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記事一覧
【紹介】アゴタ・クリストフ著『悪童日記』【強かな双子に惚れる】
知る人ぞ知る? と言っていいのでしょうか、本読みの間では人気の高い作品『悪童日記』の紹介です。
あらすじとか 戦時中、双子の少年たちがおばあちゃんの家に預けられます。そこで双子が目にしたこと耳にしたことが六十数編の短い日記のような形で語られます。戦争中というだけでもすでに悲しいのに、双子の預けられたおばあちゃんが強烈です。〈おばあちゃん〉という章の三行を読むだけでよくわかります。
ぼくらは
【苦手な方必見】本の読み方〈五つのルール〉
今回は「本の読み方」というざっくりしたテーマでお話ししてみたいと思います。「記憶に残る読書法」というテーマでお話をしている方はよくみますが、「そもそも集中して本を読めない」「一冊も読みきれない」という方、いらっしゃるんじゃないですかね?
私の後輩にも「何ヶ月も前に本を買ったけど読めてないです」というやつがいるので、そんな「本を読めない人」に向けて、私が意識して使っているいくつかのルールを紹介し
【紹介】相沢沙呼著『medium 霊媒探偵城塚翡翠』『午前零時のサンドリヨン』【マジシャンが再現】
あらすじ 推理小説作家・香月史郎と霊媒・城塚翡翠がタッグを組んで難事件に挑みます。翡翠の霊媒の能力は、死者の言葉を代弁し事件解決をアシストしますが、その言葉自体には証拠能力もなく、また殺害現場に行かなければ発動しないなどの条件があり、香月史郎がその言葉を推理によって現実世界と繋ぎます。しかし、巷を脅かすシリアルキラーの魔の手は翡翠にも忍び寄る——。
非常に説明しにくい! このミステリーがすごい!
【紹介】山本弘『プロジェクトぴあの』【SFはすごい!】
天才アイドルがピアノドライブという宇宙船の新型エンジンを開発するお話です。アニメチックな装丁からSF〝風〟ライトノベルを想像される方もいらっしゃるかもしれませんが、なんてったって著者は山本弘先生、相対性理論、タキオン(超光速粒子)、熱力学の第二法則の破る……などがっつりハードSFです。
ヒロインである、結城ぴあのはアイドルを踏み台にしか考えていません。自分の夢を叶えるためにすべてを捨てている
【紹介】村上龍著『限りなく透明に近いブルー』【こうやって読むとすごさがわかる】
いいかよく見ろ、まだ世界は俺の下にあるじゃないか。この地面の上に俺はいて、同じ地面の上には木や草や砂糖を巣へ運ぶ蟻や、転がるボールを追う女の子や、駆けていく子犬がいる。
この地面は無数の家々と山と河と海を経て、あらゆる場所に通じている。その上に俺はいる。
恐がるな世界はまだ俺の下にあるんだぞ。(作中より引用)
はじめに 村上龍は村上春樹と同時期にデビューした大型新人として、「W村上」なんて
【紹介】寺山修司『青少年のための自殺学入門』
はじめに みなさんは、「死」というものを考えたことがありますか?
自分の最期を考えるというのは、いわば、ゴールを想定するようなものです。夏休みの終わりを知らなければ計画的に宿題を終わらせることができないように、自分の人生の終わりがわかった方が人生が充実するのではないかと、私は考えます。
私はマジシャンになる前は健康保険を販売していました。お客様に死亡保証の話をするとよく言われたのが「私はま