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私生活(エッセイ)

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感じたことをテーマでまとめたエッセイです。
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愛着を持ち続けるということ

愛着を持ち続けるということ

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」を遅ればせながら劇場鑑賞し、あまりの完璧な面白さに泣きそうになりながらエンドロールを眺めていたところ、任天堂チームの日本人の名前をちらほら見つけた。ワタナベとかサイトウとかもちろん知らない誰かの名前なのだけど、作品に携わりその作品にクレジットされることへの憧れの気持ちを思い出した。仮に自分の名前が超超面白い映画のエンドロールにクレジットされたのならどんなに

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書籍編集者の私が自分のことを書くのが苦手な理由

書籍編集者の私が自分のことを書くのが苦手な理由

「誰かのための文章」と「自分の文章」私は職業が編集者・ライターで(ガチのやつ)、本業では書籍を作るのを生業にしているのだけど、去年あたりから「誰かのための文章」じゃなくて、「自分の文章」を書きたいと思うようになった。

それで、夫に名付けてもらった「週末ひさ子」の名でnoteも始めたり、はてなブログで日記を始めたりしたのだけど、現状、100%言いたいことが言えているのかというとそうでもない。

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夏以降の仕事は未定

夏以降の仕事は未定

 現在今年の見込み年収は103万とかなり危険。今やっている仕事は、書籍が一冊とファッションのムック本が一冊。これらはだいたい5月くらいで終わる。それ以降の収入の見込みが立っていない。でも、仕事すると同時に起こるもろもろのストレスに対する耐性に自信がなく、今後仕事がない自分に少し安心している面もある。

 しかし、ひとは金がないと生きられない。夏以降は家賃も払えなくなりそうなのである。

 書籍のラ

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"持ってる"側の人、持たざる人。フォロワー数バブルで作られる本

"持ってる"側の人、持たざる人。フォロワー数バブルで作られる本

 この前記事に書いたのですが、今あんまり仕事がない。ライターとしても編集者としても営業怠っているし、正直働く元気がない。そんななか、ありがたいことに先日仕事の依頼が来たのだけど、すごく安いギャラを提示されて、その上それで知らないタレントの本を作ってくれという。書籍に限らず、いろんな企画は所詮ビジネスだ。「役に立つ本」ではなく、「売れる本」が優先される時代で、いちばんいいのは「役に立つ本で、売れる本

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いじわるする大人

いじわるする大人

結局は好きな人の文章を読んで、自分でも気分がのったときに文章にして気持ちを整理するという生活がいちばん性に合っているのだと思う。ライターや編集者という仕事に疲れている。人と話すこと、〆切があること、私が考えた文章や構成などのクリエイティブをおもしろい/おもしろくないと評価されること。メールを送るのにいつも以上にビクビクするには、この仕事で評価される能力が限りなく自分の精神に近いからだと思う。

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他人は思い通りにならない

他人は思い通りにならない

 生きる上で大切なことを日々学んでいます。

■クライアントに仕事をなすりつけられる事件

 夜中にメール。「ひさこさん、これやっていただけませんか?」フリーランスで働く私は、毎回仕事の契約があり、決められた範囲の依頼内容をこなした対価のギャランティをもらうのだが、明らかにそれに反する後出しメールだった。
 今回仕事をしているクライアントは、お世辞にも"仕事ができるタイプ"ではなく、ハチャメチャな

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価値観が変わってきた話

価値観が変わってきた話

 ある本を読んでいて、「自分の心の健康を作ろう」という趣旨の本なのだけど、その中で【自分の価値観を知る】という章がある。人生は限られていて、限りある自分の時間とエネルギーをどうやったら有意義に使えるか? みたいな哲学的な質問を投げかけられるのだが、その本は「生きがいのある人生とは、価値観を軸にして生きる人生」だという。
 自分の価値観に合う生き方ができれば、心がいっそう健康になる。価値観は人生の指

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