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読書レビューまとめ

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読書のレビューをまとめてみました。
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2024年3月の記事一覧

『池上彰と考える、仏教って何ですか 文庫版』(池上彰 著)

『池上彰と考える、仏教って何ですか 文庫版』(池上彰 著)

【内容】
仏教にまつわる疑問、基礎知識について池上 彰による解説本。
後半は、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ法王との仏教についてインタビューとなっています。

【感想】
普段、様々な事情をわかりやすく解説している池上彰ということで、短い文章でわかりやすく簡潔にまとまった本でした。
ただ、本職として仏教を勉強している人間ではないので、内容的には浅いように感じました。

そこら辺の本としての弱

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『人間ってなんだ』(鴻上尚史 著)

『人間ってなんだ』(鴻上尚史 著)

【内容】
演劇の演出家の鴻上尚史によるエッセー集。
長期間、週刊誌『SPA』に連載した中から、人間についてのものをまとめ直し書籍化したもの。

【感想】
政治について、それから下ネタなどのシモのお話についてまで、幅広く語っていました。
『SPA』に連載しているということもあり、『SPA』の読者は想定した話題選びをしているのかなあとも感じました。

そんな話の中で、幾つか記憶に残った話があったのです

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『上流階級 富久丸百貨店外商部』(高殿 円 著)

『上流階級 富久丸百貨店外商部』(高殿 円 著)

【内容】
デパートの優良顧客専門部門である外商部で働くこととなったバツイチ女性、静緒の奮戦記。

※多少ネタバレします。

【感想】
日本の富裕層とその相手とするデパートの外商部についての話…
普段の自分には相当縁遠い世界の話なので、楽しめるか不安でしたが、実際に読み始めると、情景が生き生きと描かれていて、すいすい読むことが出来ました。

デパートの外商員とは、デパートに所属しながら、基本デパート

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『夜と霧【新版】』(ヴィクトール・E・フランクル 著)

『夜と霧【新版】』(ヴィクトール・E・フランクル 著)

【内容】
第二次世界大戦下のナチスの強制収容所に収監されたユダヤ人精神科医が、収容所での自身の体験を書いた本。

【感想】
この本の印象的なエピソードに以下のような描写が登場します。

深夜、男は夢でうなされた隣で寝る隣人を、揺り起こそうと手を伸ばす…しかし、男は思い留まり、手を引っ込める。なぜなら、彼の見ている夢よりも現実の方が余程ましなことを思い出したからだ。

本を読んでいて強烈な映像が喚起

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『猫を棄てる 父親について語るとき』(村上春樹 著)

『猫を棄てる 父親について語るとき』(村上春樹 著)

【内容】
著者の村上春樹の家族である教師だった父や、僧侶だった祖父に関する経歴やエピソードを、著者の考察を絡めながら綴った本。

※ネタバレします。

【感想】
幼い村上春樹は父の乗った自転車に乗せられて、猫を捨てに行く…

この話は、どこへ読者をどこにつれていくのだろう…そんな風に始まる本でした。

全くの想像なのですが、村上春樹はこの話を何度も語った経験があるのではないかと思ったりしました。

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『聴きポジのススメ』(堀井美香 著)

『聴きポジのススメ』(堀井美香 著)

【内容】
アナウンサーとして様々な人の話を聴いてきた堀井美香による、『聴く』ことについての心得や具体的な方法、話すための技術について解説した本。

【感想】
著者はテレビ出演やナレーションと共に、ラジオのアシスタントとして、永六輔、久米宏、大沢悠里といったラジオ界のベテランと一緒に番組をやって来た経験や貰ったアドバイスなど、経験の長い著者ならではの視点で書かれていました。

ラジオで長年活躍してい

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