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国内の旅

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2024年6月の記事一覧

釣りと現世と魂と ⑥ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅳ

釣りと現世と魂と ⑥ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅳ

 

 5日目 更に奥へ

 まるで梅雨が明けたかのような、痛い程の夏の陽光が、日の出と共に照り付け始めた。

昨日の嵐が嘘のようだ。

未明まで降り続いた大雨で、沢や流れ込みが濁っていないか気になる。

テント場から見下ろすと、ダムの水位や沢の水は若干増えたものの、濁りは思ったほどではなくホッとした。

 取り敢えず今日も竿を出してみる。

日焼け止めも塗らず、半袖で釣りをしていると腕がヒリヒリ

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釣りと現世と魂と ⑤ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅲ

釣りと現世と魂と ⑤ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅲ

  3日目 森の生活

 昨夜も初日に引き続き、夏とは思えないほどの厳しい冷え込みだった。

おかげで夜中に何度も目を覚ます羽目となり、
長袖の下着の上下やレインウェアなど、ありったけの衣類を重ね着しなければ、寒さをしのぐことは出来なかった。

決して甘く見ていたわけでは無い。
この年、過去に味わった事のない様な都内での猛暑も、予測を狂わせる要因となった。

とは言え、黒部ダムの標高は1470m、

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鈍行列車とバスで行く 白樺湖、霧ヶ峰高原の旅②

鈍行列車とバスで行く 白樺湖、霧ヶ峰高原の旅②

 

  二日目
 

 翌朝、空が白み始めた頃、ウグイスの鳴き声で目が覚めた。

ゴールデンウィークも過ぎたのに、春の使者の歌声は、ここの季節が下界よりも、一月以上遅いことを教えてくれる。

昨夜は星空の写真を撮るつもりでコンデジと三脚も用意していたが、ホテルの門限が22:00のため断念、代わりにぐっすり眠る事が出来た。

 半分は観光だが、それが主な目的ではない。

知りたいのは、パンフレット

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