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#体験談
痔除伝 第十一章 後編 Have you ever smelled the Baked asshole?
オペ室は、思ったよりも狭かった。大体12畳くらい。もっと広いイメージだったが、手術の内容、難易度などによって広さが変わるのかもしれない。
執刀医やオペナースは、オペ中に赤いもの(血液や内臓など)ばかり見ることになるため、部屋の内部が寒色系の内装になっていると聞いたことがある。赤いものばかりを見続けた後に白いものを見ると、反対色である青や緑などのシミが見えるようになるらしい。
確かに、オペ室の壁
痔除伝 第十一章 前編 Have you ever smelled the Baked asshole?
夜中、最後にスマホの時間を見たのが3:30頃だった。看護師さんに起こされ、検温したのが6:20頃。優しい笑顔で、眠れましたか?と聞かれ、世の中のすべてに裏切られたような、アウトローな男の表情で「いや……」と答える。
看護師さんは、理解を示すような苦笑いを浮かべ、
「急に環境変わると、そうですよねぇ。不安もあるだろうし……」
と、同意してくれたが、心の中で、「そういうことじゃねぇんだよ!」と叫
痔除伝 第八章 COVID-19 Killed the Conte Star
手術日が決まった。この時点では2月半ばだったのだが、予約の空きの関係で、4月後半の入院となった。かなり先の手術になるが、こればかりは仕方がない。
手術までの間、またアヌスに不調が訪れることもあったが、解決に向けて動き出していることを思うと、気持ちは明るかった。
3月はじめ頃に入院保険や傷病手当金、限度額認定証など必要書類のほとんどを集め、後は入院手術に備えて体調を整えていく。
これまでの人生
痔除伝 第五章 CanCamとわたし
翌日。職場に着くと、抜糸後はどうなのかとか、どうしたら肛門周囲膿瘍になるのかなど、どうしたって話題になる。慣れ切った職場ではみんな新しい話題に飢えているから、オペとか、抜糸とか、聴き慣れない疾患とか、そんな話題が刺激的なのだ。
私はそれに対し、お腹下しがちな男性に多いみたいで、なるかどうかは運みたいですよ、とか、抜糸後は生理用ナプキンで対処しろとか言われましたよ、と、なるべく明るく、笑い話に変換