分の信念

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当たり前だけど大切なもの~次男①~

当たり前だけど大切なもの~次男①~

 私には、息子が3人いる。高校1年生、中学2年生、小学5年生。それぞれに違った個性を持っている。そして、中学2年生の次男はとりわけ優しい子。小さなころから、そして今でも彼の行動は「優しさ」とは何かを教えてくれる。そんな彼の素敵なエピソードをつづりたい。

弱さは優しさ 次男は、とっても気が弱い。自分を守るために、嘘をついてしまうこともある。泣き虫で、いじけん坊で、ちょっと面倒なところもある。でも、

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当たり前だけど大切なもの~長男①~

当たり前だけど大切なもの~長男①~

 息子達はこの春、高校1年生、中学2年生、小学5年生になった。長男の出産から15年が経ったというわけだ。実にいろいろなことがあったが、今回は「当たり前だけど大切なもの」について、長男のエピソード①を書いてみようと思う。

男の子現る あれは確か、長男が保育園年長さんの頃。息子達は中耳炎になりやすかったため、1年のうちの半分くらいは耳鼻科に通っていたのではないだろうか。冬の時などはほぼ毎日通い、病院

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