マガジンのカバー画像

「常識を変える地図」

33
小学校で先生をしていた私が、「学校現場のなかなか変わらない常識を変えたい」という思いで書いた記事をまとめています。 「学校の常識を変えるには、自分自身の常識を変えるところから。」…
運営しているクリエイター

#学校

「すべての教育は洗脳である」という言葉に、真正面から「No」と言えますか?

「すべての教育は洗脳である」という言葉に、真正面から「No」と言えますか?

これは堀江貴文さんが2017年3月に出版された以下の書籍に書かれていた文章。
皆さんは、この言葉を聞いて何を感じるでしょうか。

2017年といえば、私自身、初任として学校に配属された年。
いよいよ「先生」になるぞというタイミングでこの本のタイトルが目に止まったのか、Amazonの履歴を見ると2017年3月30日に購入していたようです。

どんな思いで買ったのか、読んでみてどんな感想を抱いたのかは

もっとみる
インクルーシブな学校・学級づくりってどういうこと?〜映画『みんなの学校』から考えたこと〜

インクルーシブな学校・学級づくりってどういうこと?〜映画『みんなの学校』から考えたこと〜

「普通の子なんてどこにもいない」
「発達障害という言葉で括ってしまうことは、思考停止を招きかねない」

「みんなの学校」の舞台である大空小学校、その初代校長である木村泰子さんが講演会で声を大にして言われた、そんな言葉が印象に残っています。

私自身、過去には「特別支援教育」についてこんな記事を書いていました。

そんな「特別支援教育」についての考えが大きく揺さぶられる体験となりました。
今回の記事

もっとみる
夏休みの宿題って必要?〜宿題代行の記事から小学校教員が考えたこと〜

夏休みの宿題って必要?〜宿題代行の記事から小学校教員が考えたこと〜

今日はネットニュースの記事から考えたことシリーズ第一弾。
毎日の投稿を続けていく上で、ネタ切れになりそうな気配しかしないので、自分の中でいろんなレパートリーを増やしていければと考えています。

今日の記事はタイトルにもあるように「夏休みの宿題代行」について。

小学校教員である私にとっては、とても身近でかつ、ちょっと考えなければならない問題だと思い、記事にしています。

「9割の親が手伝う」と聞く

もっとみる
学校での学びは20年後の世界に通用しない?〜『2040教育のミライ』を読んで〜

学校での学びは20年後の世界に通用しない?〜『2040教育のミライ』を読んで〜

今回は読書記録の記事となります。
夏休みに自分に課した「読書10冊以上。そのうち3冊は感想を記事にまとめる」という宿題。今日はその1冊目となります。
今回読んだのは、株式会社ソニー・グローバルエデュケーション取締役会長である礒津政明さんが書かれた『2040教育のミライ』です。

友人に勧められたのでその場でメルカリ検索し、速攻ポチったのですが、最近読んだ本の中ではダントツで面白かったので記事にして

もっとみる
『なぜ、それでも会社は変われないのか』を読んだ小学校教員が考えたこと

『なぜ、それでも会社は変われないのか』を読んだ小学校教員が考えたこと

今回の読書記録は柴田昌治著の『なぜ、それでも会社は変われないのか 危機を突破する最強の「経営チーム」』という本。
これは最近スタートしたプログラムの課題図書でもあり、これから学校の組織開発を進めていこうとする私にとって重要な本になりそうなので、こうして記事としてまとめておこうと思いました。

本書の目次は以下の通り。

会社ではなく、学校の中にいる人間(しかも管理職や教務といった、いわゆる経営層で

もっとみる
学校支援スタッフの活用で教員の負担は減るのか

学校支援スタッフの活用で教員の負担は減るのか

書くテーマが見当たらない時は気になるニュース記事についてコメントしてみよう第一弾。
はい、苦し紛れのテーマです…笑
「書く習慣」1ヶ月チャレンジのように、毎日テーマが与えられるって幸せなことなんですね。毎日投稿を何年も続けている方は、そんなに毎日何を書いているんだろうか…

今日取り上げるニュースは「学校支援スタッフ」についてのこの記事。

簡単に説明すると、下の画像のように「教員が教員にしかでき

もっとみる
子どもの行動をデザインする?〜「ついやってしまう」体験のつくりかた〜

子どもの行動をデザインする?〜「ついやってしまう」体験のつくりかた〜

「1+1=?」

計算してくださいとは言っていません。
それでも、頭の中に答えである2を思い浮かべた方は多いのではないでしょうか。

ではこちらはどうでしょう。

大人である私たちは、28×4くらいであれば、すぐに計算できるかもしれませんが、39271÷23に関しては考えようともしないのではないでしょうか。

では、次のイラストではどうでしょうか。

思わず、鼻の中に指をいれたくなりますよね…

もっとみる
「元気だけど職場に行けない」ときに小学校教員が考えたこと

「元気だけど職場に行けない」ときに小学校教員が考えたこと

タイトルの通りですが、先週、妻がコロナ陽性となり、木・金と仕事をお休みせざるをえませんでした。
小学校で教員をしている私にとって、職場に行けないということは致命的なことであり、もちろんクラスの子どもたちを他の先生方にお願いするしかありませんでした。(出張などで1時間クラスを空けるのも申し訳ないくらいなので、2日間のお休みは本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした…)

そんな気持ちの中、自宅でできる

もっとみる
コーヒー好きの教員が考えた「コーヒーと教育」のとある共通点

コーヒー好きの教員が考えた「コーヒーと教育」のとある共通点

ここ最近、とあることがきっかけでこれまでよりもコーヒーとの距離が近くなり、コーヒーについて学びたい欲が湧いてきているじゅんじゅんです。

あることをきっかけにコーヒーと教育には似ているところがあるのではないかと思うようになりました。
そこで、今回の記事ではコーヒーと教育の共通点を私の主観満載でまとめてみようと思います。

1.ボクとコーヒー

元々、大学時代にスタバでバイトをするなど、コーヒーには

もっとみる
職員室における「組織開発」の探究の道のり

職員室における「組織開発」の探究の道のり

教員6年目の今年度は、クラスづくり(学級経営)はもちろんですが、とあることがきっかけで職員室づくり(働き方改革の文脈が大きいですが、この記事では「組織開発」と表現させていただきます)にも興味関心が広がってきています。詳しくは過去に以下の記事でもお伝えしていましたが、そこから詳細についてお伝えできないまま半年が過ぎていました。

今回の記事では、今年度取り組んできたこと、その成果と課題について自分の

もっとみる
学校の常識は社会の非常識?

学校の常識は社会の非常識?

「教員は世間知らず」

学校現場にいる人もそうでない人も一度はそんな言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。

私自身、大学卒業後に教員としてしか働いた経験がありません。直接言われたことはありませんが、教員経験しかない自分にとって、「教員は世間知らず」という言葉は常に付き纏います。
「一度社会に出て(一般企業で働いて)から教員になった方がいいのではないか」と考えたことのある人は、進路を考える学

もっとみる