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蛸文(たこふみ)の読書記録

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僕の読書記録です。月に3〜4冊ぐらいのペースで更新してます。
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2023年8月の記事一覧

【東京オリンピック始末期】今後、オリンピックを見る目が変わる

【東京オリンピック始末期】今後、オリンピックを見る目が変わる

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

〜強くオリンピックに反対する1冊〜あれだけ開催の是非で世間が騒いだ「東京2020オリンピック」だが、今ではその話題を聞くことはほとんどない。しかし、コロナ禍で「強行された」とも言える「東京2020」を「もう終わったもの」としてしまっていいのか?
本書は「東京2020」に限らず、オリンピックの存在意義そのものを問うものである。

ちなみに、僕自身、「東京2020」

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【数値化の鬼】数字から逃げちゃダメだ!

【数値化の鬼】数字から逃げちゃダメだ!

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜数値化は自分にウソをつかないための方法〜タイトルからして、「なんでも数字が全てだ!」という一昔前のモーレツ社員育成のようなイメージが浮かぶ本書だが、読んでみると納得することばかりで目から鱗の一冊であった。

著者曰く、「数値化する」ことは「客観的に自分を見る」ことである。すなわち、本書は数字の責任を他人に押し付けるための数値化ではなく、自分に対する数値化の鬼

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【数学ガールの秘密ノート[丸い三角関数]】初学者向けではないが、独特の視点が面白い数学学習本

【数学ガールの秘密ノート[丸い三角関数]】初学者向けではないが、独特の視点が面白い数学学習本

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜違う角度から三角関数を考える〜今現在、数学の学び直しをしているところであり、学生当時1番苦手だった「三角関数」を重点的にやっている。

数学の書籍を検索すると、必ずと言って良いほど出てくるこの「数学ガール」シリーズは、前々から気になっていた。
「数学ガール」シリーズは扱う内容が「フェルマーの最終定理」や「ゲーデルの不完全性定理」など、高校数学以上のものが対象

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【アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書】お金の超入門書

【アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書】お金の超入門書

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜お金の"何"を考えるべきかがわかる〜「アメリカの高校生が学んでいる〜」というタイトルからもわかる通り、本書はこれから社会に出たりひとり立ちする若い世代を対象にした本である。

お金とは何なのか?というところから、お金の動きやお金の仕組み、お金の不安とは何でどのように考えれば良いのか、など経済社会を生きていく上で最低限必要な基礎知識がふんだんに盛り込まれている

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【ニュータイプの時代】新しい世界のための新しいタイプの人物像

【ニュータイプの時代】新しい世界のための新しいタイプの人物像

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜安易な自己啓発本ではない〜「世界のエリートはなぜ『美意識』を鍛えるのか?」「ビジネスの未来」に引き続き、3冊目となる山口周さんの著作。
山口周さんは非常に好きな著作家さんの1人である。「良い社会とはなんだろう?」という疑問を考えるにあたり、前2冊で新しい視点を与えてくれた。

さて、本書はタイトルから見るに「新しい時代で生き抜くために求められる人材」を語るよ

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【西方冗土 カンサイ帝国の栄光と衰退】厄介なカンサイ人文化

【西方冗土 カンサイ帝国の栄光と衰退】厄介なカンサイ人文化

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

〜関西人が受けるカンサイ人差別〜僕は、兵庫県出身のいわゆる関西人である。関東に来て10年になる。
そして、関東の人に「関西人」ということをやたらといじられるのが嫌である。
平気で「関西人なんだから面白いこと言わないと」なんて言ってくる輩がいるし、「カンサイ人=お笑い、タコ焼き、お好み焼き、ケチ、ガメツイ、ヤクザ(*)」というイメージ前提で話をしてくる輩がいる。

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【統計学が最強の学問である[数学編]】統計学と機械学習に特化した数学書

【統計学が最強の学問である[数学編]】統計学と機械学習に特化した数学書

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜「実践編」より先に「数学編」を読むのがオススメ〜「統計学が最強の学問である」シリーズは、第1作目から「実践編」「ビジネス編」と続き、この「数学編」が最終巻となる。

一通り読んだ感想としては、読む順番は第1作目の次にこの「数学編」を読んでおくと、「実践編」や「ビジネス編」が頭に入りやすいように思える。「実践編」では、いくらか数式が出てくるのだが、これを理解す

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