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【DAY.41】新潟発着!2ヶ月で、公務員がバイクで全国周る旅日記

この記事、連載は...
民間から中途で新潟県庁に入った公務員が、4年で退職するその前に、有休消化で全国をバイクで回る、という、ノープランな企画です。予約なし、フィーリングファースト。

4:30、八戸と苫小牧を結ぶシルバーフェリー内にて起床。

フェリーとしては豪華な寝心地なんだけど、夜を明かすにはやはり少し厳しいかも?

とりあえず、気になっていた船内の風呂へ。

十分すぎるほどの設備。
外も見えるのだが、天気がいまいち。

リフレッシュはできた。

6:00、苫小牧港着。

朝早いのでかなり寒い。
バイクで走り出すと、寒さが身に応える。

途中立ち寄った道の駅に併設されていた、北海道名物のコンビニ、セイコーマートで朝食を食べて寒さを乗り切ろう。

しかし...安いなこりゃ。
イートインもWi-Fiもある。

朝食を食べ、日記はとりあえず写真だけ全部貼り付け、8:00出発。

なるべく今日のうちに距離を稼いでおきたい。

10:30、北海道最南端の襟裳岬に到着。

歌のとおり、何もない。
寒風だけが吹き荒ぶ。

写真からも寒さが伝わるだろう。
もう5月も半ばだというのに...さすが北海道。

で、そこから少し内陸の方へ入り、帯広へ向かう。

目当ては、帯広市役所の食堂だ。
今回の旅では、全国の県庁や市役所の食堂を訪れ、昼メシを食べるという、

#全国役所メシ巡り

なる企画を勝手にやっているので、旅が終わったら別途記事を書く予定だ。

13:00、帯広市役所着。

かなり立派な建物だ。
食堂は最上階の11階。

スカイレストランという名前のとおり、眺望は抜群、帯広市内が一望できる。

メニューはそれほど多くなく、ここは迷わず、ご当地グルメの豚丼をセレクト。

肉が分厚い!
タレの濃い味付けにご飯が進む。

680円と、役所メシとしてはお高めだったが、その価値は十分にある、レベルの高いランチだった。

満足したところで、いざ東へ。
道が真っ直ぐだなぁ、北海道。

途中、いくつもの牧場を通った。
新潟では田んぼがあるようなところが、北海道ではだいたい牧場か、麦畑のようだ。

ホルスタインを見ると、牛さんだなぁ、と思う。

と、しばらく走ると黄色くてモフモフした何かが。

これは、キタキツネだ。
野生のを見るのは初めて。

さらに走ると、今度はタンチョウヅル。

釧路はタンチョウヅルの町らしいが、こんなに普通にいるもんかね。

さらに、キタキツネ2匹目を発見。

この辺では珍しいもんじゃないんだろうな。

逃げる姿。

ぴょんぴょん跳ねる姿が可愛い。

そんなこんなで、北海道の大自然っぷりを肌で感じながら、とにかく走る。

あまりに道が真っ直ぐ過ぎるのと、フェリーでは仮眠しかできていないので、けっこうな眠気がやってくる。

ちなみに、バイク乗りが聞いたらマジか、ってなると思うのだが、私はこの旅では、極力ヘルメットのシールド(顔の透明なカバー)をしないようにしている。

もちろん雨の日や強風の日、気合い入れて長距離走るという時はするが、基本、街中を走る時はシールドを上げる。
もちろんゴーグルやサングラスもしない。

そんなことを40日も続けていると、顔はコゲまくって真っ黒、ただでさえ小さな目はショボショボ、ただでさえイケてない顔が、さらにブサイクになっている。

なぜそんなことをしているのかと言えば、それはドシンプルな理由で、目の前の景色やそこにあるもの、住んでいる人、看板、お店など、この旅で出会うもの全てを、よりはっきりと自分の目に焼き付けておきたいからだ。

バイク乗ってる人は、試しにシールドの有無を走って比べてみて欲しい。
そこには歴然とした差があるはずだから。

キタキツネとかタンチョウヅルも、シールドしてたら気づかなかったかもしれない。

こんな旅ができるのは、一生に一度だけ。
地方公務員、それも広報という立場で、日本の各地方を自分の目で、自分でバイクを運転しながら見られるというのは、これが最初で最後だろう。

だからこそ、自分の目で、遮蔽物を介さずに直に見ておきたいじゃないか。
そして、広報担当の公務員としては、見たものや感じたことは、なるべく誰もが目に見えるところに置いておきたいじゃないか。

要は、私なりに覚悟と目的を持って、もちろん私財を投げ打ってこの旅をやってるんだってこと。

もうこの旅も1/3を切ってしまい、いよいよカウントダウン。

限られた時間を、どう動いて、何と、誰と出会って、何を食べて、どこで寝て、何を考えるか。

本当は、我々の人生というのは、毎日毎日がそういうものなんだと思う。

ただ、それに気づいているか、気づかないか、それだけ。

私も忘れる。
だから、旅に出る。

自分というひとりの人間がこの世界に生きていて、一度しかない、限りある命を燃やして生きているんだってことを、思い出すために。

というわけで、17:45、宿に到着。

スタッフさんに、飛び込みなんですけど、と告げると、空きはあるので大丈夫とのこと。

「釧路ゲストハウス コケコッコー」というなかなかイカした名前のこのお宿、札幌でゲストハウスをやっている知人に教えてもらった。

かなり年季の入った物件だが、きれいにリノベーションされている。

ドミトリーはこんな感じ。

しかし今日は朝からよく走った!

とりあえずベッドに荷物を置いて、スタッフさんおすすめの居酒屋へ向かう。

中へ入るとストーブが現役。
たしかに、寒いもんな...。

とりあえず、サーモンの刺身から。
肉厚カットでなかなか美味い。

常連さんたちと話をする中で、新潟から来たことを伝えると、真ん中のおじさんが、

「新潟と言えばあれだな、コメと、日本酒と、田中角栄と、上杉謙信と...」

と、指を折って数えていた。

この旅でも、新潟と言えば出てくるキーワードはだいたいこんな感じだ。

メニューはどれも安く、常連さんが通い詰めるのも分かる。
このジューシーなザンギ、350円。

最後はなす味噌、250円。
これは、某大学の弁当屋とは違い、いいなす味噌だ。

これくらいでサクっと切り上げ、もう一軒の居酒屋に。

マスターがPerfumeにハマり過ぎて、店内がPerfumeだらけになったらしい。

私はアイドルの知識が全くないので、地方都市あるあるみたいな話をしてみた。

特に盛り上がったのは、地方はエンタメが弱点だという話と、出不精だという話。

ここ阿寒町も、みんなテレビは好きでよく見るらしいが、新潟もそういう傾向がある気がする。ミーハーというか。

しかし、県外まで行ってイベントに参加することはあまりない。
時間的、金銭的なハードルもあるのだろうが、"リアル"の価値をいまいち見出せていない人が多い気がする。

そんな話をしながら、2杯だけ飲んで宿に帰ると、エゾシカパーティーが始まっていた。

近くの猟師さんが獲ったものをさばいて持ってきてくれたそうだ。

ちょっとだけ食べさせてもらったが、新鮮なので全く臭みはなく、普通に美味かった。

そして、このあたりから、このボーダーTとおかっぱ頭がトレードマークの、ゲストのお子さんが、場の支配者になっていく。

もはや、宿のスタッフもこの子には逆らえない。
実質的には、今夜はこの子が宿の"支配"人である。

というわけで、北海道初日の夜は、とても賑やかに更けていくのだった...。

#今日の走行距離 462km
#総走行距離 7,297km

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