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ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 -箒木蓬生-
偶然立ち寄った書店で目にしたこの本は、あるラジオ番組の一節を思い出させてくれました。
「人は事象を物語に当てはめ、わかった気になる」という話でした。この言葉が引き金となり、ネガティブ・ケイパビリティ――すなわち、簡単には理解できないことを受け入れる力――について学んでみようと思いました。
日々の生活の中で、私たちはしばしば複雑な事柄を単純化し、表面的な物語をその上に被せることで、全てを把握した
スマホ脳 -アンデシュ・ハンセン
私は何週間か前から、SNS断ちをしていました。
本を読み進めたいのに、ついついXやInstagramを開いてしまい、読書に対する集中力が落ちていたからです。
そんな折に目に入ったのが本書でした。
以前デジタルデトックスに関する書籍を読み、スマホの影響はある程度知っていたわけですが、人間のメカニズムの検知からも学んでみたかったわけです。
本書の中で私が最も興味を惹かれたのは、人間のとある特性でし
メンタル脳 -アンデシュ・ハンセン-
アンデシュ・ハンセンさん新作?という事で読んでみました。
結論から申し上げると、ストレス脳を10代向けに読みやすくしたものです。
ストレス脳は素晴らしいけど、ティーンエイジャーや本が苦手な方にオススメしたい!という場合に、ピッタリです。
私にとってはおさらいでしたが、自分自身について学び、知る事の重要性を改めて実感しました。
皆さんは夜中にクローゼットから物音がしたら、どうされますか?
何
水曜日は働かない -宇野常寛-
散歩がてら隣駅の路地裏にある、こぢんまりとした書店に入り、本屋っていいなぁと思いながら店内を彷徨いていると、気になるタイトルが目に飛び込んできました。
「水曜日は働かない」
私が願ってやまない生き方が示されたタイトルに心奪われ、購入しました。
いわゆるパケ買いというやつで、内容は一切知らぬまま買ったため、読んでみて初めて本書がエッセイというジャンルに括られるものだと知ったのです。
私は所謂自
小説 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(上) -後藤リウ-
先日映画の機動戦士ガンダムSEED FREEDOMを観てきたのですが、大満足でした。
そして小説版には、映画で出しきれなかった、細かな設定が楽しめるとのことだったので、読んでみました。
結論から言うと、裏話だけでなく、キャラクターの心理描写がしっかり描かれており、また映画を観に行きたくなりました。
本書の感想からは外れますが、SEEDの放送当時、中学生だった私は、人間ドラマガン無視でモビルスー
100分de名著 中江兆民 三酔人経綸問答 -平田オリザ-
タイムパフォーマンスなんて言葉が生まれるこの時代に、名著をわかりやすくまとめてくれているありがたいシリーズがあるということで、読んでみました。(著者のフィルターがかかっているということを頭の片隅に置く事も重要ですが)
さて、どのシリーズから読もうかと思いましたが、せっかくなので新めの号からと読み始めたのが三酔人経綸問答でした。
日清戦争よりも前の時代に、ここまで見通していたというのが驚きであっ
ストレス脳 -アンデシュ・ハンセン-
「ストレス」との向き合い方は、多くの人にとって課題になっているように思います。
かくいう私も、色々な本を読み漁っては、あれこれ試しています。
本書はストレスを、人間の脳の仕組みから紐解いたものです。
メンタルが弱いなんて表現がありますが、実は弱いなんて言葉は適切ではなくて、脳が人を生存させるための機能が正常に働いている証という話であったり、過剰な脳の反応は、徐々に緩和する手段があるなど、仕組み
DIE WITH ZERO -ビル・パーキンス
なかなか刺激的なタイトルですが、過激な考え方ではありません。
私もそうですが、老後に備えて貯蓄を続けるのは、多くの人が持つ価値観だと思います。
本書はその価値観に「待った」を唱えるものです。
「楽しみは老後にとっておき、今は働く。」それって本当にできるの?歳を取れば身体は思うように動かなくなり、やりたい事があってもできなくなっていく。子育てにおいても、仕事にかかりきりで、子どもの成長を日々近く
ユーモアは最強の武器である スタンフォード大学ビジネススクール人気講義 -ジェニファー・アーカー/ナオミ・バグドナス-
私はユーモアのセンスは持ち合わせていない。
他人から見れば、真面目で面白みのない人間だろう。
そんな私が本書を手に取ったのは、少しは面白い人間になりたいと思ったからだろう。
※もうこの時点でつまらない書き出しだが…
本書にはユーモアの効果と、取り入れ方が細かに記載されている。
それだけでなく、そこかしこにユーモアが散りばめられているので、クスッと笑わせてもくれる。
そして、全国の寒いギャグを