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「他人の期待」に反応しない

こんにちは、心理カウンセラーMOKUJIです。
メンタルヘルスでお悩みの方向けに、心が軽やかになる実践的な記事を書いています。

本日は、休職中の方に特に読んでいただきたい記事になります。
そのテーマとは「他人の期待に反応しない」です。

適応障害やうつ病で会社を休職する人の特徴の一つとして「過剰適応」というものがあります。ある環境に適応するために、自身の行動や考え方を変える程度が度を超えている状態です。勤勉な日本人には特に多い特徴かもしれません。この過剰適応が起きる心理を考えてみると、その根底には「他人の期待に応えたい」ということがあります。期待に応えたいからこそ、自分の能力を超えたことに対しても「できます」「やってみます」とつい反応してしまいます。その結果、頑張りすぎて、燃え尽き、心身を壊してしまう。
実は何を隠そう私自身、この経験があります。

ではどうしたら良かったのでしょうか?

答えは「他人の期待に反応しない」でした。

「えっ?そんなことしていいんですか?」
「期待に応えなかったら嫌われてしまうんではないか…」

こんな風に心配する方もいるかと思います。

まず第一に、
他人の期待を優先しすぎた結果、自分をないがしろにしてしまい心身を壊したのです。ですから、まずは大きく軸を「自分最優先」にもってくるくらいの気持ちが必要です。自分が「本当はこうしたい」と思っていること、それをまずは言語化するのもいいと思います。誰にも見られることのない日記に「休職前に●●という考え方をしていて、●●という行動をとっていたけど、本当は●●をしたかったんだ(あるいはしたくなかったんだ)」ということを書きなぐってみてください。自分の本音がわかります。

そして次に、
「期待に応えない」わけではありません。「期待に反応しない」ことが大切です。私はHSPなので特に「期待に応えたい」という気持ちがもともと強いです。敏感にその場の空気に流れている「誰かやってくれないかな」という期待を吸い込んでは、「じゃあ、私がやってみます」と反応してしまうタイプでした。まさに「反応」です。別に指名されたわけではないのです。ただ自分がそうすることで周囲が喜ぶだろうと思って、それをしたまでです。しかし、これは過剰適応を生みます。ではどうしたらよいのでしょうか?

反応せず、その期待の内容が「自分しかできない仕事かどうか」かを静かに心の中で確認してください

「この資料をまとめといてくれる?」→自分でなくてもできる→断る
「今度、●●の会議に出てほしいんだけど?」→自分でなくてもできる→断る
「新人のOJTを君にお願いしたいんだけれど?」→自分でなくてもできる→断る
「これがあなたの担当業務です」→今の自分の能力を超えている→できそうにないと相談する

こんな感じです。自分にしかできない仕事は自分がやらなければならない確率が高いですが、自分にしかできない仕事は実はほとんど存在しません(休職した後の仕事は誰かがやってくれていますね)。したがって、「これは自分の信念を曲げないでやれる仕事」でかつ「自分の担当範囲内」だとはっきり感じられる仕事以外は原則、全部断れるはずです。

逆に今もっている仕事を相手に振る技もあります。例えば家庭内でも。

「ちょっと休みたいから、皿洗いやってくれる?」
「子どものお迎え、今日はよろしくお願いします」
「ちょっと半日ほど一人の時間が欲しいから、子どものこと見ててくれる?」

どんどん期待を削ぎ落としていきましょう。
「こんなことをすると自分勝手な人だと思われるんじゃないか?」「社会人失格なんじゃないか」と考えたあなたは「良い人」です。従って、もともと自分勝手な人ではありません。だから少しくらい大丈夫です。大丈夫というレベルではなく、それが必要なのです。

何しろこれは「度合い(バランス)」の問題ですから。

他人軸に寄りすぎていたものを、自分軸に寄せていく

これ、本当に大事です。

「過剰適応よ、さようなら」ですね。

というわけで本日は以上となります。あまりにも大事なことなので、また違う角度で記事にしていきたいと思います。
それでは、また。

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