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#子どもの成長記録

俺のはいつも、兄ちゃんのお下がり。

俺のはいつも、兄ちゃんのお下がり。

薄手の長袖のシャツ一枚がちょうどいい気温だった。
朝晩は少し肌寒くも感じたが、昼間は少し歩けば体が温まり、袖を捲りたくなるほどのいい天気。

今朝も相変わらずバタバタしていた。小学五年生の息子が、出勤時刻5分前に今週の時間割を出してきた。持ち物の欄を見て、私はガックリと肩を落とす。

裁縫道具。

昨日言って欲しかった。小学五年生になると裁縫道具が必要になる。学校から購入申し込みの封筒が届いていた

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左右靴下ばらばらだけど、500点獲得。

左右靴下ばらばらだけど、500点獲得。

朝っぱらから息子がゲンナリしていた。

なぜならば、その日は土曜日なのに授業がある日だった。小学5年生の息子は、爽やかな土曜日の朝の空気をぶち壊すほどの憂鬱さをまとって、リビングに登場。

「お母さんの小学生の頃はねぇ、土曜日はいっつも授業やったんやけど」なんて、擦られまくった昔話は口にしない。時代が違うんだから、そんなこと言われても、息子だってどうしようもない。

私だって、職場の大先輩方から「

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ちっちゃいコトは気にするな

ちっちゃいコトは気にするな

それワカチコワカチコ〜

って言いたくなった人は多分、いや間違いなく、すでに友達。チーム友達。
ワカチコ? 何それって思った人は正解。友達になりたい。
いや、如何にいわんや、言わんやろと思った人、最高です。ありがとうございます。お友達になっていただけますか?

ちっちゃいこと〜はでお馴染みといえばゆってぃだが、別にここでゆってぃの話をしたいわけではない。

そもそも、ワカチコって何?
ワカチコの

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10年前は何をしていましたか?

10年前は何をしていましたか?

数字を耳にして、指を折りながら記憶を遡る。

10年前の私はとにかくバタバタしていた。
長男小学一年生、次男一歳、私職場復帰。もちろん夫もいるが、夫の勤務形態のこともあり私が家事と育児を担っている状況だった。

朝は長男と小学校の近くまで行き、その足で次男を保育園へ送り、仕事へ行く。
夕刻、仕事を終え、保育園へ次男を迎えに行き、放課後児童クラブから私の実家へ帰宅した長男を迎えに行く。

お腹を空か

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息子は平気で嘘をつく

息子は平気で嘘をつく

冷蔵庫に入っていた三ツ矢サイダーが、少しばかり減っていた。

それは週末用に買っておいた、冷蔵庫のチルド室に隠しておいた三ツ矢サイダーだった。
なぜ隠しておくかと言えば、息子たちに毎日ジュースを飲ませるわけにはいかないと、私が考えているからだ。

そのため私は、曜日を決めて、息子たちにジュースを提供している。

息子たちはそれを理解している。
なので、ジュースを飲みたい時は、必ず私に確認をする。

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うるうるの日

うるうるの日

「お母さん、発表の日いつやったっけ? ああ、あれか! 一日おまけのうるうるの日!」
「うるうるの日ってなんなん? それを言うなら閏日やろ。そう、2月29日ね。お母さん、もうお休みの予定入れといたけん。発表、楽しみにしとるね〜」

次男は小学四年生。
長男が小学四年生の時の最後の授業参観は、二分の一成人式というものがあった。10歳までの成長を見てもらうために、子どもたちが参観日に一人ずつ発表をすると

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月曜日の憂鬱に関する、世紀の大発見。

月曜日の憂鬱に関する、世紀の大発見。

「お母さん!! オレ、気づいたっちゃけど!!」

小学4年生の次男が、さも世紀の大発見をしたかのような顔をして話しかけてきた。

その時刻、日曜日の午後9時半。
金曜日の帰宅後、一度も開かれることのなかったランドセルを開きながらの発言だった。

ランドセルはどこにも隙間がないくらいにぎゅうぎゅう詰めで、多分山手線の朝のラッシュもここまでのぎゅうぎゅう詰めではないと思う。知らんけど。
プリント類も教

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半袖半ズボン小4男児の揺らぐ決意

半袖半ズボン小4男児の揺らぐ決意

小4の次男は冬でも半袖半ズボンを貫きたいタイプだ。

長袖を着るのを極端に嫌う。
一応極端に寒くなれば長袖は着る。
しかし、朝は長袖を着ていっても、帰りには脱いで帰ってきたりもする。
できる限り、半袖半ズボンがいいらしい。

近所に住む小学2年生の姪っ子に、〇〇くんは長袖持ってないの?と聞かれてしまうくらいに長袖を着ているのを見ることは少ない。

傘も差したがらない。
傘を渡そうとしても、さっさと

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月曜日のピノッキオ

月曜日のピノッキオ

月曜日の朝。
小学四年生の彼は、これほどまでにないほど動きが遅かった。

ソファの上で微動だにせず、昨晩終わらせられなかったやりかけの宿題にも手をつけない。
ベッドから起きてきたものの、ずっとソファの上で眠りこけていた。

なんのために起こしたのやら、と思いながら何度も何度も何度も起こす。
寝息を立てながら「起きとる。うるさい」と反応をするだけの小学四年生。

若干、反抗期の兆候が出てきている。

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二人きりの夜に

二人きりの夜に

10月になると福岡県糸島市では牡蠣小屋がオープンする。

次男を除く我が一家は、牡蠣が大好物だ。
現地で食べると運転手の夫がお酒を飲めないので、必ず持ち帰りにしてもらって、家で牡蠣を食べる。

レンジでチンすれば、オッケー。
それが我が家の牡蠣の食べ方の定番だ。

夏頃、ローカルテレビ福岡くんでもち吉の煎餅のカンカンに福岡県民は何を入れているのか?という特集をやっていた。

我が家は年賀はがきを入

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君たちのうしろを歩く。

君たちのうしろを歩く。

私は歩くのが遅いから、ずっと君たちの後ろ姿ばっかり撮ってる。

「おかーさん!!遅いよー!!」
って言われても、ゆっくり写真を撮って歩いてる。

うしろから君たちを追いかけるのは楽しい。

あっちへ行き
こっちへ行き

「なんがあったとー?」って後からのんびり、追いついて。

「ねえねえ、おかーさん!はやくー」って。

気づけば、もう長男は私よりおっきくなって。
多分、もうすぐ次男にも背を抜かれる

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うつむいた先の手には、小枝。

うつむいた先の手には、小枝。

「何しよーと?」

うつむいた息子の手には、必ず小枝があって。
その小枝で地面にお絵かきをしていた。

私も一緒になって、その小枝で絵を描いて。

さらさらとした黄土色の土を、小さな小石を、掻き分けるように、小枝は進む。

我が名はモーセ。
振り下ろした小枝が、公園の土を割ってゆく。
息子の喜ぶ顔が見たくて、右に左にと小枝はゆく。

アンパンマンにバイキンマン。
なぜかカレーパンマンは上手に描けな

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7月下旬、母の憂鬱。

7月下旬、母の憂鬱。

今週の土曜日から、夏休みだ。

よかったね、息子たち。
よろしく、ばあば。
がんばれ、私。

味チャレンジャーと、味保守派。

私には二人の息子がいる。
高校一年生の長男と、小学四年生の次男。

似ている部分もあるが、似ていない部分もある。
当たり前すぎる。
兄弟ってそんなもん。

二人とも、カツオくんみたいに育ちますようにと育てた。
元気で、ずる賢く、生きる力はたくましく、ユニークに育ってほしい

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父の日当日

父の日当日

父の日当日の今日、夫は大好きな釣りに出かけた。
家族がまだ爆睡中の丑三つ時には起きて、いそいそと準備をし出かけていったようだ。

最近は毎週のように釣りに行き、クーラーボックスにいっぱいの魚を抱えて帰ってくる。
おかげでここ数ヶ月、私は魚を買っていない。

・・・言い過ぎた。ごめんなさい。
買っていた、魚。ええ、買っていますとも。
同じ魚ばかりでは飽きるので、よく考えたら買っていた。
鮭を食べたい

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