夢日記　総括

私はいつも　夢を見る
毎日のように　夢を見る
何年もかけて　夢を見る
どのくらいと聞かれたら
軽く大河は超えるだろう
どんな内容かと聞かれれば
いつも　いつも繰り返しで
同じことを　繰り返す
生まれて　引き離された父と子が
10数年後　ようやく出会い
親子になろうと　離れて戻る
離れては戻る
離れては　近づく

ずっと私は繰り返してきた
何度も何度も　飽きもせず

重く体調を崩した今
ようやく分かったことがある
なぜ私は　こんな話が好きなのか
なぜ私が　こんな画を描きたがるのか

この存在もしない少女
20を過ぎても　働けぬ少女
この娘は　私の過去でない
私が可愛いわけではない
彼女は　私だ
彼を愛するあまりに抱く　憎しみだ
この胸を蝕む虫食い共を握ろうと
私はひたすら　夢を見る
生きるために　夢を見る
そうして『私』に落とし込み
彼を願って　生きてゆく
そうだ　それが　私である。