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子ども・思春期時代の「ちいちゃん」

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「ちいちゃん」という1人の女の子の成長を振り返ります。幼少期から思春期を経て自立の時を迎える中で次第に大きくなっていく心と体の性の違和感についてお話しします。
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記事一覧

【子ども時代のちーちゃん11】女性としてやさしくされるよりも、男性としてやさしくしてあげたかった

【子ども時代のちーちゃん11】女性としてやさしくされるよりも、男性としてやさしくしてあげたかった

このnoteでは、LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。(自己紹介はこちらから)
高校時代を卒業し、私は短大に進学します。そして、「男性」とのお付き合いがスタートします。今回はそのエピソードについてお伝えします。

短大時代、私は、好意を抱いた女性の先輩から「私が好きになるのは男の人。あなたが男だったらよかったのにね」と言われました

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【子ども時代のちーちゃん12】女性として生まれたことに感謝し、女性として生きることをやめた成人式の日

【子ども時代のちーちゃん12】女性として生まれたことに感謝し、女性として生きることをやめた成人式の日

このnoteでは、LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
男性になりたいという思いを持ちながらも、「なれないならば女として生きていくしかない」と思っていた私。ついに20歳を迎えます。そして、ある決意を固めたのですーーー。
※これまでの【子ども時代のちーちゃん】の物語はこちらのマガジンから

恋愛対象になるのは中学、高校とずっと同性の

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【子ども時代のちーちゃん12】女性として生きていくことを諦めたZくんとの一夜

【子ども時代のちーちゃん12】女性として生きていくことを諦めたZくんとの一夜

このnoteでは、LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。(自己紹介はこちらから)
男性になりたいという思いを持ちながらも、「なれないならば女として生きていくしかない」と思っていた私は、男性とお付き合いをしてみます。今回は、そんなお話を赤裸々にお伝えしようと思います。
※これまでの【子ども時代のちーちゃん】の物語はこちらのマガジンから

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【子ども時代のちーちゃん10】好きな人からの言葉。「あなたが男だったらよかったのに」

【子ども時代のちーちゃん10】好きな人からの言葉。「あなたが男だったらよかったのに」

このnoteでは、LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。(自己紹介はこちらから)
高校時代を卒業し、私は短大に進学します。今回からはその頃のエピソードをお話しします。

高校を卒業した後、私は保育士になるために短大に進学しました。

実は、高校1年生の頃から、父親の借金が原因で、家の経済状況は大きく悪化していました。そして、高校3年

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【特別編】一番難しい「親へのカミングアウト」

【特別編】一番難しい「親へのカミングアウト」

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。(自己紹介はこちら)
私は高校生の時、同級生に「私が好きになるのは同性の女性」「身体は女性だけど、男性の気持ちで女性を好きになっている

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【特別編】カミングアウトは「しなければいけないこと」ではありません

【特別編】カミングアウトは「しなければいけないこと」ではありません

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
今回も、「カミングアウト」という行為について私の考えをお話しします。(前回の記事はこちら。)高校卒業を目前に控えたある日、私は、仲良

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【特別編】私がカミングアウトできた理由

【特別編】私がカミングアウトできた理由

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
高校卒業を目前に控えたある日、私は、仲良しの同級生に「私が好きになるのは男性ではなく、同性の女性であること」「ただ、好きという気持ち

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【子ども時代のちーちゃん⑨】 カミングアウトへの返事は「言ってくれてありがとう」

【子ども時代のちーちゃん⑨】 カミングアウトへの返事は「言ってくれてありがとう」

このnoteでは、LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
高校時代の私ははじめて、C子に自身の性自認についてカミングアウトしました。C子は何を思い、どんな言葉を返してくれるのか。当時の私は緊張していたように思います。(これまでの私についてのストーリーはこちらから)

高校卒業を間近に控えた私は、大切な友人だったC子に、生まれて初めて

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【子ども時代のちーちゃん⑧】初めてのカミングアウト

【子ども時代のちーちゃん⑧】初めてのカミングアウト

このnoteでは、LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
幼少期から思春期を経て、自立の時を迎える中で次第に大きくなっていく心と体の性の違和感。前回に引き続き、女性に対する恋心への戸惑いについて振り返っていきます。(私の自己紹介はこちらです。)

高校1年生の時はやんちゃな子たちのグループに入って、賑やかな子たちといつも一緒にいた私

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【子ども時代のちーちゃん⑦】差別されることを恐れ、差別をしていた高1の私

【子ども時代のちーちゃん⑦】差別されることを恐れ、差別をしていた高1の私

このnoteでは、LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。(自己紹介はこちら)
幼少期から思春期を経て、自立の時を迎える中で次第に大きくなっていく心と体の性の違和感。前回に引き続き、女性に対する恋心への戸惑いについて振り返っていきます。
*これまでのストーリーはこちらからお読みいただけます。

女子高校に入学した私は、女子しかいない世

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【子ども時代のちーちゃん⑥】好きな人に会えない寂しさも決して打ち明けてはいけない

【子ども時代のちーちゃん⑥】好きな人に会えない寂しさも決して打ち明けてはいけない

同じ中学校に通っていた女の子Aちゃんは、私の恋愛対象であり、同時に、だれにも知られてはいけない思いを受け容れてくれる親友でした。Aちゃんと一緒にいたい、手をつなぎたい、キスしたい。女子中学生の私はそう思っていました。そしてAちゃんは、そんな私の気持ちを少しずつ受け入れてくれました。

Aちゃんとは一生ずっと一緒なのだ。私はそう信じていました。でも、別れの時は驚くほど早く訪れました。

私は、地元の

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【子ども時代のちーちゃん⑤】人を好きになることが、私には許されない?

【子ども時代のちーちゃん⑤】人を好きになることが、私には許されない?

このnoteでは、LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。(自己紹介もぜひご覧ください)
幼少期から思春期を経て、自立の時を迎える中で次第に大きくなっていく心と体の性の違和感。前回に引き続き、女性の体に困惑する「子ども時代の私」を振り返ります。

中学生になると、それまで仲が良かった男子たちと急に疎遠になり、私は女子のグループの一員に

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【子ども時代のちーちゃん④】私を悩ませた女子の言葉「ちーは、だれが好き?」

【子ども時代のちーちゃん④】私を悩ませた女子の言葉「ちーは、だれが好き?」

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。(自己紹介もぜひご覧ください)
幼少期から思春期を経て、自立の時を迎える中で次第に大きくなっていく心と体の性の違和感。実のところ、それ

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【子ども時代のちーちゃん③】「好き」の気持ちは、女の子として?男の子として?

【子ども時代のちーちゃん③】「好き」の気持ちは、女の子として?男の子として?

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。(自己紹介もぜひご覧ください)
このシリーズでは、「ちいちゃん」という1人の女の子の成長を振り返ります。幼少期から思春期を経て自立の時

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