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エッセイ

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いつものまさかに出会えたら。
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#エッセイ

ナイナイ岡村を今も追いかけているか

ナイナイ岡村を今も追いかけているか

ナインティナインの岡村隆史さんが深夜ラジオ番組「オールナイトニッポン(ANN)」(4月23日の放送回)で、風俗で働く女性を蔑視する発言をしたとして大きな波紋をよんだ。

岡村さんのANNは個人的に好きで、たまに聴いていた。炎上騒ぎとなった4月23日の放送回はリアルタイムでは聴いていなかったため、ネットで騒動を知った後、すぐにラジコのタイムフリーで聴いた。

たしかに問題となった部分は「一線越えてし

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テイクアウトの味

テイクアウトの味

シチュエーションが変わるだけで、百倍くらい美味しく感じるものがある。

ぱっと思い浮かぶものでいえばカップヌードル。まあ、ただでさえ旨いし、日本人の舌にこんなにも最適化された食べ物が他にあるんだろうかというくらい優れていることは言わずもがな。しかし、海や山で食べるカップヌードルといったら、なんであんなに旨く感じるんでしょうね?もうね、麻薬ですよね。キマります。

あとは野球場で食べる焼きそば。神宮

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身内に売っても広がらない。

僕はプライペートでZINE(『CoiCoi』というカープ女子をテーマにした自費出版雑誌)を2冊作った。クオリティの高い雑誌にすることはもちろんだけれど、それ以上に、流通させること、そして、いかに知らない人に買ってもらうかに意識を置いた。

だから、文学フリマやデザインフェスタ、コミケなどのイベントにもたくさん出展したし、本屋への営業もかなりした。おかげで、全国にあるインディペンデント系の本屋につい

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作家さんとマネージメント契約を結んだ話

フリーランスになって一番実感したのは、コピーライターという職種がいかに世間に認知されていないかということ。正確に言うなら、認知はされているけど、どんなことをしている職業なのかが、さっぱり知られていないということ。

せいぜい、駅に貼ってあるポスターのキャッチコピーを書いている人という認識。それならまだ良い方かもしれない。「デザインもできるんですか?」と真顔で聞かれることもしばしば。toBの世界で生

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他人が評価してくれる自分を、もっと信用してみる。

地方創生的なイベントで意気投合した2人と飯に行った。3ヶ月に1度、定期的に集まっている。各々の近況報告をしながら、ちょっとお高い蕎麦屋さんで冷酒片手に肴をつまむ。とてもいい時間だ。1人はデザイナー、1人はコンサルをしている。僕はコピーライターをしている。

宴もたけなわ、仕事の話も白熱した頃、「他人が評価してくれる自分は、自分がこうなりたいと考える自分とは合致しないよね」といった理想と現実の話にな

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そのアイデアに、品はあるか。

僕がまだ広告制作会社に勤めていた頃の話。AD(アートディレクター)の先輩と飲みに行った時に、まあいつものごとく仕事の話になって、こんなことを聞かれた。「うちの会社の個性ってどこだと思う?」と。僕は、少し迷って「みんな面白いアイデアを考えるところですかね」と答えた。しかし、その先輩は「それももちろんあるけど、違うなー。『品』があることだよ」と教えてくれた。

「もし、うちの採用基準があるとするならば

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「女性に嬉しい」は、もうやめてほしい

よく情報番組やバラエティ番組などを観ていると「女性に嬉しいですね」とリポーターやMCなんかがコメントする。広告の世界でも、「女性に嬉しい」というワードを使いがちである。でもその言葉を見たり聞いたりするたびに、とても違和感を覚えていた。

平日の昼間の情報番組なんか、本当にこの言葉が多い。主婦や高齢の女性が視聴者として多いから、女性に寄った番組になるし、女性に寄った言葉遣いになるのはわかる。しかし、

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初めてのコピーと優しい大人たち

自宅を断捨離していたら、一枚のチラシが出てきた。綺麗に折られたチラシをゆっくり広げてみると、そこには僕が初めて書いたキャッチコピーが載っていた。記憶が一気によみがえる。

大学4年、就活生の頃の話。僕は宣伝会議に完全に洗脳されコピーライターになることだけを夢見て就職活動をしていた。広告代理店か広告制作会社しか受けないと決めていた(イタい、イタすぎる。当時の自分にもっと色んな業界を受けろと説教してや

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本年も、ととのえて、よろしくお願いいたします。

本年も、ととのえて、よろしくお願いいたします。

昨年の11月末になぜかサウナにハマり、それからというもの、ほぼ毎日、銭湯やスパに通うようになった。サウナのバイブル、タナカカツキさんの「サ活」や、まんしゅうきつ子さんの「湯遊ワンダーランド」ももちろん読み、サ活の基礎であり王道の「サウナ→水風呂→外気浴」、このセッションを繰り返すことで、心身が整えられていくことも、身をもって学んだ。

2ヶ月近く、ほぼ毎日かよっていると、サウナに居られる時間も、ど

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きょうも、整いました。

きょうも、整いました。

僕は今年の5月からフリーランスのコピーライターとして活動を開始した。フリーランスは、いいところもわるいところもあるけれど、一番のメリットは時間の融通がきくところだろう。昼に映画に行けるし、平日の夜に飲みにいける。最高である。そんな僕がフリーになってから習慣になったことのひとつに銭湯通いがあげられる。

家の近所にある、武蔵小山温泉(清水湯)に通っている。そう「温泉」なのがここのいいところ。そして、

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イニエスタを見に行ったのに。

イニエスタを見に行ったのに。

遡ること9月末日。高校時代からの友達と、神戸に小旅行をした。僕は野球ファンだから、野球ほどサッカーに興味はないのだけれど、どうしてもイニエスタを生で見たいというミーハーな気持ちから、旅行の数ヶ月前に友達と話をして、神戸まで行こうということになった。友達は根っからの鹿島アントラーズファンだ。それで「鹿島VS神戸」の試合を観に行くことにした。

旅行当日。試合は19時からというので、直接スタジアムに行

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ひとりで飲んでも、おいしくない。

「お酒は好きですか?」よく出会ってまもない人に投げかける質問だ。その人が飲める人なのか否か、強いのか否か、それを知ることで、お酒の交流が持てるかを測る指標となる。お酒の交流は大切だ。

でも僕にとってお酒での「交流」が重要なのであって、人との交流を持たないお酒は、ほとんど意味をなさないことに気が付いた。要はひとり酒ほど無意味なものはないということだ。

僕は独り身なので、夜はスーパーに寄って、缶ビ

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なぜだか、さいきん、祖父江ずいている。

なぜだか、さいきん、祖父江ずいている。

約1ヶ月前。僕は、実家の茨城から住まいのある東京に戻るために、水戸駅ホームにてベンチに座って特急列車を待っていた。スマホを見ながら時間を潰していると、階段の方から聞いたことのある声がした。男性の声だがやけに甲高く特徴がある。声の方に目をむけると、それは、そ、そ、祖父江慎さんではないか!マネージャーさんだか、スタッフさんだかと思われる妙齢の女性と一緒だ。

祖父江さんは、ブックデザイナーで、その経歴

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ぼくは、「ヒロシ」になりたい。

ぼくは、「ヒロシ」になりたい。

Amazonプライムでアニメ「ちびまる子ちゃん」を観ている。放送開始の1990年から2002年までの回がアップされている。僕が小学生で、どんぴしゃで観ていた1994年〜1998年前後なんかは、登場するキャラも増え、キャラクターの個性もより明確になり、個々のテーマ曲なんかも設けられるように。さくらももこ先生のシニカルな視点はそのままに、アニメは、よりポップに、観やすくなっている印象だ。

毎日コツコ

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