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マネジメント論

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マネジメントについて現場でもがいて編み出した知見をまとめてます
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記事一覧

働かない上司が生まれる構造的問題

働かない上司が生まれる構造的問題

昨日、とあるセミナーに登壇しました。

盛り上がってたくさん質問をいただきました。

その中で、「管理職が暇していて定時で帰っている」という話がありました。

確かに・・・。働かない管理職の問題。私も若手の頃は常に不満を持っていました。

今日は、この問題を分解してみようと思います。

もちろん、分解したからといって、部下の立場ではどうしようもないのですが、少なくとも事象を整理できると、もやもやし

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上司部下のコーチングは成り立つのか?

上司部下のコーチングは成り立つのか?

最近はone on one meetingも一般的になってきました。one on one meetingは、厳密にいうとコーチングではないですが、部下の話を聞く、という観点では近しいものですし、中身としてコーチングのテクニックを使うことが求められていたりします。

ただ・・・ 私自身は、上司がコーチングをしようと声かけをしてきたら、「気が進まない・・」と思ってしまうのが正直なところ。若手の頃は上司

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「キャリアの断絶」をリーダーシップに転換しよう

「キャリアの断絶」をリーダーシップに転換しよう

配偶者の海外赴任に伴い仕事を退職して、キャリアが断絶する。特に女性に多いケースですが、女性のキャリアというテーマを通じて、最近そんな方と何人かお会いする機会がありました。本人が会社員としてブランクがあることを引け目に感じてしまうのと同時に、企業側のアンコンシャスバイアスにより、採用が不利になることも多いようです。

特に、海外で新しい仕事をしたり、起業やNPOの立ち上げなど、むしろ日本国内よりも難

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テレワークの孤独感を掘り下げると、帰属意識にたどり着いた

テレワークの孤独感を掘り下げると、帰属意識にたどり着いた

#日経COMEMO から、#テレワークに効くコミュニケーション というお題が出ています。

当社も、ここ1年半ほどコロナ対策としてテレワークをほぼ100%実施し、昨年末は50%50%くらいまで戻しました。オフィスの座席数はリノベーションにより50%まで落としていますので、以前のような出社前提の働き方に戻ることはありません。(ちなみにフリーシートなので自分の専用の座席もありません)
テレワーク100

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会議室という物理的制約が外れて実装が加速する #テレワークで上げる生産性

会議室という物理的制約が外れて実装が加速する #テレワークで上げる生産性

#テレワークで上げる生産性  というテーマが出ています。テレワークで生産性が上がったか。2020年~2021年に1年半近く90%超のテレワークを徹底していた私の結論は、「はい、上がりました」です。

一番大きいと思ったのは、会議室のキャパシティを超えてミーティングが設定できること。2020年3月からテレワーク主軸にした私の組織。5月ごろには「仕事が進むスピードが早くてめちゃくちゃ体力を使う」という声

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中間管理職向けの時間管理の動画講座をリリースしました!

中間管理職向けの時間管理の動画講座をリリースしました!

Udemyにて、2作目の動画講座「残業なしで成果を出す!1.5時間で学ぶマネージャーのための時間管理術【中間管理職のスケジュール管理講座】」をリリースしました!

前回は女性向け講座でしたが、今回は男女かかわらず”ジェンダーレス”な講座です。管理職に特化して残業時間を減らすコツを講座にまとめました。

2作目を制作にするにあたり、女性管理職を増やすために「自分に何ができるかな」と考えました。管理職

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ジュニアスタッフの育成は肩の力を抜いて

ジュニアスタッフの育成は肩の力を抜いて

今年は1月から諸事情によりジュニアスタッフの直属の上司として育成を担当しました。部長になった5年前、「課長の仕事って、人の育成に直接関われてやりがいあったなぁ」と、寂しい気持ちで手放したのですが、久々に第一線の管理職として育成に関与することになりました。

執行役員になると、どの仕事に精度をこだわる必要があって、どれが失敗しても問題ないかが見えてきているので、課長だった時よりも大幅に肩の力を抜いて

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私の複業元年

私の複業元年

今年は私にとっての複業元年でした。お堅い業界の大企業に勤めているので、副業とは無縁と思っていましたが、ひょんなことから副業することに。ただでさえ忙しいのに1月に部下が退職することになり、さらに負担が重くなるということで非常に落ち込んでいたところ、友人から「(半)不労所得」の収入を増やす、ということでUdemyの動画講座制作を薦められました。会社にすべて依存する人生を送るつもりもなかったけど、会社員

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部下のやる気をくじく”オーバーアドバイス”。直前に回避する魔法の質問

部下のやる気をくじく”オーバーアドバイス”。直前に回避する魔法の質問

先日、いわゆる「SL理論」の説明のこちらの記事を読んでから、あらためて部下の指導方法の改善を試みております。

(部下の指導法としてSL理論は極めて有効な考え方で、何度も参照してきました。こちらの記事が非常にわかりやすいのでお勧めします。)

今は、ジュニアレベルのメンバーを直接監督することがあって、基本的なビジネススキルを引き上げる機会が増えています。そして、今流行ののOne on one me

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「なぜこんな簡単なことができないのか」と部下を責めていませんか

「なぜこんな簡単なことができないのか」と部下を責めていませんか

先日、マネジメントについて話をしていて「自分の(頭の)回転速度に部下を合わせようとする」というお話をしました。マネージャーとして部下の指導をしながらチームのアウトプットを出す。そうした責任を負っているマネージャーからすると「どうして自分と同じような速度で部下は習得できないのか」とイライラすることは多いでしょう。

早く理解させるために説明の仕方を変えたり、チェックを増やしたりする。時には厳しい言葉

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能力主義と職場ガチャ

能力主義と職場ガチャ

マイケル・サンデルの「実力も運のうち」を読みました。能力主義が偏見の源であり、学歴が低い人を見下す社会構造がアメリカの政治の中心的なテーマであること。トランプ旋風の背景について合点がいく内容でした。知的労働が高い報酬を得て肉体労働は低い報酬を得る。高い学歴をえられないのは、その人の努力が足りないからだ、だから努力をしない人を見下してしまう。知的エリートのそんな心理が社会の大多数を占める非エリートの

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億劫な仕事の着手を早める「おまじない」5選

億劫な仕事の着手を早める「おまじない」5選

最近、さまざまな業務を兼務する状況になっていて、業務量がふくれあがっています。しかも、100%リモートワーク。オフィスにいたころは、トイレにいったり会議室を移動したり、5分程度の細切れ時間のおかげで身体でリセットできていたのですが、最近は、自宅の仕事部屋にこもり切りになることが増えました。そのせいで、腰が痛くなる頻度が高まってます。私の場合、月間40時間の残業に至ると腰が悲鳴をあげるのです。

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女性MBAホルダーのお悩み7選

女性MBAホルダーのお悩み7選

今日、MBAホルダーの女性のためのキャリアセミナーに登壇しました。

45分という短い時間にも関わらず、たくさん質問をいただきました!ご参加いただいた皆様、ありがとうございます。その場でこたえきれなかった点もありましたので、こちらに補足をしていきたいと思います。

MBAで学んだことがどのように仕事に役に立ったかグロービスの場合は、ほとんどがケーススタディで、レポートもプレゼンテーションも、自分が

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女性管理職のキャリアについて、動画講座を作りました【無料クーポン有】

女性管理職のキャリアについて、動画講座を作りました【無料クーポン有】

ここ最近、Udemyという動画プラットフォーム向けに、動画講座の制作をしておりました。女性管理職比率の上昇が社会課題になっている今、悩んできた当事者だからこそ、語れることがあるのではないか、ということで、どのような発想で難所を乗り越えてきたのか、すべて詰め込んでみました。

(※無料クーポンは6月13日20時をもって終了しました。引き続き、約90%オフのクーポンを末尾に掲載しています)

約4時間

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