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あしたの小窓から。

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小窓のむこうに、ちいさな「あした」が見える。 ここでは音楽、教育、投資、霊性などについて、考えたり感じたりしたことをつれづれに綴っています。
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2018年11月の記事一覧

メロスは走ると、どうなるのか。

メロスは走ると、どうなるのか。

走る走る俺たち 流れる汗もそのままに
いつか辿り着いたら 君に打ち明けられるだろう
(爆風スランプ『Runner』より)

さて、昨日「走らんのか、メロス」という文章を書いたけれども、今日は、実際に走るとどうなるのかについて書きたいと思う。

僕は11月24日に男性限定のワークショップ
『魂と繋がる歌の唄い方®︎』〜男が「男になる」とき
を主催した。

この開催にあたり、僕はいままでやらなかったこ

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走らんのか、メロス。

走らんのか、メロス。

「いや、まだ陽は沈まぬ。」
メロスは胸の張り裂ける思いで、赤く大きい夕陽ばかりを見つめていた。
走るより他は無い。

太宰治の『走れメロス』は、教科書にも載る有名な作品だ。
大人になってから読むと、実際に脳内で言葉が疾走し、あっという間に読み終えてしまう文の運びに圧倒される。なんちゅう文才かと。

その「メロス」という言葉が、思わぬところで出てきた。
おととい公開した「君といつまでも」というパート

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男が「男になる」とき。

男が「男になる」とき。

「カッコいい」

と男の人に対して思うことは、そんなにない。
なんたって僕は女子が好きだしね。

でも、この日は違った。

11月24日(土曜日)、初開催の『魂と繋がる歌の唄い方®︎』〜男が「男になる」とき。

参加者は二名。この情けない結果を謝り、また、満員にこだわりすぎて女性も入れようとした愚行を謝るところから場ははじまった。

これに限らず、この日はお互いの話を本当によくした。ここには書けな

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君といつまでも。

君といつまでも。

幸せだなァ......
僕は君といるときが一番幸せなんだ
僕は死ぬまで君を離さないぞ
いいだろう?

と、僕が思っているとき、うちの奥さんはあんまりそうは思っていないらしい。若大将もびっくりである。

このことに気づくのには、けっこう時間がかかった。
僕がうっとりする。彼女はそうでもない。その事実を指摘されるたびにハートブレイクしながら、話を聞いてみると、こういうことが分かってきた。

僕は、奥さ

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what a wonderful (somi) world

what a wonderful (somi) world

夜明けの来ない夜はないさ

と、歌手、本郷綜海さんは、古くからの友人に語りかけるように歌いはじめた。

昨日。場所は渋谷のJZ Brat。

11月に設立したオンラインサロン「ソミファミホーム」の記念パーティーとして開催されたライブ。

圧巻だった。
師匠と弟子という関係をすこしだけ緩めて、一観客として心から楽しんだ。

昨日はパーティーということで本番のライブとは少し違ったそうだけれど、三時間、

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言葉にできない。

言葉にできない。

終わる筈のない愛が途絶えた。

小田和正さんがかつて所属していたオフコースというバンドの名曲「言葉にできない」は、こんなふうにはじまる。

オフコース解散時の曲だと記憶していたが、いま調べてみたら、メンバーの一人脱退するときの曲だった。

リリースからだいぶ経って「あなたに会えて本当によかった」というところだけCMで使われるようになったから、明るい曲だと勘違いしている人は多いと思う。

けれど、こ

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火の鳥

火の鳥

人間は、生きているうちに生まれ変わることができるのだろうか。

手塚治虫の『火の鳥』は、黎明編からはじまり、鳳凰編、太陽編、宇宙編、ギリシャ・ローマ編など様々な地域、時代の人類の営みを追っていく。

何度読んでも、作者手塚の想像力の凄まじさに舌を巻く。いまだにこれほどのスケールを持つ作品にお目にかかったことがない。

登場人物の中で唯一、火の鳥だけが「人智を超えた存在」としてすべての時代を行き来す

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そもそも『魂うた®️』とはなんなのか。

そもそも『魂うた®️』とはなんなのか。

この文章は、毎日お送りしている「音のないラジオ『生きているQ』」(メルマガ)の記事を編集してお届けしています。

こんにちは。澤です。
聴いてくれてありがとう。

いよいよ史上初の
【男子限定】『魂うた®️』まで
明日開催となりました。

これまでたくさん、
ブログやメルマガを書いて、
呼びかけてきたんですが、
はたと気づいたことがあります。

そもそも、
『魂うた』ってなに?

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いまは一つ、結果がほしい。

いまは一つ、結果がほしい。

基本的に人生は、結果よりもプロセスを大事にした方が幸せだと思う。

結果が未来なのに対し、プロセスは現在の積み重ねだから。
結果は出るまでつらいのに対し、プロセスは一歩一歩を喜んでいけるから。
結果は人や自分を責める理由になるのに対し、プロセスは褒め合いながら歩んでいけるから。

そう思って生きてきた。だから、僕の人生はおおむね幸せだったと思う。

それでも、いまは一つ、結果がほしい。
具体的には

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七人の侍。

七人の侍。

次回の『魂うた®️』が土曜日に迫っている。

いまのところ、三名の申し込みがあった。

「男が『男になる』とき」と題した、今回の『魂うた』は、まったく初めての試みだ。このような未知のものに飛び込んでくださった方々の存在がなければ、開くことすらできなかった。本当にありがたい。

ただ、定員は七名。
僕はあと三日で、残り四人を見つけなければならない。

なぜそこまで満席にこだわるのか。

今回の『魂う

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「話を聞いていない」とは、どういうことか。

「話を聞いていない」とは、どういうことか。

「そんなところにいたんだね」

深夜、僕は奥さんにそう言った。

それは僕が彼女を見失っていたこと、そしてなにも話を聞いていなかったことが分かった瞬間だった。

最近、僕は調子がよかった。
ブログやメルマガで発信をつづけ、反応も増えてきていた。
行動すればするほど「次にすべきこと」が見えてきて、「自分がなにをするためにいるのか」も明らかになる手応えがあった。

もっと先へ。

僕は急いでいた。

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だるま。

だるま。

ねぇ のびちゃん。
ダルマさんて えらいね。
なんべんころんでも、
泣かないでおきるものね。

『ドラえもん』の中に「あの日あの時あのダルマ」というエピソードがある。のび太がちいさい頃、おばあちゃんと過ごした思い出の話だ。

庭で転んで泣いている幼いのび太に、おばあちゃんが声をかける。

「さ、ダルマさんもおっきしたよ。のびちゃんだって、ひとりでおっきできるでしょ」

すぐに立ち上がり、あわてて近

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伝承とはなにか。

伝承とはなにか。

与一、鏑(かぶら)を取つてつがひ、
よつ引ぴいて、ひやうど放つ
(『平家物語』より)

昨日、夜の児童館で行われる「学びタイム」で、弓道をさせてもらった。

「学びタイム」は児童館が閉館した後、中高生と「学び」というテーマでいろんなことをして過ごす時間だ。

映画を観たり、おしゃれについて語ったり、絵本の読み聞かせをしたり。
以前、火がついた「いじめ」についての激論もこの時間に起きた出来事だった。

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フレディぐらいに。

フレディぐらいに。

この記事には、映画『ボヘミアン・ラプソディ』のネタバレが含まれています。ご覧になっていない方は、よかったら観た後にお読みください。

いっそ生まれて来なけりゃよかった
って、思ったりしてる。

クイーン最大のヒット曲であり、今回の映画のタイトルにもなった『Bohemian Rhapsody』の一節だ。

I sometimes wish I'd never been born at all

いっ

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