2作目のプロットを書く 2
2作目のプロットに組み込む要素を得るために各出版社がいま出逢いたい作品像をまとめる戌井です。
前回はトークイベントを視聴して要素になりそうな物を集めました。
今回は、「(ホラー小説部門の各出版社)がいま出逢いたい作品像 #創作大賞2024」(note内をホラー小説で検索すると出てくるアレです)というnote編集部の記事を片っ端から読み、内容をざっくりまとめて人気のありそうな要素を探します。
以下はざっくりまとめた画像。
戌井の解釈でまとめたので実際どうなのかは記事を読んで下さい。
角川ホラー文庫
光文社文芸編集部
主婦と生活社
新潮文庫nex
テレビ東京
別冊文藝春秋
ポプラ社文芸編集部
メディアワークス文庫編集部
期待する作品の回答に共通する要素
オリジナリティと斬新な切り口
テレビ東京:「切り口の新しい作品」
ポプラ社文芸編集部:「これまでに見たことのないタイプの作品」
新潮文庫nex:「ジャンルの王道を突きつつ意外なひねり」
光文社文芸編集部:「オリジナルの物語」
別冊文藝春秋:「尖ったアイデアで冒頭から一気に引き込まれる強さ」
エンターテインメント性
主婦と生活社:「フィクション+ドキュメンタリーの『モキュメンタリー』仕立て、多くの謎+エンタメ性なホラー」
角川ホラー文庫:「恐さがあればジャンル問わず、おもしろくて怖い」
メディアワークス文庫編集部:「夢中になって読めるエンターテイメント」
作品を書くときのポイントに共通する要素
読者の没入感・読者を意識した作品作り
光文社文芸編集部:「必要な情報を適切な順番で提示・違和感やリアリティの薄いシーンを排除」
角川ホラー文庫:「『来るぞ来るぞ』という予感で怖がらせる」
新潮文庫nex:「読者目線を忘れずに執筆する」
主婦と生活社:「読者に書き手の経験や知識が見えないと思わせない」
徹底した調査・考察・描写のリアリティ
主婦と生活社:「徹底的な調査や取材、体験を基にした表現」
新潮文庫nex:「キャラの背景をしっかり作り込む」
独自の視点と創造力
テレビ東京:「常識にとらわれないこと」「新しい価値観を提示」
別冊文藝春秋:「大胆なアイデアととことん考え抜く力」
情熱と楽しさ
ポプラ社文芸編集部:「自分が本当に書きたいものを書く」
新潮文庫nex:「これを書きたい!という熱い思いは大切」
物語のメッセージ性
メディアワークス文庫編集部:「読者にどんな夢を与えるかビジョンが明確」
難易度が高い!!
まあ商業展開に耐える作品を求めるコンテストですから、高いのは当然ですね。今更ながら投稿した作品が恥ずかしくなってきましたが、たいして読まれてないのは幸いかもしれません。でも読んで欲しいので!これらの高い壁を肥やしにする気概で2作目に役立てさせて頂きます。
前回集めた要素と組み合わせて方向性を突き詰めていきます。
2作目のプロットに組み込む要素
オリジナリティと斬新な切り口:不条理な展開
独自の視点と創造力:怪異をメイン・怪異の概念・現象
高いエンターテインメント性:語る順番で怖さが変わる、構成を考えて書く、ホラーの様式を逸脱することでの怖さ、全部書いてから後付けで伏線を入れる、書き終わってから全体的に調整すると見栄えによる怖さが増すかも
読者の没入感・読者を意識した作品作り:シリーズキャラクターは読者が安心する・愛着を持つ反面、主人公が危機に陥らないと思われるデメリットもあるが、安心を逆手に取る構成も可、委ねる描写と具体的な描写のメリハリによって読者の想像を誘導あるいは増幅してもらう余白があるとより怖いかも、何が起きたのかを伝えるのではなく、伝えたことを読者がどう感じどう受け止めるか、読後感
徹底した調査・考察・描写のリアリティ:キャラ同士の関係性・キャラの性格・考え方
物語のメッセージ性:どこがどう面白いからこの作品は楽しいものだと自分で言語化できる、信条があると良い
情熱と楽しさ
これらを材料にします。
2作目のプロットの材料
●潜在的な恐怖
オリジナリティと斬新な切り口:不条理な展開
●ジャンル
エンターテインメント性:ホラーの様式を逸脱することでの怖さ
●読み手の日常と結びつく恐怖
日常:新生活
恐怖:安心を逆手に取る構成
●恐怖のキー
怪異の概念・現象
●逃げられない状況
キャラ同士の関係性・キャラの性格・考え方
●展開
新生活で心機一転がんばるぞとはりきったもののとんだ落とし穴にはまって絶望
展開に材料を絡めて箇条書き
・新生活(ホラーの様式を逸脱する)安心を逆手に取る構成
・心機一転がんばるぞとはりきったら不条理な展開
・とんだ落とし穴=怪異の概念・現象
・絶望=キャラ同士の関係性・キャラの性格・考え方
ブロックに分割
始まりのブロック
・新生活(ホラーの様式を逸脱する)安心を逆手に取る構成
事件のブロック
・心機一転がんばるぞとはりきったら不条理な展開
被害状況のブロック
・怪異の現象
対処のブロック
・とんだ落とし穴=怪異の概念
終わりのブロック
・絶望=キャラ同士の関係性・キャラの性格・考え方
ひとまずここまで。
次回は、箇条書きに『いつ・どこで・誰が・何をしているか』の情報を足し、プロットの文字数を満たしていきます。
見出し画像:UnsplashのJamie Streetが撮影した写真
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