翔花里奈
『はばたき学園ドリームセイバーズ~ユメナイビトのわたしでも、みんなの夢を守れますか?~』 《あらすじ》 職業体験ができる特別な学び舎・はばたき学園。新入生の夢咲泉は、生徒たちの夢見る力を食らう「ユメクイ」を撃退するヒーロー部に所属することになって……? 夢見る心を忘れた少女の成長を描く、ほんのり恋愛模様もありな青春物語です。 元々児童向けをイメージして書いたものを、加筆修正いたしました。年齢問わず楽しめる内容となっております! 《目次》 プロローグ にせものの夢 第1話 まんがみたいな話 第2話 博士と呪文。そして…… 第3話 初出動 第4話 嬉しい報告 第5話 私にしかできないこと 第6話 パンドラの箱 第7話 伝えられた想い 第8話 友達 最終話 未来へ 完結済みです。
自己紹介や、日々について綴った記事をまとめていきます。
宿命に縛り付けられた男女の物語。二万字ほどの短編で、悪魔祓い――エクソシストを題材に使っています。 残酷な描写がありますので、苦手な方はご注意ください。 第一話 ざらついた平穏 第二話 指針よ、揺らぐな 第三話 動揺 第四話 予兆 最終話 待ち望んだ結末 創作大賞2023入選作。完結済みです。
短編小説の置き場です。徐々に数を増やしていければと思っています。
異種族恋愛を題材にした長編小説です。 一部残酷な描写がありますので、苦手な方はご注意ください。 《目次》 序章 純白の夜が、赤く染まる 第1章 あたたかな場所には、とどまれなくて 第2章 ひとりきりじゃない日 第3章 深緑色のやさしい瞳 第4章 澄んだ星と濁った宝石 第5章 身勝手な創造主 終章 信じ合う心 完結済みです。 (イメージイラスト:べあろ)
書籍が発売されましたので、この場をお借りして紹介させてください☺️海底世界で繰り広げられる、王女と海神様のラブストーリーです。 『じゃまもの聖王女は海神様の…
あのあと。 レッスン室にやってきためぐる先輩からユメクイやヒーロー部の活動について説明を受けた愛来ちゃんは、全部を秘密にするって約束してくれた。 だけど…
あっという間に、恐れていた日がやってきた。 放課後の教室は、部活に向かうみんなの声でガヤガヤしてる。そんななか、私は教科書をスクールバッグにしまうと重たい気…
次の日の放課後。 「――先生でした。ありがとうございました」 講演会が終わって、講堂がざわざわしはじめた。 司法部のみんなが仲間同士で話しはじめたり帰りは…
手作りオルゴールを褒めてもらった数日後。 私はそわそわしながら、サロンで雑用をこなしていた。レジカウンターの一角に、新しく作ったオルゴールが置かれているから…
カランコロン 「こんにちは~」 丸山先輩と入れ替わるようにして、愛来ちゃんが入ってきた。 今度大切なオーディションがあって気合いを入れたいから、ネイルとア…
入学から二ヶ月が経って、季節は梅雨。 しとしとと降る雨の音を聞きながら、私は客足の途切れたサロンで大きく伸びをした。 (売り上げとレジの照らし合わせ、おしま…
セゾン・ロマネスクは、赤煉瓦のおしゃれな建物だった。赤いつるバラが巻きついた門のそばには、羽岡先輩の自転車が停めてある。 星影先輩は私に降りるように促すと、…
* * 「イントネーションが違う! 手はこう! もっと聖女っぽさをイメージしてみろ!」 (説明が、絶妙にわかりにくいんです……) って言ったら倍になっ…
入学二日目の放課後。 私は司法部の部室に行って入部届を出すと、そのままヒーロー部の拠点であるサロン・エスポワールに向かうことにした。お手伝いさんたちから入学…
「ああそうだ、まずは『セッティング』をすませないと」 めぐる先輩はウエストポーチから銀色のツヤツヤした手袋を取り出して手にはめると、目を疑うような行動に出た。…
……。……ええと? 「あの。ここ……サロンなんですよね?」 おそるおそる尋ねてみると、めぐる(って呼ばれてた気がする)先輩はにっこり笑った。 「その通りだよ…
四月一日。 入学おめでとう! って書かれた黒板が目立つ教室には、新しいクラスメイトたちのにぎやかな声が響きわたっている。 キャラメルみたいな色のブレザーに、…
『しょうらいの夢は、お姫さまになることです』 そう発表した、幼稚園の卒園式。 仕事の合間を縫って来てくれたお父さんは、「おめでとう」じゃなくてこう言った。 …
2024年5月21日 10:05
書籍が発売されましたので、この場をお借りして紹介させてください☺️海底世界で繰り広げられる、王女と海神様のラブストーリーです。 『じゃまもの聖王女は海神様の愛され花嫁』《あらすじ》「お前が色づいていくところが見たい」目立つ左頬の痣のせいで、顔を隠して生きている王女ファウナ。彼女は海神に身も心も捧げる聖王女とは名ばかりの、いてもいなくてもいい存在になっていた。そんなある日、ファウナは母
2024年4月19日 13:45
オリジナル小説「はばたき学園ドリームセイバーズ~ユメナイビトのわたしでも、みんなの夢を守れますか?~」完結いたしました🎉あとがき代わりのエッセイも投稿するつもりです😊もしよろしければ、お付き合いくださいませ~!
2024年4月19日 13:39
あのあと。 レッスン室にやってきためぐる先輩からユメクイやヒーロー部の活動について説明を受けた愛来ちゃんは、全部を秘密にするって約束してくれた。 だけど、さすがの宇宙警察でも硝子が割れてひどいありさまになってる部屋を元通りにすることなんてできない。当然、人が集まってきて大騒ぎになった。 それをいい具合にごまかしてしてくれたのが天馬先輩だ。 いつの間にか違うところにいたって騒ぐ声優部
2024年4月19日 12:59
あっという間に、恐れていた日がやってきた。 放課後の教室は、部活に向かうみんなの声でガヤガヤしてる。そんななか、私は教科書をスクールバッグにしまうと重たい気分で立ち上がった。(……これから模擬裁判……。嫌だな……) 土日に勉強はしたけど、いまいち集中できなかった。講師として来るお父さんの前で活躍できる自信はこれっぽっちもない。 憂鬱な気持ちで教室から出ようとした瞬間、誰かとぶつかった
2024年4月19日 12:10
次の日の放課後。「――先生でした。ありがとうございました」 講演会が終わって、講堂がざわざわしはじめた。 司法部のみんなが仲間同士で話しはじめたり帰りはじめたりするなか、私は一人、プリントの内容をノートにまとめている。(遅れをしっかり取り戻さないと) ふいに、ノートに影が落ちた。顔を上げると、部長がすぐそこに立って私を見下ろしている。「邪魔してごめんね。ちょっといい?」
2024年4月18日 15:17
手作りオルゴールを褒めてもらった数日後。 私はそわそわしながら、サロンで雑用をこなしていた。レジカウンターの一角に、新しく作ったオルゴールが置かれているからだ。『手作りオルゴール 手回し式。とってもやさしい音色です(350ウイング)』 手書きの四つ葉のクローバーと丸い文字が可愛いラミネートカードは、めぐる先輩の手作りだ。出勤するなり「これ、使って」って手渡してくれたときはすごく嬉しかっ
2024年4月18日 14:57
カランコロン「こんにちは~」 丸山先輩と入れ替わるようにして、愛来ちゃんが入ってきた。 今度大切なオーディションがあって気合いを入れたいから、ネイルとアロマ両方を希望している。なんで知ってるのかっていうと、頼まれて私が予約を入れておいたからだ。「いらっしゃいませ」 嬉しい報告を聞いて気分が上がっているのと相手が愛来ちゃんだからっていうのもあって、いつもより大きな声が出せた。目が
2024年4月16日 15:10
入学から二ヶ月が経って、季節は梅雨。 しとしとと降る雨の音を聞きながら、私は客足の途切れたサロンで大きく伸びをした。(売り上げとレジの照らし合わせ、おしまいっと) 恋のトラブルが起きていないおかげで、私のサロンでの仕事は、売り上げの管理と店内の掃除、買い出し……つまり、完全な雑用係になっている。(三階でトレーニングしてた方がいいんじゃないかな……) レジカウンターに突っ立ったま
2024年4月15日 11:48
セゾン・ロマネスクは、赤煉瓦のおしゃれな建物だった。赤いつるバラが巻きついた門のそばには、羽岡先輩の自転車が停めてある。 星影先輩は私に降りるように促すと、そのすぐ隣に自転車を停めに向かった。(本当に、どうやって貯蔵庫に入るつもりなんだろう……?)「そのゴーグル」 そわそわしながら門を見ていると、星影先輩が近づいてきた。「意識と連動してる優れものなんだ。見取り図も出せるし、視界
2024年4月10日 14:34
* *「イントネーションが違う! 手はこう! もっと聖女っぽさをイメージしてみろ!」 (説明が、絶妙にわかりにくいんです……) って言ったら倍になって返ってきそうだし、そもそもそんな度胸はない。 星影先輩はモニタールームだし、羽岡先輩も出かけちゃったし。二人きりはそろそろ限界だから、次で終わりにしないと……。「『あまねく星の光よ。聖なる乙女に真の力を与えたまえ。セイレーン・
2024年4月10日 14:08
入学二日目の放課後。 私は司法部の部室に行って入部届を出すと、そのままヒーロー部の拠点であるサロン・エスポワールに向かうことにした。お手伝いさんたちから入学祝いでプレゼントしてもらった革のスクールバッグには、司法部の年間活動予定表が入ってる。(一学期の大きなイベントは、来月の模擬裁判くらい。あとは、講演会が何回かってかんじだった) 司法部の活動は、基本的に自由参加。学園内の揉めごとを解
2024年4月10日 13:13
「ああそうだ、まずは『セッティング』をすませないと」 めぐる先輩はウエストポーチから銀色のツヤツヤした手袋を取り出して手にはめると、目を疑うような行動に出た。 床に倒れている丸山先輩をひょいと抱き上げて、ソファまで運んだのだ。自分よりずっと大きくて絶対にすごく重い先輩を……!(……す、すごい怪力……) めぐる先輩は涼しい顔で、今度は固まったままの美香先輩を同じようにもう一つのソファに
2024年4月10日 11:55
……。……ええと?「あの。ここ……サロンなんですよね?」 おそるおそる尋ねてみると、めぐる(って呼ばれてた気がする)先輩はにっこり笑った。「その通りだよ」(だよね。ヒーローなんて聞き間違いにきまって……)「だけど、裏では学園の平和を守るための活動をしてるんだ。秘密の組織って思ってもらえればいい」 私は固まった。 たぶん、無表情な顔がさらに無表情になって、能面みたいになっ
2024年4月5日 13:52
四月一日。 入学おめでとう! って書かれた黒板が目立つ教室には、新しいクラスメイトたちのにぎやかな声が響きわたっている。 キャラメルみたいな色のブレザーに、深緑色っぽいチェックのスカートとズボン。胸元に羽根をイメージしたエンブレムが縫いつけられた制服は、はばたき学園のものだ。 ……まさか合格してたなんて。入学式が終わった今でも信じられない。 だって、はばたき学園って――。「部活。
2024年4月4日 15:35
新しい作品を投稿しはじめました😊ご興味があれば、ぜひ覗いてみてください🌷創作楽しむぞ~!
2024年4月4日 15:17
『しょうらいの夢は、お姫さまになることです』 そう発表した、幼稚園の卒園式。 仕事の合間を縫って来てくれたお父さんは、「おめでとう」じゃなくてこう言った。『もうじき小学生になるんだから、もっときちんとした夢を言えるようになってもらわないと困る』 きちんとした夢ってなんだろう? お父さんは、「夢とは目標のことで、実現できなければ意味がない」って言う。 スポーツ選手とか、歌手とか