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1972年新潟県燕市生まれ。 製缶工場での見習いの後、1996年父が創業した株式会社ト…

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1972年新潟県燕市生まれ。 製缶工場での見習いの後、1996年父が創業した株式会社トクニ工業入社。2004年代表取締役社長に就任。働くスタッフ一人一人が自立した、筋肉質な会社を目指す。現在1日20件、年間約5000件のプログラムを作り出す。 趣味は読書とランニング。

記事一覧

コラボ企画に参画すること:燕三条の町工場の一例

コラボ企画に参加することがあります。新商品の開発です。 それぞれの参加者・企業が自分たちの強みを活かしながら、プロジェクトに参加します。 トクニ工業は金属の板加工…

tokuni
25分前

定額減税の効果は薄い?:燕三条の町工場の一例

今年6月から定額減税が行われ、上限を設けての、6月の住民税、6月以降の所得税減税が免除となっています。 正社員として会社から給料をもらう町工場で働く人々にとって…

tokuni
6日前

コーディネーターの役割:燕三条の町工場の一例

商品開発を行っている企業のお手伝いをさせていただく際、コーディネーターの方が同席されることがあります。 ものづくりに携わる側から見て、コーディネーターとはどのよ…

tokuni
12日前

強みに特化しつつ、対応範囲を広げるという戦略:燕三条の町工場の一例

地方の町工場が持っている経営資源など微々たるもので、あちらこちらに勢力を分散させても成果が得られるものではありません。 自社のコア技術を見つめ直し、既存顧客から…

tokuni
3週間前
2

長期休暇の効用:燕三条の町工場の一例

今年はカレンダーの並びで9連休となりました。 長期間休暇を取ることにはどのような効果があるでしょうか。 業種にもよって変わってくるとは思いますが製造業の場合、稼働…

tokuni
3週間前
2

旅行に行って見えてくるもの:燕三条の町工場の一例

コロナ禍も終わり、県外海外に旅行に行く機会も増えてきました。 仕事で旅行に行く機会もあれば、プライベートで旅行に行く機会もあると思います。 仕事で旅行に行く場合、…

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1か月前
4

新規顧客と既存顧客がかぶったら:燕三条の町工場の一例

新規顧客と既存顧客がかぶったら、どうするか? かぶるにもいろいろあります。 ・依頼の案件自体がかぶる。 ・依頼の納期がかぶる。 トクニ工業の場合、基本的には多くの…

tokuni
1か月前

長時間労働との向き合い方:燕三条の町工場の一例

製造業は長時間労働なのでしょうか? 確かに以前は長時間労働でした。私が町工場で働き始めた30年くらい前は、週6日、8時間+残業2~3時間が当たり前でした。更に忙…

tokuni
1か月前
2

サッカー型組織:燕三条の町工場の一例

野球型組織か、サッカー型組織か、でいったらサッカー型組織をめざす。 会社ではは多くのスタッフが同時に働いています。町工場でものづくりをする場合も、多くのスタッフ…

tokuni
1か月前
4

自社の置かれている市場環境を正しく認識する。その2:燕三条の町工場の一例

内部環境を把握する。 内部環境とはつまるところ、経営資源を的確に把握し、どのように活かしているかということになります。 経営資源とは人・モノ・カネ・情報になります…

tokuni
2か月前
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自社の置かれている市場環境を正しく認識する。その1:燕三条の町工場の一例

マーケティングを学んでいるとSWOT分析が出てきます。 強み(Strength)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)・脅威(Threat) というやつです。 定期的に自社をSWOT…

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2か月前
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作業の習熟度を定点観測する:燕三条の町工場の一例

同じ作業を繰り返すことで習熟度は上がっていきます。 ものづくりの現場では同じような作業の繰り返しが多くなりますが、その習熟度によって品質・生産高が変わってきます…

tokuni
2か月前
1

展示会への出展:燕三条の町工場の一例

東京ビッグサイトや幕張メッセでは、毎週様々な展示会が開催されています。製造業に特化した展示会も行われています。機械要素技術展などは、東京のみならず大阪などの他の…

tokuni
2か月前
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仕事の依頼を断りたい顧客との向き合い方:燕三条の町工場の一例

カスタマーハラスメントという言葉が世間をにぎわすようになっていますが、ものづくりの現場でも仕事の依頼を断りたい顧客に出くわすことがあります。 新規顧客の場合と既…

tokuni
3か月前
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決算書の向き合い方:燕三条の町工場の一例

事業を行っていくにあたり、一定の期間で区切ってその間の業績を確認します。トクニ工業の場合は、3月20日が決算日で、2か月後をめどに決算書が作成されます。 決算書…

tokuni
3か月前
2

町工場の生き残り戦略その2

特定の分野で有名になり生き残りを図る 「有名になる戦略」 自社のコア技術を磨き、強みをさらに伸ばしていくことで、認知度を高めていく。 強みを伸ばしていくとその技術…

tokuni
3か月前
8
コラボ企画に参画すること:燕三条の町工場の一例

コラボ企画に参画すること:燕三条の町工場の一例

コラボ企画に参加することがあります。新商品の開発です。
それぞれの参加者・企業が自分たちの強みを活かしながら、プロジェクトに参加します。
トクニ工業は金属の板加工の製造業ですから、ものづくりの立場から参加することになります。
企画を練る段階からものづくりに携わるものが参加するメリットとしては、試作品・モックアップが迅速にできる事です。完成形ではなく、たたき台としての試作品。3Dプリンターが普及した

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定額減税の効果は薄い?:燕三条の町工場の一例

定額減税の効果は薄い?:燕三条の町工場の一例

今年6月から定額減税が行われ、上限を設けての、6月の住民税、6月以降の所得税減税が免除となっています。

正社員として会社から給料をもらう町工場で働く人々にとって効果はいかほどあるのでしょうか?

6月の住民税免除について
住民税が0円と給与明細に記載されるのは確かにうれしいでしょう。
但し、課税される社員や住んでいる市町村によりバラバラですが、一概に減額されるわけではないようです。
全国的にどの

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コーディネーターの役割:燕三条の町工場の一例

コーディネーターの役割:燕三条の町工場の一例

商品開発を行っている企業のお手伝いをさせていただく際、コーディネーターの方が同席されることがあります。
ものづくりに携わる側から見て、コーディネーターとはどのような役割を果たすのでしょうか?
立ち位置ですが、フリーランスの方もいれば、企業の社員の方もいます。第三セクターの職員の方などもいます。
基本的にはものづくりを依頼したい側と、ものづくりを担う側の橋渡しをする役割だと思います。
コーディネータ

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強みに特化しつつ、対応範囲を広げるという戦略:燕三条の町工場の一例

強みに特化しつつ、対応範囲を広げるという戦略:燕三条の町工場の一例

地方の町工場が持っている経営資源など微々たるもので、あちらこちらに勢力を分散させても成果が得られるものではありません。
自社のコア技術を見つめ直し、既存顧客から評価されている部分、社会から必要とされている部分を伸ばしていくことが賢明です。
その中で、更なる成長を望むのであれば、自社のコア技術を新規顧客にPRし、採用してもらうことが必要になります。

既存顧客からの仕事の依頼に対し、自社の技術(トク

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長期休暇の効用:燕三条の町工場の一例

長期休暇の効用:燕三条の町工場の一例

今年はカレンダーの並びで9連休となりました。
長期間休暇を取ることにはどのような効果があるでしょうか。

業種にもよって変わってくるとは思いますが製造業の場合、稼働日稼働時間によって売り上げが変動してきます。時間当たりの生産量が決まっているのであれば、稼働時間が多ければそれだけ生産量は増加し、売上も上昇していきます。机上の空論。
但し、長時間労働を行っていると生産能力は下がっていきます。また働き方

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旅行に行って見えてくるもの:燕三条の町工場の一例

旅行に行って見えてくるもの:燕三条の町工場の一例

コロナ禍も終わり、県外海外に旅行に行く機会も増えてきました。
仕事で旅行に行く機会もあれば、プライベートで旅行に行く機会もあると思います。
仕事で旅行に行く場合、旅行ではなく出張ですよね。メインは仕事で余裕があれば観光などにも足を延ばせるかもしれません。
だだし食は別です。
出張先の取引先と会食する場合などがあります。
取引先が県外から来社され、会食する場合があります。
トクニ工業は新潟の会社なの

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新規顧客と既存顧客がかぶったら:燕三条の町工場の一例

新規顧客と既存顧客がかぶったら:燕三条の町工場の一例

新規顧客と既存顧客がかぶったら、どうするか?

かぶるにもいろいろあります。
・依頼の案件自体がかぶる。
・依頼の納期がかぶる。

トクニ工業の場合、基本的には多くのクライアントから少しずつ仕事をもらって売り上げを構成していますので、常に複数の仕事が混在しています。
依頼の案件自体がかぶった場合、既存の取引先が優先となります。既存の取引先の場合、取引実績がありますから、新規顧客に比べ信用度が高くな

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長時間労働との向き合い方:燕三条の町工場の一例

長時間労働との向き合い方:燕三条の町工場の一例

製造業は長時間労働なのでしょうか?
確かに以前は長時間労働でした。私が町工場で働き始めた30年くらい前は、週6日、8時間+残業2~3時間が当たり前でした。更に忙しくなると日曜も出勤していました。およそ年間3000時間位働いていたということでしょうか。
製造業の場合、加工数×単価=売上 となっているため、加工数が増えれば売上も増えていきました。加工数を増やすためには加工時間を長くする必要があるため、

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サッカー型組織:燕三条の町工場の一例

サッカー型組織:燕三条の町工場の一例

野球型組織か、サッカー型組織か、でいったらサッカー型組織をめざす。

会社ではは多くのスタッフが同時に働いています。町工場でものづくりをする場合も、多くのスタッフが様々な工程を担当しながら、連携して働いています。
どのような指揮系統で働くかを大きく2つに分けてみます。

野球型組織
野球での守備は、それぞれのポジションが固定されています。ピッチャーがボールを投げ、キャッチャーがボールを受ける。守備

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自社の置かれている市場環境を正しく認識する。その2:燕三条の町工場の一例

自社の置かれている市場環境を正しく認識する。その2:燕三条の町工場の一例

内部環境を把握する。
内部環境とはつまるところ、経営資源を的確に把握し、どのように活かしているかということになります。
経営資源とは人・モノ・カネ・情報になります。
特徴も良い面を見れば強みになりますし、裏を返せば弱みにもなりえます。

経営資源・人
・現場で働く一人一人のスタッフのスキル・モチベーション
・職場でのコミュニケーション、社内の雰囲気
・切磋琢磨できるスタッフ

経営資源・モノ
・生

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自社の置かれている市場環境を正しく認識する。その1:燕三条の町工場の一例

自社の置かれている市場環境を正しく認識する。その1:燕三条の町工場の一例

マーケティングを学んでいるとSWOT分析が出てきます。
強み(Strength)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)・脅威(Threat) というやつです。

定期的に自社をSWOT分析することは、現状を把握し、進むべき道を模索するうえで重要な要因となります。
社内が変わり映え無くとも、月日の経過とともに外部環境は変化していきます。構成員も一年ごとに年を取りますし、業務内容も

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作業の習熟度を定点観測する:燕三条の町工場の一例

作業の習熟度を定点観測する:燕三条の町工場の一例

同じ作業を繰り返すことで習熟度は上がっていきます。
ものづくりの現場では同じような作業の繰り返しが多くなりますが、その習熟度によって品質・生産高が変わってきます。

一週間・一か月・一年などと期間をおいて、その習熟度合いを測ってみるとその違いは顕著に表れる事でしょう。個人差はありますが。

習熟度アップの要素
・慣れて手が早くなる
・要領を得て段取りが良くなる

慣れて手が早くなる
同じ作業を繰り

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展示会への出展:燕三条の町工場の一例

展示会への出展:燕三条の町工場の一例

東京ビッグサイトや幕張メッセでは、毎週様々な展示会が開催されています。製造業に特化した展示会も行われています。機械要素技術展などは、東京のみならず大阪などの他の都市でも開催されています。開催規模も様々で、東京ビッグサイトで数百社が出展する大規模な展示会もあれば、地方の商工会議所などが主催する小規模な展示会もあります。

トクニ工業でも2000年頃から展示会に出展し始め、東京ビッグサイトで開催された

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仕事の依頼を断りたい顧客との向き合い方:燕三条の町工場の一例

仕事の依頼を断りたい顧客との向き合い方:燕三条の町工場の一例

カスタマーハラスメントという言葉が世間をにぎわすようになっていますが、ものづくりの現場でも仕事の依頼を断りたい顧客に出くわすことがあります。
新規顧客の場合と既存顧客の場合に分けてみていきたいと思います。

仕事の依頼を断りたい新規顧客の場合。
ホームページを見たであったり、既存の顧客・協力会社からの紹介であったりなどで、新規顧客と取引が始まる場合があります。
既存顧客・協力会社からの紹介の場合(

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決算書の向き合い方:燕三条の町工場の一例

決算書の向き合い方:燕三条の町工場の一例

事業を行っていくにあたり、一定の期間で区切ってその間の業績を確認します。トクニ工業の場合は、3月20日が決算日で、2か月後をめどに決算書が作成されます。
決算書は主に貸借対照表、損益計算書、販売費及び一般管理費、棚卸資産、製造原価報告書などから構成されます。

まず目が行くのは損益計算書
売上高
営業利益
経常利益
税引前当期純利益
当期純利益
といったところでしょうか。

売上高から製造原価、販

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町工場の生き残り戦略その2

町工場の生き残り戦略その2

特定の分野で有名になり生き残りを図る

「有名になる戦略」
自社のコア技術を磨き、強みをさらに伸ばしていくことで、認知度を高めていく。
強みを伸ばしていくとその技術力を買われて新規の案件が来やすくなります。その中には本当に技術力を必要とする案件もありますが、多くの場合が他社でも加工可能な案件であることでしょう。
特に中小企業が得意とする技術は、特許でも取っていれば別ですが、社内では毎日当たり前のよ

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