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クラシック音楽が好きすぎる。

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クラシック音楽(主にピアノ)に関する記述のあるエッセイを集めました。
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新しいロルバーンと共に出不精なGWを過ごす、2日目

新しいロルバーンと共に出不精なGWを過ごす、2日目

昨日、たまたまこれを書いたけれど

4月27日は、スクリャービンの命日だったらしい。偶然だなあ。

今日はね、スクリャービンの24の前奏曲を、おそらく初めて全曲聴いてみた。楽譜も持っていたので、1曲ずつ譜面を見ながら。ショパンと同じように、全部の調号を使って書かれているということを初めて知りました。気付いた時の衝撃たるや。

常識?

さて、わたしのお休みの日の通常モードは、ご存じのとおり、起きて

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長い期間ご一緒して育てて、愛おしいものにしていく

長い期間ご一緒して育てて、愛おしいものにしていく

 読書は紙派、と以前書いたけれど

楽譜も、レッスンを受けるときは紙派。

「演奏会に持っていくぞ」と意気込んでレッスンへ持っていく曲とは、大体、半年から1年ほどの長いお付き合いになる。その長い期間をかけて、真っ白だった楽譜が育っていくのが愛おしいなぁと思う。

ただ眺めてみたり、言われたことを書き込んだり、色々な場に持ち歩いて端っこが擦れたり濡らしたり(?)、使い込んでくたくたになっていくのがた

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ちゃんと自分に積み重なっていくから

ちゃんと自分に積み重なっていくから

ある一日。

9時までぐっすり寝て、いい目覚め。

顔を洗って、昨日の夜浴室乾燥しておいた洗濯物を取り込む。その間、朝パック。

朝ごはんを食べる。食器を洗う。キッチンのシンクのネットを変えて、ついでに漂白。お風呂を軽く洗う。掃除機をかける。今シーズン一度も着なかった冬服をまとめて紙袋へ。あとで売ろう。

まだ10時。

近くのスーパーで、足りていなかった日用品を買う。メルカリで本を出品して、発送

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メンデルスゾーンみたいな季節がやってきた

メンデルスゾーンみたいな季節がやってきた

あたたかい。

メンデルスゾーンみたいな季節がやってきた。

うーん、「モーツァルトみたいな季節」もあり。今が似合う。それからフォーレも。

でもやっぱり、桜の色とか、ぽかぽかな天気とかを思い浮かべて1番しっくりくるのは、わたしはメンデルスゾーンだと思っている。

今年はお花見やピクニックの予定がないのだけれど、この週末に家の最寄り駅が同じな後輩の提案により川沿いを散歩したので、ちゃんと春を感じら

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当たり前ではないことを重々承知で

当たり前ではないことを重々承知で

わたしはおそらくずっとピアノを弾き続けるのだと思う。だって、現にもう20年以上弾き続けているわけだし、ピアノを弾いていない自分を想像するとか無理だし。何より純粋に、ピアノを弾くことが大好きだから。

今の所そう思っているけれど、ひとの気持ちは変わりゆくもの。いつ嫌いになるかなんて、分かりません。

(と小学生の頃から思い続けて、嫌いにならないまま社会人になってますけどね)

ピアノに盲目で、「ラブ

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ランナーズハイを迎えた

ランナーズハイを迎えた

挫折という言葉は使わない!と決めて

地道に地道に練習しているスクリャービンのファンタジー。

ついに、ついについに、弾くことがしんどくなくなってきた。楽しくなってきた。

🥺!!♡♡

中学の時、部活の顧問に教えてもらって、以来、結構意識している「ランナーズハイ」という言葉。

とうとうこの曲でも、それを迎えたようだ。

勉強でもなんでもそうだけれど、一定期間しぶとく続けた後、ある時「あれ楽し

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2023年度ピアノまとめ

ピアノを弾いたあとって、意識が自分の内面の奥底に行く感覚がある。

自分との会話が止まらなくなるというか。できれば誰とも話したくない時間が一定あるというか。

何を言っているの、スピリチュアルな話?と思うかもしれないけれど…

仕事なんかの100倍くらい一瞬に集中して、心も身体も超繊細になる感覚、なんか病みつきになるんだよなあ。

サウナの「整う」とかもこういう感じなのかしら。

*

振り返ると

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ノクターンが弾きたいかもしれない

ノクターンが弾きたいかもしれない

先日の演奏会で、ショパンのノクターンを聴いた。最も有名と思われるop9-2。

いいなあ。

9-2、名曲として知られているのに、正直魅力があまりわからなかったんだけど…。それにどちらかといえば9-1の方が好きだと思っていたのだけど…。

気持ちのこもった演奏を聴いたら、おお、とても素敵な曲だなあと思って、なんだかわたしもレパートリーにしたくなってしまいました。

というわけで、昨日の夜、早速譜読

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何もしないは最高の何かにつながるということで

何もしないは最高の何かにつながるということで

今日は、久しぶりにゆったりとした自分時間を過ごしたお休みだった。

家に1人というのも久しぶりのことだし、「誰かとの約束が特にない」ということも久しぶりだった。

いや、ピアノのレッスンがあって、レッスンへ行きピアノの先生にはお会いしたので、実際には今日も約束はあったけれど。

はあ。時の流れがゆったりとしていて、のんびりした1日だったなあ。

特になにもないけれど、そんな1日こそ、記録しておこう

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世界って広いわ

世界って広いわ

ある一日。

前回に引き続き、ラフマニノフの2台ピアノを弾いた。今回は、組曲より3曲目の、ロマンス。遊びでやっているため、合計2時間くらい譜読みしただけのわたしと、ほぼ初見で弾いてくださる先生の合わせ。

の割には、気持ちよく通すことができてとても楽しかった。はあ、こういうのが1番楽しいのだよ。

それにしても、ラフマニノフはどうしてこうも情緒を揺さぶってくるのかしら。あんなに揺さぶられるメロディ

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意図的に流す涙はすぐしおれ 自然な涙は花を咲かせる

意図的に流す涙はすぐしおれ 自然な涙は花を咲かせる

金曜日の夜、オペラシティへ行き、音楽を聴いた。

バッハのカノン、モーツァルトのアイネクライネナハトムジーク、リストの愛の夢、サン=サーンスの白鳥、ドビュッシーの月の光、リチャードグレイダーマンの渚のアデリーヌなど、クラシックの名曲をバロックから現代までなぞるようなプログラム。

泣いた。

ところで

わたしは、音質が良いのか悪いのか、加工されている音なのかそうではないのかさえもわからないような

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学ぶことはいつだって楽しい

学ぶことはいつだって楽しい

ある一日。

レッスン。

「スクリャービン、楽しくなってきた?」
「まだ楽しくないです!」

というわけで、先生にひとつひとつ教わりながら、なんとか譜読みを進めていく。

今わたしは、わざわざお金を払ってレッスンへ行き、曲作りではなく楽譜の読み方を教わっている。想定外だ。小学校の頃のわたしが今のわたしを見たら笑うだろうな。

でも

「ここは、こういう塊にして読んでいくと、楽に見えてくるよ」

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ひとりじゃないピアノ

ひとりじゃないピアノ

ある一日。

ラフマニノフの2台ピアノ「組曲第2番『ワルツ』」初合わせ。

といっても、レッスン終わりに遊び程度に、ということだから、これが最初で最後の合わせのようなもの。

はあ、心が揺さぶられるような感覚を味わって、とても楽しかった。

遊びだし、とまともに練習せず、譜読みから2週間くらいしか経っていなかったので「ゆっくりだったら通せます」と言ったのに、気が付いたらハイになっていたようで、ほと

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挫折という言葉を使うのはもう少し後にしましょうか

挫折という言葉を使うのはもう少し後にしましょうか

ある一日。

約1週間ぶりにピアノを弾いた。

スクリャービンのファンタジーに挑戦中。
幻想曲って、おそらく誰の曲も弾いたことがないな。

わたしがなぜかよく弾くのは、ラプソディーとカプリス。狂詩曲と奇想曲。

11月末から弾きはじめて、このノートを書いて、写真を撮った。



1カ月半後の現在、譜読みは6ページまで進んだ。

通常、わたしの譜読みの仕方は適当でひどいもの。譜読みを「譜読み」と意

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