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#ホラー小説が好き

ホラー小説への愛や、好きな作品・作家を語ってください!

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夜市 (角川ホラー文庫) 恒川 光太郎 (著) / 暑い夜にホラーを

Kindle Unlimitedで、ササっと読めそうなホラー小説を見つけてクリックすると、有料版の時に購入済みだった。 『夜市』『風の古道』の2編が収められている。 感想  『夜市』   読み始めてすぐに「会話文や所作の表し方が大雑把」と感じ「だから読まなかったのかな?」と思いながら読み進むと夜市に入ってから、この物語の印象がコロッと変わる。 「作者はここから先が早く書きたくて、冒頭の現実世界を端折って書いたのでは?」と思うくらい夜市の表現が生き生きとしている。 物語は夜

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かげみぼう(第1話)

■あらすじ大学時代の後輩、砂川楓に招かれて栃木県日光市にやってきた水瀬。彼女は「白い街路」と呼ばれる土地に何やら恐怖感をもっているようだが、相談にのっていると、行く先行く先で水瀬は「広小路」という人物に間違われ、広小路を追うも捕まえられず、泊まった旅館で出会った一ノ瀬という男から、それは「かげみぼう」と呼ばれる怪異だと教えられる。 かげみぼうの謎は残る中、水瀬は「白い街路」の調査に乗り出す。その最中、夜間に砂川が白い街路に向かうことを不審に思い、後をつけると、二十五年前に姿を

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蟹壺(第3話)

■これまでの話 僕は和室の扉に手をかけ、開けるか、と悩んだ。開けるべきではない、という警報を、僕の好奇心は上回ってしまっていた。蟹の行方が、どうしても気になった。蟹はたまたま和室に入り込んだのではない。何らかの意図をもって和室に入って行った。とすれば、いずみの秘密はこの和室の中にある。  それを確かめたい。確かめずにはおれない。いずみも、僕に和室の中を見せるために、わざと外に出たのではないだろうか。いや、それは都合よく解釈しすぎか。ああ、見たい。この中を。見るためなら、この身

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犬好きがホラー小説を書こうと思った経緯

無職戌井です。 犬と生きて犬に生かされて、犬をかまう以外にやることは特に無い。そんな人です。 犬が寝ている間の時間を使ってなにかやろうと思いました。 なにがいいかな、金がかからなくて、一人で出来て、楽しいこと。 そういえば子どもの頃、暇があるとホラー漫画ばっかり読んでました。 漫画を作るのは絵を描くのが難しい。小説なら漢字と平仮名を書けるからいける! ということで小説を書きます。 ホラーが好きだからホラー小説です。 目標があると続けやすいしちょうど応募期間だし創作大

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読むのは、ファッションとミステリー

こんにちは、ぱんだごろごろです。 大好きnoterさんのすず太郎さんからすすめて頂いた、内藤了先生の『猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』シリーズ全11冊を、読み切りました。 1冊目の『ON』を読んだのが4月17日で、間に並行して色々な本を読みながら、11冊目の『BURN(下)』を読了したのが5月9日。 二日に一冊の割合いで読んでいました。 いやぁ、もう、面白かったですね。 ジャンルはサスペンスホラーのようですが、そんなに怖いわけではありません。 少々グロいのですが、だんだ

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幽世電車

 智臣は走っていた。  真夏のアスファルトの上を、息を切らし、頬を伝って流れる汗を拭いながら、線路沿いの道をただひたすら。  ぎらつく太陽の光が追い立てるように智臣の背を焼く。その熱が背中を中心に全身を走り、体温を、それどころか血の温度さえぐつぐつと煮立つように高めている気がした。  制服のスラックスとワイシャツは走るには窮屈だ。智臣は第二ボタンまでシャツのボタンを外し、息を吐いた。  高校の数学の授業を抜け出してきて二十分、走り通しだった。中学時代は陸上部だったとはいえ、高

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腐るな、発酵せよ。

 一寸先は闇。  混迷の世の中ではいつ何が起きるか分かりません。占い師がそれ言っていいんかい、と思われる方もいらっしゃるかと存じますが、良いんです。全知全能など空想世界で、未来予知は限定的なものですし、そもそも不確定なのが時空の本質のような気もしますから。  因果応報。  結果には原因があります。不可抗力にみえる事象にも、その成り立ちを紐解けば了解可能な因果の道が浮かび上がるかもしれません。原因究明が必ず問題を解決するとは限りませんが、因果を知ることは己の在り方を見直す

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白い街路(かげみぼう第2話)

■前回の話はこちら■本編 砂川とは彼女の郷里で落ち合うことになった。  日光駅前からバスに乗ること約二十分。いろは坂という長く、とぐろを巻いた蛇のような山道を眺めて、大谷川沿いにかすめて行ったところに、最寄りのバス停はあった。  バスに乗っている間から不安だったのだが、辿り着いてみるとその不安は一層強くなった。バスは街中を横断するように走っていたのだが、車窓から見える民家や商店がみな雨戸やシャッターで閉ざされており、日中のことなのに人っ子一人歩いていない。観光地からほんの少し

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小説執筆時、書きたい要素が多すぎる場合の削り方。

現在、創作大賞のホラー小説部門に参加しておりまして、連載中でございます。お手すきの際にでも見て頂けると泣いて喜びます。 現在第7話まで書いて、起承転結の「起」が何とか終わった感じです。まだまだ先は長いぜ…。 そしてこの話は「SFホラー(虫系)、BL要素有り」です。 SF・ホラー・BL。ジャンルが3つも含まれているわけですね。妄想の中では色々考えてる。あれもやりたい、これもやりたい。ただし、今回はあくまでも「ホラー小説部門」での参加ですし、いくら長編と言っても14万字まで

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掌編小説 | クラリネット

 見てるよねえ。やっぱり。ほら、見てる。目が合うもの。嫌だあ。あなたの目って。血走っていて。今すぐにでも目薬を差したくなっちゃうよお? わたし。  子どもの目。そう、子どもの目を思い出して。濁りのない薄く青みがかった白目。大きな黒目は艶々光って、嘘みたいに澄んでいる。どうせなら、そういう目にみつめられたいねえ。だけど、その悲しげな眼差しは捨てがたいなあ。なんとも言えない悲壮感がある。繊細な人なのかなあ?   ねえ。あなたって。一言も話さないよね。 ・  まただ。見てる。今

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私なりの、長編ホラー小説の書き方(実践編)。

元同人女、約10年のブランクを経ての「久々に長編小説を書けるようになりたい!」なリハビリのため、NOTEを始めたのが今年の2/8でした。 それから丸4か月。 いくつかリハビリ短編を書いたり、参考資料になり得る読書をしたり、過去のやり方を思い出してみたり、全く書いたことがないジャンルたちを新しくお勉強したり、時には関係ない他のことや植物や猫に逃避したり…。 そして6/10に創作大賞のホラー小説部門向けの長編連載を何とか開始できました。「シュレディンガーはたぶん猫」現在第4

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職場に復帰する直前に読んでいた本

こんにちは、ぱんだごろごろです。 お蔭様で、職場復帰しました。 仕事を再開しました 先週の月曜日に、職務復帰可能の診断書を整形外科医院で書いてもらい、水曜日に産業医面談を受けました。 その後、係長に挨拶をしに行き、4月の残りのシフトを決めました。 7週間(約2ヶ月)まるまる休んでいたので、業務内容をすっかり忘れていたらどうしよう。 おそるおそる職場に入りましたが、幸いなことに、仕事の手順は身体が覚えていました。 勝手に身体が動くので、それにつられて自分が一つひとつ仕

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掃除して洗濯物済ませても苦しくない。 調子いいなー。嬉しい。 朝シャワーしたら、昨日無理して本業をすませていたので今日は自由だから、とりあえず読書。 お日様はあんなに高く明るいけど、今の読書傾向はこんなだよ。KindleUnlimitedもホラーばっかだよ…

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note創作大賞2024に出すぞ

note創作大賞というものがありまして。 ここに応募しようかなと思います。 応募期間: 4月25日 (火) 〜 7月17日 (月) 23:59 部門というのがあります。 エッセイ部門 ミステリー小説部門 ホラー小説部門 恋愛小説部門 お仕事小説部門 ファンタジー小説部門 漫画原作部門 創作漫画部門 コミックエッセイ部門 レシピ部門 ビジネス部門 オールカテゴリ部門 この中で何をやるのか? ホラー小説部門にいきたいと思います。 怪奇現象とかそういう話ではないのですが、怖

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掌編小説 | 白い靴

 白い靴を履いて出かけると、どこまでも行けるって噂だよ。 だけどね、そんな怪しい説を本気で信じるやつなんていないんじゃないか?俺以外には。だはは。  いやね、白い靴なんて履くのは本当に久しぶり。たぶん、ファーストシューズ以来じゃないかな。 それだって、写真に一枚残っているだけだし、嫌がって大あばれしていたようだから、履いていたかも定かじゃないよ。 だから、きっと、これこそがマイファーストホワイトシューズ。合ってる?  でね、ファーストシューズとホワイトシューズと聞いて思い

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人は願いの中を生きている

 なぜこうも、いろいろなことを願ってしまうのだろう。  ああなりたい、こうなりたい、と、願望を抱いては、それをどうにかして叶えたいと思う。だが、自分の願いと向き合うことは、簡単なようでいて実は難しい。  願いを現実化させたいと思うことは、精神的や痛みや負担が伴う気がする。  例えば、お金が欲しいと願うことは、《自分にはお金が無い》と認めることになるし、痩せたいと願うことは、《自分が太っている》と認めることになる。そこにあるのは《今の自分は欠けている》という不足の概念だ。

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掌編小説 | 家族

 インターホンのカメラに映らないように顔を隠した。 「だれ?」と姉が訝しむ。 「わたし」とわたし。 「くだらないことやっていないで、上がってらっしゃい」  勝手に上がれないからインターホンを押したんじゃないか、とつぶやきながらエントランスのドアを通過した。  姉が住むのはマンションの三階フロアだ。廊下を歩きながら、ひとつひとつ、家の表札を読む。 「しばた…かなもり…にしだ…キム…さかもと……」  姉の苗字がなんだったかわからなくなってきた。姉は三回も離婚と再婚を繰り返している

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蟹壺(第2話)

■これまでの話■本編 大学の屋上で、遥か彼方に見える海を眺めながら煙草をふかした。  いまだに紙煙草なんか吸ってるのかよ、と同窓生には馬鹿にされたが、僕はこれでないと吸った気がしない。昔付き合っていた年上の彼女から教えられたハイライト。食後にはこれを吸わなければ気が済まない。  唇を絞って、煙を強く吐き出すが、それは勢いよく前方に吹き出されるものの、あっという間に屋上に吹きすさぶ風に飲み込まれて、右方向になびいて散り散りになり、溶けて消える。  今日はいやに風が強いな、と僕は

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再録:重ね夢

■まえがき今回は1月に公開した「重ね夢」の再録になります。 こちらの作品は私も気に入っている作品で、書き慣れない時代物の割にはよく書けたかなあと思っています。 フォロワーさんの中でもこちらを好きな作品に挙げてくださる方がいたりして、最初の頃の作品だけに嬉しかったりします。 初期の頃だけに、きっとまだ読んだことがない方もいらっしゃるだろうなと思いまして、今回再録でアップさせていただきました。 繰り返される悪夢の中に堕とされた経験はおありですか? もしおありの方がいらっしゃれ

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【Kindle発売】私にもできるバリアフリーってあるんだ。

バリアフリーって、行政やお店を作る責任者にしかできないって思ってた。 ユニバーサルデザインってのもあるけど、デザイン能力がない自分はその段階にも立ってないし。 バリアフリーって小さい頃から教科書で習ってきたし、 白杖を持つ人がいたら少し気にかけて声を掛けるぐらいは……。 電車の中でヘルプマークの人がいたら積極的に席は譲るし……。 でも、やっぱり変えれる力があるとは思っていなかった。 そんなある日、何を思ったか、こんなことを呟いた。 「過去作を電子書籍で配信するのって

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