100分de名著 中江兆民 三酔人経綸問答 -平田オリザ-

タイムパフォーマンスなんて言葉が生まれるこの時代に、名著をわかりやすくまとめてくれているありがたいシリーズがあるということで、読んでみました。(著者のフィルターがかかっているということを頭の片隅に置く事も重要ですが)

さて、どのシリーズから読もうかと思いましたが、せっかくなので新めの号からと読み始めたのが三酔人経綸問答でした。

日清戦争よりも前の時代に、ここまで見通していたというのが驚きであったのですが、同時に話し言葉と書き言葉が完全には一致していなかったというのが、意外でした。

また、三者の対話形式で話が進行するのもまた、面白い点だと感じています。
今まさに必要とされている、エンパシーと自分の力で考えることが、こんなにも昔から示されていたとは驚きです。

その他、当時の時代背景や著者(中江兆民)の人物像に触れるなど、流れとして名著を感じられることができる点で、良いシリーズだと思います。

今後もできる限り毎月追いかけようと思います。(私の読書スピード的に、積んでしまいそうですか…。)


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