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神様になった動物たち (だいわ文庫)


神様になった動物たち (だいわ文庫)

 日本には、八百万【やおよろず】の神さまがいるといわれますね。
 それらの神々の中には、動物の姿をした方々がいます。また、動物をお使いにしている神さまもいますね。

 有名なところでは、稲荷神社のキツネ、春日神社のニホンジカ、古事記などに登場する八咫烏【やたがらす】、天満宮にいるウシ、長寿の象徴とされるカメ、恐怖の対象でもあるヘビなどがいます。

 これらの動物たちは、いつ頃から、なぜ、神さまとされたり、神の使いとされたりしたのでしょうか?
 そういった疑問に、答えてくれる本です(^^)

 文章はやさしく、読みやすいです。日本の神さまに詳しくなくても、すんなり読めます。それぞれの神さまについて、基本的なところから、説明してあるからです。

 日本の神さまに詳しい方には、逆に、もの足りないかも知れません。
 けれども、本書には、マイナーな情報も、入っています。
 例えば、アジメドジョウというドジョウの一種が、神さまの使いとされていることなど、ほとんどの方が、初耳でしょう。

 日本の神々を知る方法として、「動物という側面から見る」のは、新鮮で、面白い見方だと思います(^^)
 日本の神さまに詳しい方にも、そうでない方にも、楽しく読めるでしょう。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

はじめに

第一章 強力な霊威を誇る五大動物神
 狐【きつね】 最も有名な神の使い
 蛇【へび】 水の霊力を象徴する神の化身
 猿【さる】 国家安寧の守護神
 鹿【しか】 時の権力者を虜【とりこ】にした白鹿
 烏【からす】 太陽信仰の霊鳥

第二章 神使の獣・小動物たち
 牛【うし】 天満宮には欠かせない神使
 馬【うま】 幾多の神々を乗せてきた神聖性
 亀【かめ】 海神の乗り物は水の精霊
 狼【おおかみ】 日本人の心に生き続ける「おいぬ様」
 鼠【ねずみ】 神様を助ける干支【えと】のトップ
 猪【いのしし】 強烈な怒りを放つ山の主
 蚕【かいこ】 富をもたらす豊穣神の使い
 百足【むかで】 毘沙門天の使いとして戦の舞台へ

第三章 神使の鳥たち
 雉【きじ】 日本人の情感を揺さぶってきた国鳥
 白鳥【しらとり】 復活を託された霊魂の運び手
 鶏【にわとり】 太陽を昇らせる霊鳥
 鳩【はと】 日本と西洋では真逆【まぎゃく】の顔
 梟【ふくろう】 霊魂を運ぶ「森の賢者」
 鳶【とび】 烏天狗【からすてんぐ】のモデルとなった猛禽類
 鵜【う】 神事の供え物を捧げる水鳥
 鷽【うそ】 不幸と吉を替えられる小鳥
 鵲【かささぎ】 吉事を知らせる美しき神使
 鶺鴒【せきれい】 神に子作りを教えた国生みの鳥
 雷鳥【らいちょう】 霊山に棲む「神の鳥」

第四章 神使の魚介たち
 鯛【たい】 日本を代表する霊魚
 鰻【うなぎ】 謎の生態を持つ「水の主」
 鯉【こい】 中国由来のめでたい出世魚
 鮭【さけ】 アイヌが崇めた「神の魚」
 鮫【さめ】 海の脅威を体現する魔物
 海蛇【うみへび】 八百万の神々の先導役
 貝【かい】 天界の女神の象徴
 蛸【たこ】 幾多の神霊を海上で助けた知恵者
 アジメドジョウ 水音を止める神使
 鯰【なまず】 動物界では最強クラスの破壊者

第五章 神社祭神の動物たち
 狸【たぬき】 神として最も多く祀【まつ】られる動物
 犬【いぬ】 古くから偉人を先導してきた伝説
 猫【ねこ】 妖猫と招き猫という二面性
 兎【うさぎ】 神話に生き月に棲む瑞獣
 蛙【かえる】 財福の霊獣としては最高位
 大山椒魚【おおさんしょううお】 神霊とされた「生きた化石」

第六章 架空聖獣の神使たち
 河童【かっぱ】 凶事を吉事に変える水神の精霊
 竜【りゅう】 水を支配する竜蛇神
 鬼【おに】 二つの性格を持つ異界からの神使
 玄武【げんぶ】 防御にすぐれたカメとヘビの合成獣
 鵺【ぬえ】 闇夜に鳴く正体不明の怪鳥
 狛犬【こまいぬ】 装飾豊かな守門の霊獣
 鳳凰【ほうおう】 中国伝来の神鳥

コラム1 七福神の神使たち
コラム2 十二支の動物たちと十二神将
コラム3 日本の鳥霊信仰と多彩な鳥神たち
コラム4 日本人と魚の関係の深さいろいろ
コラム5 アイヌの動物神たち
コラム6 四方守護の四神と瑞獣の四霊

参考文献



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