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少年A 〜加害者になりかけた小学3年生〜
ある日、一通の手紙が届いた。
「裁判にしようと思うので、そちらも弁護士を用意したほうがいいと思います」
大きなお世話だ。 と今なら、思えるが、その時は、全身凍りついた。
その手紙には、自分達が、被害者だということが、つらつらと書かれていた。
思い出したくもない過去の出来事だ。
13年前のことだ。
長男が小学校3年生の時、クラスメイトの女子と揉めたのだ。
その子の親御さんからの訴えだった。
神様が選んでくれてので、文句は言いません
「あれ? 前回、言わなかったっけ?」と医者から言われた。
実は、6ヶ月に入った頃から、臨月まで毎回の検診で、聞いていた。
「お腹の赤ちゃんは、男の子? 女の子?」
二人目は、女の子がいいと本気で思っていた。
それは、当時の私と母の関係のように、私の将来も私と娘という
青写真が出来ていた。
買い物、旅行、悩み事の相談、子育て相談など、何でも話せる親子関係を想像していた。
女の子を産むため
幸せの箱を開けたのは、動かない左手だった
「火事ですか? 救急ですか?」
「えっ? 間違えちゃった?」と一瞬、動揺した。
まったく違う状況だけど、どちらも消防署だった。
火事? 救急? 冷静さと共に自分に言い聞かせた。
「あっ、救急です」
2012年5月、8年前の水曜日の出来事だ。
母から、様子がおかしいので、連絡してみてと、私に電話が来たのだ。
心配性な母のことだから、大したことないと決めつけていたが、何か勘が働いたのか、胸騒ぎ