420日目 コンプライアンス違反を未遂で抑える
課長のところには、直接コンプライアンス違反に協力するような依頼や部下から何かおかしいという話が上がってくることがあります。
さまざまなコンプライアンス違反の未遂事件がありますが、違反しそうなっている人に1つだけ共通している点があります。
コンプライアンス違反をしようとしている人は必ず私より年上の人です。
もちろん、私より年上の人でコンプライアンス意識の高い人はいると思いますが、コンプライアンス違反をしそうな人は、40代、50代です。
また、組織的にやっているわけではなく、個人の暴走です。
コンプライアンス違反になりそうな状況になった場合は、会社に与える損害が大きいため、毅然とした態度で、
「これをやったらコンプライアンス違反ですよね?」
と本人にストレートに言う事にしています。
年に何度もやっているコンプライアンス違反の教育資料の当該箇所の抜粋を送って、「続きを読んでおいてください。」とOJTをします。
大抵の場合、故意にコンプライアンス違反をしようとしているので、これで引っ込みます。
ただ、また隙を見てコンプライアンス違反をやる可能性があります。
その人の上司にコンプライアンス違反未遂の証拠を送って、
「今回は未遂で終わりましたが、このまま実行してコンプライアンス違反をしてしまったら、あなたにも責任が及ぶので
自部門への周知と業務の割り振りの再考をお願いします。」
と発生防止策をします。
それでも、上司の目の見えないところでやろうとしますので、巻き込まれる可能性があります。
そうならないように、コンプライアンス違反未遂事例を自部門で紹介し、犯してしまった人を要注意人物として信用しないようにと注意喚起します。
コンプライアンス教育でコンプライアンス違反の事例を紹介される事がありますが、コンプライアンス違反未遂を紹介する方が効果的です。
コンプライアンス違反の事例紹介があまり効果的ではないのは、「悪いことをした、悪いことをやるなよ」と言うワンパターンの説明になってしまうことです。
コンプライアンス違反が発覚した時点で手遅れです。
コンプライアンス違反をする人達が近くにいて、それを阻止する方法を教えるべきです。