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旅行に行って見えてくるもの:燕三条の町工場の一例

コロナ禍も終わり、県外海外に旅行に行く機会も増えてきました。
仕事で旅行に行く機会もあれば、プライベートで旅行に行く機会もあると思います。
仕事で旅行に行く場合、旅行ではなく出張ですよね。メインは仕事で余裕があれば観光などにも足を延ばせるかもしれません。
だだし食は別です。
出張先の取引先と会食する場合などがあります。
取引先が県外から来社され、会食する場合があります。
トクニ工業は新潟の会社なので、昼食であれば燕三条背脂ラーメン、夕食であれば日本海の海の幸+地酒でしょうか。
地の食材を地酒で楽しむ、最高ですね。
その土地に行かなければ、体験できないことが体験できます。
食べ物を通して口から入る情報は、目で見て入ってくる情報とは異なります。食を通して感じることで、その土地の風土を感じることが出来ます。

最近はプライベートで「ザ・観光地」に行くと、インバウンド向けの観光にシフトしていると実感させられます。
国内の観光客よりも海外からくる観光客の方が、消費が強いからでしょう。また、平日休日に左右されることなくまんべんなく訪れてくれるというメリットもあります。基本的に日帰り観光ということはなく、宿泊が加味されてきます。当地で泊まるとは限りませんが、海外からの観光客は最低でも数泊は日本に滞在して観光していきます。
当然、ものづくりの現場でも、インバウンド向けの製品を手掛けている業界もあります。燕三条では包丁づくりも盛んで、多くの包丁メーカーが活動しています。国内向けに包丁を販売することがメインなのでしょうが、外国人観光客向けの需要も盛況のようです。
作りやラッピング、広告プロモーションなど創意工夫をしながら各社健闘しています。やはり、国内向けとインバウンド向けでは、売れ筋が異なるようで、ラインナップを増やしながら売れ筋を探る必要があります。

県外に旅行に行くと、燕三条地域の特殊性を実感させられます。
稀に工場見学をする機会などがあるのですが、工場を見たり、工場団地を通ったりして感じることは、1社で完結している場合が多いなということです。
工場見学を受け入れるくらい規模が大きい会社なのかもしれませんが、材料を投入するところから、加工・表面処理・組立・梱包まで、一貫生産で行っているところが多いように感じます。
燕三条地域でも、一貫生産でものづくりを行っている工場はありますが、トクニ工業のように、全体の工程の中の特定の工程のみを担っている工場も多くあります。
一定程度の購入部品や調達部品もあるとは思いますが、かなり偏って自社生産している会社が多いように感じます。
私の予測としては、近くに適当な加工依頼先がないのが原因ではないかと思います。
燕三条地域の場合、複数の産業が混在しているため、特定の工程に特化した企業が成長しやすい。そしてそれらの企業に、他の地域からも加工の依頼が来るようになった、というものです。
確かに、トクニ工業の場合、取引顧客の約半数は東京を中心とした関東圏の企業ですし、もう半分は県内の企業です。但し、県内の取引顧客のさらに上の企業は、その多くが東京を中心とした関東圏の企業になります。
金属加工に限らず、他の産業に関しても特定の地域に集中していく傾向があるのでしょうか。
「強みを活かす」が観光に限らす、金属加工の産業においても、地域の独自性をアピールする上で必要な要素なのでしょう。

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