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考え事

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ぜひ僕の頭の中を見ていってください。
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鬼滅の刃に気づかされた、僕のやりたいこと。

鬼滅の刃に気づかされた、僕のやりたいこと。

0. はじめに先日、鬼滅の刃の最終巻が発売された。全編を通して、気づかされたことがあったので、まとめておこうと思う。具体的なネタバレは避けます。途中から鬼滅あんまり関係なくなっちゃうかも。

まず結論から。僕がやりたいと思っていること。二つある。
一つ目。「想いを残すこと」。
二つ目。「心にセカイを取り戻すこと」。そのための一つのアプローチとして、まずは「心に自然を取り戻したい」と思っている。

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左ききのエレンと都知事選と人間愛

万全なんて一生こねぇぞ
体調最悪でも
二日寝てなくても
友達に裏切られても
女にフラれても
その中で歯くいしばってひねり出した仕事が
お前の実力の全てだ
クソみたいな日に
いいもんつくるのがプロだ

先日漫画「左ききのエレン」を一気読みしました。「左ききのエレン」は広告代理店で働く主人公の朝倉光一と天才アーティスト山岸エレンとの関係を中心に物語が回っていきます。

冒頭のセリフは光一の上司である神

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自害を選んだ近代文豪とあなたへ

自害を選んだ近代文豪とあなたへ

1. 自害を選んだ近代文豪たちへ 近代の文豪と言えば、「自殺」というイメージがある。芥川龍之介、太宰治、三島由紀夫、川端康成。それから、ヘミングウェイも。

 僕がこれから書こうと思っている文章は、批評などではない。そもそも僕が純文学を読むようになったのはつい最近の話だから、まだ彼らの作品をたくさん読んでいるわけではない。でも、彼らの作品に助けられたことや、受け取ったものは少なからずある。僕がやり

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正しいか、正しくないか。
好きか、嫌いか。
面白いか、面白くないか。
やさしいか、やさしくないか。

判断軸はきっとたくさんある。
ぼくの判断軸は、どれだ。

ある言葉によってモヤモヤした気持ちを抱いた時、その間に因果関係を定めて、さらにそれに対策を打つのが、必ずしも正しいことなのだろうか。それよりも、モヤモヤした気持ちを、そしてその気持ちを抱いた自分自身を、全く分析しないまま、そっくりそのまま受け入れることだってきっと大事だろう。

〈魔法〉は存在する

〈魔法〉は存在する

目次
①種明かし
②騙されたくない?
③暗黙のルール
④余談
⑤〈魔法〉は存在する

忙しい人のための結論まとめフィクションにはフィクションにしか生み出せない感動があり、その感動が僕たちの心にもたらす変化こそ〈魔法〉である。このような〈魔法〉はそのフィクションが成立するために必要な〈暗黙のルール〉を守り、自らフィクションを楽しもうとする人にしか訪れない。

①種明かし僕はマジックが好きです。油性ペ

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豊島美術館

豊島美術館

基本的に懐疑的な性格をしているから、いい年をした色んな国の人が皆わかったような顔で水滴の床を流れる光景を見つめているのが、はじめは正直気持ち悪く感じた。

棚田と海が見渡せる小高い場所にその美術館はあった。ドーム状だが雫を想起させる形状をした白いコンクリートの空間。靴を脱いで入った。小さめの体育館くらいの広さがあった。天井は低めで照明もないけれど、大きな丸い穴が2つ空いていて、太陽の光が床に円を描

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村上春樹へのラブレター

村上春樹へのラブレター

目的:普段村上春樹を読まない人が読んでみたくなるようにすること。

目次
・僕と村上春樹とラブレター
・僕と高校とノルウェイの森
・僕と大学図書館と風の歌を聴け
・僕とカタルシスと世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド
・結びに

僕と村上春樹とラブレター (1/5)あなたは村上春樹を読むでしょうか。

そういう僕も全部読んだわけではなく、客観的にはハルキストなどと呼べたものかどうかは怪しい

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実存主義と構造主義の狭間で、僕は人を愛しつづけたい

実存主義と構造主義の狭間で、僕は人を愛しつづけたい

§0 まえがき途中、知ったように哲学者の考え等を引用したりしているが、入門書をかじった程度であり、全くもってその全てを理解しているとは言えない。また、論理が最初から最後まで一貫していることはなく、所々必要な箇所では飛躍している。本文章の目的は、自分の現段階での思考を言語化しておくことであり、そもそも自分の現段階の思考の目的は、自分の人生を良くすることであって、 自分が納得さえ

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クアラルンプールと夏目漱石

クアラルンプールと夏目漱石

https://spinningtop.hatenablog.com/entry/2018/08/12/170409

の続き

『現代日本の開花』で夏目漱石はこう言う。

開花は一般に生活の程度が高くなったという意味で、生存の苦痛が比較的柔らげられたという訳ではありません

どれだけ発展したところで、僕らはまだ僕らの時代なりの「苦痛」を引き受けなければいけない。
逃げ場のない虚しさを感じ

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「とりあえず」で失うもの

「とりあえず」で失うもの

「とりあえず」

背負っているリスクが軽いような響きがします。
でも本当にそのリスクは軽いものでしょうか。

例えば、
「とりあえず今はこの服買うのやめよう」
と言って買うのを先延ばしにすると、お金は払わずにすみます。そういう意味でリスクは小さいです。
でも明日には売り切れるかもしれません。

例えば、
「とりあえずこの本読んどくかな」
と言って、ある本を読んでみます。時間を無駄にせず

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