戌井

暫定無職、ホラー小説を書こうとしている人、犬と生きてる

戌井

暫定無職、ホラー小説を書こうとしている人、犬と生きてる

マガジン

  • 犬がいるところ

    犬がいる小説・エッセイ等を集めています。 犬は偉大だ。

  • 再読用 怖かった話

    戌井が後でまた読みたいと思うほど怖かった話です。

  • 現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~

    「創作大賞2024 ホラー小説部門 参加作品」 《10話完結》 怪異と犬の活躍が有ります。犬は死にません。

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犬好きがホラー小説を書こうと思った経緯

無職戌井です。 犬と生きて犬に生かされて、犬をかまう以外にやることは特に無い。そんな人です。 犬が寝ている間の時間を使ってなにかやろうと思いました。 なにがいいかな、金がかからなくて、一人で出来て、楽しいこと。 そういえば子どもの頃、暇があるとホラー漫画ばっかり読んでました。 漫画を作るのは絵を描くのが難しい。小説なら漢字と平仮名を書けるからいける! ということで小説を書きます。 ホラーが好きだからホラー小説です。 目標があると続けやすいしちょうど応募期間だし創作大

    • プロットはするっと書けたのに地の文とセリフが書けなくなった。どう頑張っても字数を減らせないし何かが根本的に間違ってる気がしてきた。困った。

      • 2作目のプロットを書く 3

        箇条書きに『いつ・どこで・誰が・何をしているか』の情報を足してブロックの文字数を満たす戌井です。 2回目ともなればあっさり出来るものです。やはりフォーマットがあると迷わなくていいから快適です。 今回は犬達が大活躍な予定なので書くのが楽しみです。 始まりのブロック・新生活(ホラーの様式を逸脱する)安心を逆手に取る構成 石原が一作目直後に萩沢の家に駆け込み、助けを求めるが自力で対処するしかないと言われ、一週間かけて親を説得し弟子入り。やっと萩沢の家で萩沢と共同生活を始めやっ

        • 2作目のプロットを書く 2

          2作目のプロットに組み込む要素を得るために各出版社がいま出逢いたい作品像をまとめる戌井です。 前回はトークイベントを視聴して要素になりそうな物を集めました。 今回は、「(ホラー小説部門の各出版社)がいま出逢いたい作品像 #創作大賞2024」(note内をホラー小説で検索すると出てくるアレです)というnote編集部の記事を片っ端から読み、内容をざっくりまとめて人気のありそうな要素を探します。 以下はざっくりまとめた画像。 戌井の解釈でまとめたので実際どうなのかは記事を読ん

        • 固定された記事

        犬好きがホラー小説を書こうと思った経緯

        • プロットはするっと書けたのに地の文とセリフが書けなくなった。どう頑張っても字数を減らせないし何かが根本的に間違ってる気がしてきた。困った。

        • 2作目のプロットを書く 3

        • 2作目のプロットを書く 2

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        • 犬がいるところ
          75本
        • 再読用 怖かった話
          1本
        • 現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~
          10本

        記事

          2作目のプロットを書く 1

          見出し画像をどうするか悩みながら2作目のプロット作成に取り掛かる戌井です。 まずはこのタスクを終わらせたい。 見出し画像に使える画像素材サイトを探す(魅力的な女性達の誘惑に抗えない気がするので次回の記事からはnoteの画像を探す機能を使わない:6/18) 利用料金無料で手持ちのブックマーク内を探すと候補は3サイト。 イラストサイト2つと写真メインのサイト1つ。できればイラストが良いのですが、ワンポイント系のサイトさんなので見出し画像としては寂しいかも。 自分で描くという

          2作目のプロットを書く 1

          執筆後の振り返り+これからやる事

          今後の方針を決める戌井です。 まずは、書いている最中にやっていた事、書いた結果と思った事、継続してやる事、これからやる事を書き出します。 次に、やりたい事をやるために必要な事を調べて学びます。 やっていた事 アプリで毎日の執筆目標時間を設定し、自分の生活時間の使い方をチェックしてモチベの維持と執筆ペースの維持を図った 現在は心身共に弱っている状態なので、無理をしないと自分に言い聞かせ0時前就寝をなるべく守った アプリのタイマー機能でポモドーロを導入 水分が不足する

          執筆後の振り返り+これからやる事

          投稿前の推敲+投稿+謝辞

          ホラー小説を書いて創作大賞ホラー小説部門に参加した戌井です。 再度推敲をして、見出し画像を作成して、タグもつけて、投稿完了しました! これでやっと戌井のホラー小説が完成です。 やろうと決めてnoteの記事を書き始めてから二週間で目標を達成できました。 まずは参考にさせて頂いた各サイト様に感謝です。 特にこちらの3サイトには大変お世話になりました。 実はこれまでも何度かホラー小説を書いてみたいと思いながらも、出だしをちょろっと書いては日常の忙しさに取り紛れてやる気が

          投稿前の推敲+投稿+謝辞

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(10話目/全10話)

          狭間  石原は一ヶ月ほど入院した。退院後は仕事を辞めて実家へ戻った。  できれば地元から離れたかったが、右腕の義手が出来るまでは家にいなさいと母親が譲らず、勝手にアパートも解約されてしまった。  石原は、周りからは精神を病んで自傷をしたと思われていた。  ありのままを説明したら精神病院にでも放り込まれそうな気がして怖かった石原は、仕事のストレスでちょっとおかしくなったみたいだ、と話を合わせた。  怪我の痛みで正気に返ったからもう大丈夫だとも言ったが、入院中は何度もカ

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(10話目/全10話)

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(9話目/全10話)

          異変 3 「放せよ、なんだよ、邪魔するなよぉ」 「死にたいのか?」  疲れ果ててうんざりしたような声に聞き覚えがあった。萩沢の声だ。  振り返ると、白いタオルを頭に巻いて、くたびれてボロボロの作務衣を着た男が、無精髭の生えた不機嫌そうな顔で石原を睨んでいた。 「なんで?」  石原はなんでここに萩沢がいるのかと思い、ここはどこなんだと思った。  萩沢は石原の首を掴んだまま人々の輪を指さした。 「あいつらがどこに座っているか見えるか?」  そう言われて良く見ると

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(9話目/全10話)

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(8話目/全10話)

          異変 2 「ひいいいっ! 嫌だ! なんで! なんでだよ!」  床に手の甲を叩きつけ、押しつけて擦った。自分の手が痛いだけで、指が取れた感触は無かった。  がくがく震えながら手の甲を見ると、手首まで出てきた子供の手が石原の手にしがみついていた。   「わああああ!」  腕を振り回しながらキッチンへ駆けた。  左手で握った果物ナイフの切っ先を子供の手に向けた時、親指側の手首にぽつりとある茶褐色の薄いほくろに気付いた。  六山も同じ場所にほくろがある。石原は勇郎の手だと

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(8話目/全10話)

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(7話目/全10話)

          異変 1  アパートに戻った石原は、部屋に一人でいる事が落ち着かずに街へ出た。  歩きながら何度もスマホを見ていた。今日中には勇郎が亡くなったと実家から連絡が入ると思った。  地元に葬祭場は無いから隣町で葬儀をするだろう。地元に戻らなければ大丈夫だ。  葬儀はいつになるのだろうと考えながらも実感は無かった。萩沢から死んだと聞かされただけで遺体を見ていないせいだろう。  ゲームセンターや古着屋、家電量販店を眺めて回っているうちに日が暮れてきた。  アパートの近くの定

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(7話目/全10話)

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(6話目/全10話)

          山の怪 6  石原は気がつくと実家に駆け込んでいた。  イワナいっぱい釣れた? と、呑気に聞いてくる母親にダメだったと答えて風呂場へ直行した。  着ていた服はすべて脱いで水を溜めた洗濯用のバケツに入れた。  スマホは投げ入れる寸前で迷った。もし誰にも助けを求められない状況でまたあんな事があったらと思うと、使えなくなるのは嫌だった。  しかし、このまま持っているのも怖い。とりあえず、ビニール袋で密閉し水に沈めた服の下に押し込んだ。  明日、市街地に戻ってすぐに機種変

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(6話目/全10話)

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(5話目/全10話)

          山の怪 5 「どうした?」  振り返った六山は不思議そうな顔だ。気がついていない? そんなバカな、どう見てもおかしいだろ。石原はそう思った。 「ちょっ、あの、それっ!」 「どうしたのー?」  朗らかで愛らしい声が頭上から降ってくる。瑛茉の影が石原を覆う。本能が全力で逃げろと警報を出した。 「勇郎っ!」  反射的に勇郎の腕を掴んで走り出そうとしたが、ほんの数歩引っ張った所で勇郎が足を踏ん張り、逆に石原のシャツを掴んで引き止めた。 「なんだよ、どうした? ごめんな

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(5話目/全10話)

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(4話目/全10話)

          山の怪 4  荷物を六山の家に置き、イワナが入ったクーラーボックスだけを担いで再び二人で隣の山へ向かった。  麓までは車で行ったが、舗装道路が切れたところで六山は車を停めて降りた。もっと上まで車は入れるが、車で行くのは怖いから嫌だと六山が言い張り、仕方なく石原も車を降りた。  未舗装とはいえ整備された道だ。六山家の山で獣道を歩くよりは楽な道程だったが、怪しい男がいる所へ心霊現象の詳細を聞きに行くのかと思うと足取りは重い。 「なあ、車が叩かれたのってどこ?」 「もうち

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(4話目/全10話)

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(3話目/全10話)

          山の怪 3 「ギルメンになって三年ぐらいの付き合いで、元々、霊感が強いって話は聞いてたんだ。まあ、霊感って言っても何か見えるとかじゃなくて、そういう場所に行くと嫌な感じがするってレベルだったらしいんだけど。半年ぐらい前に、友達に誘われて霊が出るっていう廃墟に行った時に何かあって霊感が強くなって、日常生活がしにくくなったらしいんだよ」 「何かってなんだよ?」 「聞かない方がいいって言われたから、詳しく聞いてない」  思わせぶりに濁すとは、ますます胡散臭い。石原はそう思っ

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(3話目/全10話)

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(2話目/全10話)

          山の怪 2  石原は六山と画面を見比べる。 「実際会ったんだろ?」 「会ったよ」 「顔は? 誰に似てる?」  六山は、考え込むような顔でほぐしたイワナの身をもぐもぐと三口ほど食べた。  強いて言えばと前置きして答えたのは、ストレートの長い黒髪と白い肌が特徴的なアイドルの名前だった。本当に似ているのなら、かなりの清楚系美人だ。 「へー、家近い?」  六山が沢の方を指さした。 「山ジイの所に居候してるんだよ」 「え?」  石原は沢の向こう側、鬱蒼と木々の茂る

          【現代ホラー異聞録 山神の血印 ~おはなしの集う山~】(2話目/全10話)