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冒険研究所書店

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一年前のつぶやき。書店の必要性はわかるが、自分はどうなんだ?

一年くらい前に、Twitterにこんなことを書いていた。

書店の必要性を考える人がいる一方で、アマゾンあるから書店いらないじゃん、と考える人がいる。書店サイドの人は、いらないという人にその良さを語ろうとするが、書店がいらない人のいらない理由を置いてけぼりにしてないか?必要である理由だけを叫んでも、いらない人はいらないのだ

書店の世界にいる人は、書店についてそれを叫ぶが、そう叫んでいる人は別の業

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100マイルアドベンチャ−2024始動。募集開始日不告知かつ先着順である理由

100マイルアドベンチャ−2024始動。募集開始日不告知かつ先着順である理由

noteでもこれまで何度も「100マイルアドベンチャー」については書いてきましたが、今年も開催します。

改めて、100マイルアドベンチャーとは、2012年から私が継続して毎年開催している、小学6年生限定の夏休みの冒険旅。

100マイル(160km)を10日ほどかけてキャンプしながら踏破する、冒険の旅です。

毎回、開催ルートを変えながら行っています。これまで過去12年のルートは以下。2018年

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冒険ワークショップをやろうかと思っている

冒険ワークショップをやろうかと思っている

冒険研究所書店を2021年5月に初めて、そろそろ丸3年になる。

これまでの経験や知見を社会にも広げていくために、冒険ワークショップのようなことを考えてみようかと思っている。

冒険のステップとしては、まず ①主体的に計画 を行い、次に ②計画の潜在的な危険性を予測 して ③自分の能力が計画に対して対応可能か を判断し、ようやく ④準備 を行い ⑤計画を実行 する。そして最後に、その結果を ⑥何か

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夜桜の下で、映画上映会

夜桜の下で、映画上映会

4月4日の夜は、冒険研究所書店の目の前で「桜の木の下映画会」第2回を開催しました。

小田急線の桜ヶ丘駅。書店はその東口にあります。そこには、小さな駅前のロータリーがあり、中央には立派な桜の木が2本立っています。

桜ヶ丘駅の象徴的な桜で、ちょうど今の時期は桜が満開。非常に美しく咲いています。

その桜の木の下には、小さな広場があり、円型のベンチが置かれ、憩いの場所となっていますが、特に他に活用さ

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人間40過ぎたら、あとは余生なんですよ

人間40過ぎたら、あとは余生なんですよ

40歳を過ぎてくると、それまで自分の道をひたすら邁進していた人が「若い世代のために」「自分のことよりも社会に」と言い出す人が多い。

もちろん、そうではない人もいる。

私の周囲にも、登山や冒険の界隈の人で、かつては「冒険に社会性なんてない。社会と関わらない方がより美しい行為ができる」と断言していたような人物が、40歳を過ぎてしばらくした頃から「若い奴らのために」という言葉が出るようになり、ずいぶ

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今日は「書店」発想3周年の日

今日は「書店」発想3周年の日

3年前の今日、2021年1月30日に「そうだ、書店をやろう」と閃いた。

その年の5月24日には開店する。

思いついた時は、書店のことなど何一つ知らず、仕入れ方法もまるで無知だった。

そこから自分で調べ、人に聞きに行き、準備を進めて開店。今日は「書店」に関わり始めて丸3年となる日。

冒険研究所書店の、3周年とも言える日かもしれない。

なぜ冒険家が書店を始めたか?詳しくは「書店と冒険」にて。

本屋になるには

本屋になるには

昨年、冒険研究所書店のツイッターで以下のような連続ツイートをしたところ、バズった。
それを受けて、潜在的に「本屋」に憧れを持っている人が多いのだなぁということを実感したのだが、まずはその時のツイートを紹介。

ここでも書いている通りに、本屋は誰でも始められる。

このツイートで私が提案していたのは、いきなり「フルスペック本屋」を始めなくても、たくさんの人が小さな「マイクロ本屋」を始めるというやり方

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ピースボートのポスターを貼りにきた若者との会話

ピースボートのポスターを貼りにきた若者との会話

2年ほど前に書店であった出来事。FBに書いていたものを加筆修正して紹介します。

先程、冒険研究所書店で店番をしているときに、若者がポスターを抱えてやってきた。

「ピースボートのポスターをお店のどこかに貼らせてもらえないですか?」と言う。

ピースボートについては、世間で色々言われているようだが、個人的には特に感情はない。ようは、よく知らないので関心がなかった。
その若者は、うちが「冒険家」のや

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冒険者は城壁の中より逃走し、帰還して語る

冒険者は城壁の中より逃走し、帰還して語る

6年前の今日(1月5日)、無補給単独徒歩で南極点に着いた。

もう6年か、早いものだ。 その翌年2019年には若者たちとの北極行を行い、その後に世界はコロナウイルスに沈んだ。

そんなコロナ真っ最中の、2021年5月には事務所としていた神奈川県大和市の「冒険研究所」を書店として改装。

今日からは今年の書店営業を開始した。

そういえば、しばらく極地に行っていない。書店という新たな形の冒険をしてい

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駅徒歩10秒、焚き火と映画とコーヒー、焼き芋も

駅徒歩10秒、焚き火と映画とコーヒー、焼き芋も

あらためて、昨日の夜は書店のある桜ヶ丘駅前のロータリー内で「桜の木の下映画会」を開催しました。

駅徒歩10秒で焚き火と映画、焼き芋とコーヒーと焼きマシュマロ笑

神奈川県大和市。小田急江ノ島線の桜ヶ丘駅は典型的なベッドタウン。昼は閑散としている駅前も、夕方から夜にかけて帰宅の人々がぞろぞろと駅から排出されていき、皆無言で、特にどこに立ち寄ることもなく自宅に直行していく。

駅前の商店街もシャッタ

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「北極男 増補版 冒険家はじめました」発売決定!

「北極男 増補版 冒険家はじめました」発売決定!

2013年に出版した、私の最初の著作「北極男」が、増補版として文庫で復刊します!

発売日は12月14日。単行本の時は講談社からでしたが、文庫は山と渓谷社に版元を移し、ヤマケイ文庫での復刊です。
2000年から2013年までの北極行をまとめていますが、各年の北極行を今の視点で振り返る増補を60ページほど書き足し、追加しています。

これまで「北極男」「考える脚」「PIHOTEK 北極を風と歩く」と

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桜ヶ丘駅前にて「桜の木の下映画会」開催!

桜ヶ丘駅前にて「桜の木の下映画会」開催!

11月30日(木)19時より、冒険研究所書店のある桜ヶ丘駅東口の駅前で「桜の木の下映画会」を開催します。

駅前ロータリーの中央に立つ、象徴的な桜の下にスクリーンを設置します。

桜ヶ丘で冒険研究所を構えて4年。書店にして2年半。この間にも、駅前はどんどんシャッターが閉まり、文化的にも産業的にも下降線を辿っています。

周囲のお店と話していても、みんなどうにかしたいけど、どうしたら良いか分からない

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街の中での書店の役割。購買と投票の同一性

街の中での書店の役割。購買と投票の同一性

私が書店を始めて2年半になる。

神奈川県大和市に「冒険研究所書店」をオープンさせたのが、2021年5月のことだ。

「冒険家がなぜ書店を?」
とは、この2年半で何度聞かれたか分からない。ので、だったらその回答をまとめておこう、と思って書いたのが「書店と冒険」というZINEである。

全くの書店未経験から、さまざまな要因の糸が絡み合ったその結束点で「書店」というものが私の中に立ち上がってきた。

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冒険と読書の同一性。主体性の話し

冒険と読書の同一性。主体性の話し

探検とは何か

 今から100年以上前の1911年12月。ノルウェーの偉大な探検家、ロアルト・アムンセン率いるノルウェー隊が南極点に人類初到達をした。
 しかしこの時、南極点初到達を目指したもう一隊が存在した。それが、イギリスの海軍大佐ロバート・スコットが率いるイギリス隊である。
 スコット率いるイギリス隊が南極点に到達したのは1912年1月。アムンセンたちに遅れること一ヶ月。スコット一行が苦難の

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