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これまでに読んだおすすめ本のレビューです。
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#文章を書く

20歳の自分に受けさせたい文章講義【ブックレビュー】

20歳の自分に受けさせたい文章講義【ブックレビュー】

社会人になり、いくつもの年月を越えた今。
文章と向き合う仕事をしている今。

もう少し若いころに、文章の何たるかを知るべく。
文章の奥底に少しでも近づけるべく。
時間を費やしておけばよかったな…と思うこともある。

今、私が20歳だったら。
この本を読んでみるのもいいんじゃないかな、と。
簡単なようで意外に奥深い、この本を。

本書は、株式会社バトンズ代表、フリーライターの古賀史健氏による

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1分で心が震えるプロの言葉100【ブックレビュー】

1分で心が震えるプロの言葉100【ブックレビュー】

その道のプロは、
どんな思いで自らの道を切り開いてきたのだろうか。
どんな思いがターニングポイントになったのだろうか。

何気ない日々を重ねるなか、
私たちは何かしら心に決め、一歩ずつ前へと進んでゆく。
ささいな選択の連続が、のちの人生を大きく変えるきっかけになる。

先人の方々の言葉を、前に進むエネルギーにできたら。

本書は、豊富な取材経験、取材からの執筆を手掛ける、ブックライターであり自著も

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聞き出す力【ブックレビュー】

聞き出す力【ブックレビュー】

人と話すとき、何となく気構えてしまうときがある。

なぜだろう?心のどこかで、うまく話さなきゃいけない…と思ってしまうのだろうか。

仕事でももちろん人に話を聞く場面はある。ただ、聞く側に徹していると、そこまででもない。「話す」「聞く」の両方を同時にするのが個人的に苦手なだけか??

…と、話は変わり。

私が聞き手に回るとき、できれば話し手に気持ち良く話してもらえたら…そう思いつつ、この本を手に

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言葉が思いつかない人のための語彙トレ55【ブックレビュー】

言葉が思いつかない人のための語彙トレ55【ブックレビュー】

「なんだかしっくりこないんだけど」

「なんて言ったらいいのかな…」

年を重ねるにつれて、語彙力が少しずつ少しずつ削られてゆくような。

さらさらと流れる砂時計のように、静かにこぼれ落ちてゆくような。

そんな焦りがあったのだろう。図書館でフラフラしているときに、この本が目についた。

本書は、コラムニスト・毎日新聞客員編集委員である近藤重勝氏による

言葉が思いつかない人のための語彙トレ55

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文章読本さん江【ブックレビュー】

文章読本さん江【ブックレビュー】

前回紹介した池上彰氏・竹内政明氏の「書く力」。

『はじめに』の中で池上氏はこう述べている。

いい文章が書けるようになりたい。そう熱望していた私は、駆け出し記者の時代、文章読本の類を乱読しました。その中には、斎藤美奈子さんの『文章読本さん江』も入っていました。この本は恐ろしい作品です。

本文内でもこんな風に言ってのける。

『文章読本さん江』は、読んだことを後悔するような怖い本で、歴代のそうそ

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書く力 私たちはこうして文章を磨いた【ブックレビュー】

書く力 私たちはこうして文章を磨いた【ブックレビュー】

私は話すことが得意ではない。

書いているほうが、あらゆるものとまっすぐに向き合えているような、何となくそんな気がするのである。

けれど私の逆パターンで、普段から人にわかりやすく話せる人すべてが、書くことが苦手というわけではなかろう。書くことも話すことも得意な人は、どんな風にして言葉を扱い、書き伝えているのだろうか?

書くこと、話すことの両分野で名をはせる、池上さんの頭の中を覗いてみようか…そ

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