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創作(詩)

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#現代詩

あの時の私は何だったのだろう

あの時の私は何だったのだろう

いくら普通に生活していても

私には 時々突然よみがえってくる景色があります

先に言うと 当時何かされたわけでもありません

高2の時の 文化祭の日のことです

この年は、母がPTAのお手伝いで学校に来ていました。

私と母はこの日 「お昼休みの時間は一緒に過ごそうね」 と約束していました

お昼の時間になって 私は母がいる調理室へ向かいました

この日の調理室は廊下側の窓が全て全開で 

お母

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形のないnote、形のあるnote

形のないnote、形のあるnote

あなたは普段 どこに記憶を仕舞いますか

また 仕舞い忘れたことはありますか

私は ノートをくれると喜びます

書くものはないのに

何を書こうかとわくわくするの

何を書こうか

想いを書こうか

メモにしようか

鉛の加工品に 程よい力を込めたなら

いつまでもどこまでも サラサラとかける時代

手のスキーは大好きよ

想いを載せればしばらく経った時

恥ずかしくなって 反動で捨てちゃうこと

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夢日記 総括

夢日記 総括

私はいつも 夢を見る
毎日のように 夢を見る
何年もかけて 夢を見る
どのくらいと聞かれたら
軽く大河は超えるだろう
どんな内容かと聞かれれば
いつも いつも繰り返しで
同じことを 繰り返す
生まれて 引き離された父と子が
10数年後 ようやく出会い
親子になろうと 離れて戻る
離れては戻る
離れては 近づく

ずっと私は繰り返してきた
何度も何度も 飽きもせず

重く体調を崩した今
ようやく分か

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嬉しいこと。寂しいこと。

嬉しいこと。寂しいこと。

違うことは、嬉しいこと。

個性があるのは、輝いてること。

そうやって教えられてきた。

なのに

違うということは、どうしてこうも寂しいのだろう

"我不合适"

“そうか でも自分にとっては

あの人はお師匠さんなんだ”

私には狭い。

あなたにはオアシス。

私には苦しい。

あなたにはハンモック。

私には縄。

みんなには黄色。

私には真っ白でしかない。

私は都市のドーナッツ

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一瞬だけだったから

一瞬だけだったから

ごめんなさい

私はあなたに 謝らなければならないことがあります

きっとあなたは 分かっていることでしょう

察していることでしょう

わき見を してしまいました

大丈夫だと思ったんです

大丈夫 折れない 壊れない って

何も起こらない

ただ何も抱かず 時を過ごすだけだと

思っていたのです

文字だけだと思って 見てみたら

ちょっとした隙間に 入っちゃって

頭から 離れなくなっちゃ

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お話をしましょう あなた方の 生みの親より

嫌だ… 嫌だ…。

私はすぐさま飛び乗った

車内は 芝が 茂ったよう

皆 祝日なりの キラキラで

そこに 一滴の雫を落としたんだ

ろくに掲示板なんか 見やしなかった

私は今 誰の背中を借りてるの

行きたい方向しか  見てなくて

この旅の途中 つまづいたって こかされたって

私は怖くない それよりも

あの時あそこを去らない方が 余程死んだ気分だった

今日 この日 ずっと前から 決

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「痛い」と言って

「痛い」と言って

“君は 自分に厳しい人だね”

そう 言われてしまいました

皆さんの知る あの人です

あの私達が尊敬すべき立場の あの方に

言われてしまいました

私は 違います でも

そんなに言われるということは そうなのでしょうね

そんなに 私は 異種ですか

共に泣かない 彼とは泣かない

私が泣いても 彼が泣いたら私は泣かない

彼を想うなら

彼が泣いたら 抱きしめたいの

泣くんじゃなくて

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イヤリング

イヤリング

無い 無いわ
あの愛のこもった イヤリングが無いの
ここに入れてたはずなのに
十分後には あの人にお目にかかれるかもしれないのに
あの人には あれを付けて会いたいの
でも無いのよ
かれこれ三十分探してるのに
無い 無いのよ
他の人を待たせてるのに
もういいわ 他のイヤリングを付けましょう

あぁ とてもいい時間だった
あの人とは話せなかったけど
でも遠くからでも見ることはできた
呼吸を忘れるくらい

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