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本や映画のおはなし

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大好きな本や映画、作品にまつわる「人」のお話。
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#子育て

この春読みたい!韓国&日本のおすすめ絵本

この春読みたい!韓国&日本のおすすめ絵本

ポッドキャスト第40回、配信しました。今回は韓国と日本の絵本にまつわるお話です。

韓国で子育てしていると韓国の絵本に詳しくなりそうなものですが、わが家では5歳児に日本語を継承したいという思いから、平日は私が日本語の読み聞かせを担当。週末に夫が韓国語で読み聞かせているので、私はこれまで韓国の絵本をじっくり読むことがあまりありませんでした。

時々5歳児にせがまれて、韓国の絵本を韓国語で読むこともあ

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のだめと、志のぶと、ダメママと。 《泣きたい夜は漫画を読もう》

のだめと、志のぶと、ダメママと。 《泣きたい夜は漫画を読もう》

 生きていると誰にでも、大なり小なり大変なことや辛いことが起こるわけですが、それを笑いに変えてしまえる人って素敵だと思いませんか?クラシックをテーマにした音楽コメディ漫画『のだめカンタービレ』の作者、二ノ宮知子さんは、私の中でまさにそんな人。

 二ノ宮さんの作品を知ったのは、札幌で暮らしていた大学時代、NHKで放送されたドラマ『農家のヨメになりたい』(深田恭子、中村俊介出演)を観たのがきっかけで

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カフェでまた、会いましょう。

カフェでまた、会いましょう。

 昨日、ずっと会いたかった韓国人の友人と3か月ぶりに再会した。彼女は同じ年で子育ての真っ最中であり、パートナーが外国人(日本人)。しかも、学生時代に抱いていた夢や経験してきた職業も似通っているという、たくさんの共通点がある女性だ。

 お互い在宅で仕事をしていたり、家事や育児で思うように時間がとれなかったりするものの、やっと先週、韓国・首都圏の「社会的距離の確保」が第1段階に引き下げられ、彼女の息

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『82年生まれ、キム・ジヨン』を語る① 義母と私と母の物語

『82年生まれ、キム・ジヨン』を語る① 義母と私と母の物語

 50年生まれの義母 数か月前、ソウルから車で2時間ほど離れた田舎町にある夫の実家を訪ねた時、義母がこんな話を始めたことがあった。その時私は台所に立ち、義母と一緒に昼食用のチャプチェ(韓国春雨と肉や野菜を甘辛く炒めたもの)を作っていた。

「結婚して国民学校(小学校)の教師を辞めた時、お父さんがソウルで会社に勤めていたんだけど、息子が生まれて1年経った頃、突然、実家に帰って酪農をしようと言いだして

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『魔女の宅急便』のキキが双子の母になっていた

『魔女の宅急便』のキキが双子の母になっていた

 子育てをしていると、すっかり忘れていたはずの子どもの頃の気持ちが、ふと蘇ってくることがある。

 例えば、木からポトンとドングリが落ちてきた時。そのドングリを1つずつ集めている時。落ちている枝を拾い、砂に絵を描く時。ナツメを収穫し、籠にポイっと放り投げる時。

 そうやって夢中になっている息子の背中に、幼い頃の自分を重ねながら、一緒になってワクワクしていると、ハッとする瞬間があるのだ。私は今日ま

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