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実存主義、構造主義、ポスト構造主義を酔っぱらいが語った記事

過去記事のハイライトです。
画像はわたしが哲学を学ぶきっかけとなったソシュール。
この記事には元記事があります(下)。元記事は、資本主義の成立過程から語っているので、ルネサンスから入ります。よかったら読んでみてください。現代思想はボードリヤールの思想を取り上げています。

もともと、酔っぱらった時にこのような長文を書いて一人で楽しんでいました。なのでタグもほとんどつけてなかったのですが、記事をパクられるくらいなら最初から多くの方に読んでもらえるようした方がいいかなと思って切り分けて再掲します。

では、以下本文です。
※元記事から哲学に関する記載を切り抜いた記事なので、導入部分が続きとして語られていますが、全く問題なく読んでいけます。

「実存」の操作

社会インフラを乗っ取られた後に、わたくしたちは、「普通」の概念をどうやって押し付けられるのでしょうか?
それを知るには、まずは「実存」という概念を知る必要があります。これまでの説明は一度頭から消しさって、次の説明を読んでください。

実存というのは、仮想現実(フィクション)に存在することを意味する哲学の用語です。キルケゴールから始まる実存主義哲学は、フッサールにおてい体系化され、人間が、人間とっての世界しか認識できないことが明らかになりました。
つまり、わたくしたちには認識限界があり、実在の世界を認識することができません。そういう意味において、わたくしたちは人間にとって存在する仮想現実世界(実存世界)に生きているのです。社会に暮らす人間みなが同じ仮想現実を見ているので、あたかも実在している世界を認識しているように錯覚しているだけなのです。知らなかった方はここで認識を改めてほしいと思います。難しい話ではないです。本来は遅くても大学生くらいまでには知っておかなくてはいけない認識論です。これを分かってない人は、そもそも、現実社会において、最初から巨大資本(AI)の家畜になっています。

実存主義は、世界に一人だけがぽつんといるような状態を想定しています。そのぽつんといる一人の人間は、人間の認知機能(身体機能)に限界があって実在の世界を認識できません。だから、その一人にとっての仮想世界を認識しているのです。一人だと社会がないわけですから、言葉も文字も必要ないので、獣のような感じになるのではないでしょうか。

そんな仮想現実を見ている獣のような人間が複数集まって社会を形成したらどうなるの?と考え始めたのが構造主義哲学です。それで彼らは原始人や言語を研究して、実存主義哲学に人類学や言語学を方法論として取り入れていきます。

基本は一人一人が自分の仮想現実を見ているんですが、他者と関わる際に、言葉や制度、モノの概念を共通化してゆきます。たとえばコップ。コップにはコップという名前を付けて、液体を入れるものだという認識を共有しますよね。こうやって人間同士がいろんなものを共有してゆき、社会を形成します。そのコップは、社会で生活する人間にだけにコップとして現象します。犬や猫はコップをコップとして認識できませんよね?世界にぽつんと一人だけいる人間もコップを認識できません。コップをコップたらしめる(コップをコップとして現象させる)のは社会なのです。わかりますか?社会によってあらゆるものが現象させられているんです。社会によって、世界を見せられているんです。これが共同仮想現実という概念です。

ようするに、いろんなものを共有することで、いつしか、人間が社会から幻想を見せられているような世界になっていきます。色んなものを共有して社会を形成するうち、社会というものが、これまで人類が色んな概念を共有してきたその概念の母体・雛形のようなものになってゆくわけです。一人だけなら、世界はその一人だけのフィクションでしかないのですが、他者もいて、社会を形成してしまうと、社会が人間に幻想を見せる装置になってゆきます。これが社会というものの基本概念であり、構造主義哲学の基本的なエッセンスです。

ですので、基本的に、社会というのは、そこで暮らす人間がいろんなものを共有した結果として成立するのですが、最後には、その社会によって縛られ、その社会から、強制的に、共同幻想を見せられるのです。共同仮想現実でもいいです。同じことです。翻って考えると、巨大資本が、社会で暮らす人々が持っている概念を操作することが出来れば、その人々に意図した幻想を見せることができるわけです。だから、巨大資本が真っ先にメディアを支配して、わたくしたち家畜に都合の良い情報を垂れ流すのですね。

おわかりいただけましたでしょうか?

自分の実存と他者の実存が絡み合う中で、社会構造が共同幻想として認識されます。その幻想の中に、巨大資本がメディアを使って巧妙に「普通」を紛れ込ませてくるのです。恐ろしいですね。
そして現代では、単に紛れ込まされているだけでなく、実存(認識)が完全に操作され、わたくしたちは家畜化されています。

実は、この大項目の説明は他の記事から一部転用したものです。さらに詳しく、人間の認識構造を利用して錯覚を植え付けてくる巨大資本のやり口を知りたい方は下のリンク先の記事を読んでください。


「死」の操作

最後に、「死」の操作について話しておきます。
自由というのは、何に対しての自由なのでしょうか?抑圧や苦しみ、悲しみから自由になりたい、楽しい人生を送りたいという意味ではないでしょうか?でも、「死」の主観を操作され、実際には抑圧や苦しみ、悲しみの中で生きることを強要されていると言ったら、みなさんは驚くのではないでしょうか。

そもそも、なぜ、数学や科学があるのか?

思想家・ボードリャールは「死」という概念が為政者によって操作されていると主張しました。社会システムのトリックで、「死」が怖いと思わされて、平均寿命まで生きないと損してるように思わされているのです。科学や数学が進歩した世界では、早死にすることは、社会不適合者のようなマイナスイメージを与えます。石油メジャーがビックファーマを支配する世界では、とにかく薬漬けで家畜から牛乳を搾り取り、卵を産ませておきながら、その家畜たちには、平均寿命まで生きることだけが満足した人生だったと思い込ませるのです。
これは完全に洗脳でしかありませんが、コンクリートジャングルのエコノミックアニマルである日本人は、「24時間働けますか?(働け)」と社会から扇動されて、自ら家畜となって自分の乳を絞りまくることにだけに専念するのです。それで、私はあの大企業で定年まで頑張ってきて素晴らしい人生だったとか、国家官僚になって国家のために尽くしてきて良い人生だったなどと言う人だらけなのです。「死」の操作によって、主観が操作され、とにかく平均寿命まで、卵を産み続けさせられるニワトリ、乳を搾り取られる牛になってるのですが、それを素晴らしい人生だったと思っている人が殆どなのです。(より詳しい説明は前の記事でしています)

『象徴交換と死』(1976)では、マルクス主義の終焉(しゅうえん)を主張、「労働が終わり、生産が終わり、経済が終わる」とした。モースの「ポトラッチ」研究などにみられる贈与交換社会(贈与を受け、返礼することによってそのシステムを保つ社会)の概念から、社会と人間の「象徴的な贈与関係」を考察し、人間の「死」は、働き、子をつくる社会システムのなかで、「延ばされた死の贈与」を受け取ること、とした。

小学館 日本大百科全書「ボードリャール」の項目より一部抜粋


数学や科学は人間の現象世界で必然として生まれました。それは、人間が、意識として、記号として、数値として、世界を認識をしてしまうように脳が進化(劣化)してきたからです。そして、数学と科学を手に入れた巨大資本によって、結局は、私たちは完全に家畜されています。それが、数学と科学の本質的な意味です。これがルサンチマンの思想を言い換えたものになります。

この記事も下のリンクの記事から一部を抜粋したものです。興味がある方はリンク先の記事を読んでみてください。

以上です。


【お願い】
ここまで読んでくださった方本当にありがとう。
文中でも紹介していますが、下にリンクを貼った記事で、映画「マトリックス」を解釈する流れで実存主義からポスト構造主義を長々と語っています。こちらもお勧めです。是非読んでみてください。(一部この記事と内容が重複しています)
それから、この本記事や下のマトリックスの記事などをパクってYouTubeに上げている人がいます。わたしの記事の内容を、その方の考えとして、海外のクリエーターの映像にアフレコをつけている本当に気持ち悪い人がいるので、皆さんもし気が付いたら注意してください。よろしくお願いします。
いったい誰なの?という質問にはメールでお答えしています。


2022.11.30

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