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あしたの小窓から。

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小窓のむこうに、ちいさな「あした」が見える。 ここでは音楽、教育、投資、霊性などについて、考えたり感じたりしたことをつれづれに綴っています。
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#仕事

気の抜けた仕事。気の入った仕事。

気の抜けた仕事。気の入った仕事。

午前中、つまらない展覧会に行った。
尊敬している作家さんが出展すると聞いていたので楽しみにしていたのだけれど、彼の作品はただ置かれているだけだった。なんの文脈も、解説も、リスペクトもなく、ただ置かれていた。とてもさびしそう。悔しいと思った。

たくさんの作品が飾られていたけれど、見れば見るほど、視界がぼんやりして眠たくなった。自分が誰だか分からなくなった。「芸術ってつまらない」と思わせるような空気

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見えない仕事。

見えない仕事。

今日、ひとつの仕事が終わった。
外から見たら地味な仕事に映ると思う。

しかし、この仕事には複数の、わりと大切な目的があった。
たった一つの出来事が、こんなにたくさんのきっかけになる、というような。

それゆえか、地味な仕事なのに大いに揺れた。
途中でつぶされそうにもなった。妥協しそうにもなった。
ほんと大変だった。

でも、そのおかげで、会はとてもいいかたちで終われた。
複数の目的はすべてかなっ

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人生の河。

人生の河。

休み三日目。
この三日間、仕事から距離をとって、奥さんと過ごした。
日中、僕を衝き動かしていた流れが止み、静かに自分に還る感じがした。

職場というのは、仕事が流れている河のようなものかもしれない。
過去にしてきたことがあって、いますることがあって、次にすることも待っている。それらに取り組んでいるうちに時間は過ぎ、何事かが為されていく。迷うことも不安になることも少ない。

しかしそこから離れてみる

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勇気をもって、休みをとろう。

勇気をもって、休みをとろう。

このところ、仕事をしていて息切れ気味で、すぐに気力が衰えてしまったり、眠くなったりしていた。

仕事が退屈なわけではない。前と変わらず、やりがいは感じている。
こうしたいああしたいといった願望もある。やっておきたい仕事も多い。

にもかかわらず、体がついていかないのだ。

それで充実しているのにヘンだなあ、困ったなあと思っていたのだけれど、そういえば、休みらしい休みをとっていないことに気が付いた。

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いい思い出をつくっている。

いい思い出をつくっている。

最近、あわただしく仕事をしていて、それが生活のすべてになりそうになったとき、思い出すことがある。

それが

「僕たちはいま、いい思い出をつくっているんだ」

ということ。

こう思ったときに、ハッと自分がなにをして、なにをしなくてもいいのかが明らかになる感じがする。

殺到する「すること」「してもらいたいこと」の中からどれを選び、行動に移すか。難しそうな局面で、どんなふうに振る舞うか。

すべて

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忙しいってこういうことか。

忙しいってこういうことか。

「そうか、忙しいってこういうことか」と、このところよく言っている。
奥さんにも「おれ、いま、忙しいかもしれない」と言って確認したりして。

というのも、僕は「忙しい」からずっと逃げ回っていたからだ。
新入社員だった20代からずっと、要領の良さもあって残業をすることも少なかったし、それを強制されるようなところからはさっさと逃げていた。忙しそうにしている人をみると、きゅっと胸が苦しくなったし、自分も「

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健全な負荷。

健全な負荷。

最近、よく話していることなのだけれど、僕の住む南畑では、お年寄りの姿勢がいい。

今日もお二人、作業着を着て草刈りに行くとのことだったので「行ってらっしゃい」と声をかけたのだけれど、年齢を聞いたらなんと70代後半。でも、背筋はピンとして、戦士のように格好よかった。人生100年時代になって、お年寄りの定義は変わってきているにしても、ちょっとビックリだ。

で、そんな先輩たちの姿を見ながら、これもよく

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しっぱいした。

昨日「会社ってはかどる!」なんてことを書いたけれど、きょうはそれでいい気になってしっぱいした。はかどるのをいいことに、疲れているからだを無視してギュウギュウ作業を詰めこんでしまったのだ。

おまけに運悪く、きょうは遅くまで仕事の予定があった。雨降りだし、ついでにいろんな香りや冷房なんかでもやられる羽目に。こういう連鎖ってありますよね。あーあ。

いま、ヘロヘロになって帰宅し、風呂でゆっくりからだを

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肩書きがものを言う。

肩書きがものを言う。

新しい職場で仕事をしていると、時々ふっと「もし僕が違う肩書きをもっていたら、出会い方ってぜんぜん違うんだろうな」と思うことがある。

たとえば、課長や係長なら?
あるいは、どこかの会社やNPOの代表なら?
僕は僕のままなのに、きっとぜんぜん違う僕として見られるだろうし、僕自身もちょっと違った感じで話をすると思う。

名刺に書かれているような肩書きでなくても、人には見えない肩書きがあるように感じる。

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じょうずなキャッチボール。

じょうずなキャッチボール。

自営業から勤め人に戻って、普通にしてたら出会わない職業の人に出会うようになった。

きのうはカメラマン、きょうは林業。
そこでは専門用語が飛び交っていて、それを使って会話のキャッチボールができる人とできない人(僕ら)に分かれた。

もしかしたら仕事というのは、野球と同じかもしれない。
キャッチボールのじょうずな人がプロになるという意味で。

専門用語で会話できている人は、英語がペラペラのバイリンガ

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勝手知ったるうちのメシ。

勝手知ったるうちのメシ。

三泊四日の旅行中、外食が続いたからか、ひさしぶりにうちでごはんを食べて「落ち着くなあ!」と驚いた。

「ごはんは、つくった人のエネルギーを食べている」と友人が言っていたが本当にそう。顔が見えない外食が続いた後の奥さんの手料理には、家に帰ってきた時と似た安心感があった。

そういえば、僕が好きなお店は、決まって店員さんの顔が見える。「あの店のあの人」と顔が思い浮かぶお店では、人と人として関わっている

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経済 or

経済 or

いいニュースだなと思って読んだ。

僕自身はお酒を飲まないが、ストロング系チューハイの健康問題については見聞きしていたからだ。

沖縄でアルコール依存症の方をサポートしている団体や当事者に現状を伺う機会がありました。そこで 沖縄ではここ数十年でアルコール依存症の方が増えていると伺いました。当事者の方からはストロング系チューハイを睡眠薬みたいに寝る前に飲むのが癖になってしまったという話も伺い、黙って

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仕事と真心。

仕事と真心。

近所のスーパーでレジ袋が有料になった。
取ってつけたような「地球環境のために」なんてアナウンスとともに。

なにをいけしゃあしゃあと、と思う。そんならどうして今まで無料で配ってたんだとつっこまずにはいられない。細かいことだがどうにも気になる。

会社はいつからこんなあからさまなウソをつくようになったのだろう。客がそれに騙されるとでも思っているのだろうか。彼らが大事にしているという「お客様」も馬鹿じ

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仕事を好きになろうとした20年。

仕事を好きになろうとした20年。

僕が大学を卒業して新入社員として働き始めたのは、2000年4月。だから次の4月で社会人としての成人を迎える。「働く」「稼ぐ」「仕事」といったことと20年付き合ってきたわけだ。

20年、結局「働く」も「稼ぐ」も「仕事」もあまり好きになれないまま過ぎたなあ、と思う。どこかで和解する機会があるかと思っていたが、宿題を嫌がるのび太のように、いまも「仕事だ」と思うと気が重くなる。

もっとも「仕事」の中身

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