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小説執筆時、書きたい要素が多すぎる場合の削り方。

現在、創作大賞のホラー小説部門に参加しておりまして、連載中でございます。お手すきの際にでも見て頂けると泣いて喜びます。

現在第7話まで書いて、起承転結の「起」が何とか終わった感じです。まだまだ先は長いぜ…。

そしてこの話は「SFホラー(虫系)、BL要素有り」です。

SF・ホラー・BL。ジャンルが3つも含まれているわけですね。妄想の中では色々考えてる。あれもやりたい、これもやりたい。ただし、今回はあくまでも「ホラー小説部門」での参加ですし、いくら長編と言っても14万字までという文字数の上限があるわけです。削らないと収まらない!

となると、削られるのは主にSFとBLの部分となりますね。

今回は私がこれから、あれもこれもやりたい!な気持ちをいかにコントロールしながら、削るべき要素を削って「ホラー小説(虫系と異形ネタ)」の本分を果たした本文にこの作品を仕上げる予定か。そういうお話です。

つまり、今まさに、これはヤバいと思いながら、慌ててプロットを修正している最中ってことですよ…?バーカバーカ!!!!(想定通りのひどいありさま)


14万字でできることは基本限られる。


小説部門は最大14万字までの小説を募集しているわけですが、14万字の小説と聞いて「少ない」と考えるか「多い」と考えるかは、人によると思います。

「14万字もあるなら、色々できそう~!」と思う人もいれば、「14万字じゃやりたいこと全部やるには足りない…」と思う人もいると思います。

それで私の場合、「14万字じゃ足らないな」、と今のところ考えているわけです。となると、優先順位を考えることになります。

まず、今回の場合はホラー小説部門なのでホラーは必須に決まっています。「虫と異形のホラー的な表現」、何をどれだけ削るとしても、これだけは最優先に表現しなければなりません。

根幹のところを間違えてはいけない。ジャンルで書くということはそういうことだと思います。


ホラーの要素での削り。


ただ、ホラーでも虫怖い+異形怖い+人間怖い。これ3つともやろうとしてたんですよね、当初は。

それぞれ、1つの要素だけでも普通に14万字いける方向性ですよね。何で平気な顔して3つも盛ろうと思ったんだよ…。特盛じゃねぇか。

全部をちゃんとやろうとすると、14万字では確実に無理なんですよね…。30万字まで、ならば削らなかったと思います(その量が締切に間に合うかどうかは置いておいて)。

なので、今回は容赦なく、優先順位を虫>異形>人間と決めます。虫メインに恐怖の対象を絞ることで文字数の問題を解決するわけです。盛り過ぎ注意。


BL・男女共にエロス要素での削り。


で、その人間怖い的なホラーは、男男・男女の関係絡み要素、キャラ同士の肉体的な関係性や執着をネチネチ書くことでそれをやるつもりで、当初は考えていました。

エロス的な絡みもだいぶ考えてましたが、そもそも18禁シーンはガッツリと文字数を食うものなんですな。なので、エロス部分はBLも男女も具体的な描写は抜きます。「あっ、こいつらヤったんだな…?」と分かればもうそれでええんや。プレイ内容詳細は本編でなくて番外編とかでやれ。ネタ帳にでもメモっとけ。正直、久々に書きたい気持ちはわりと強いですが。


SF要素での削り。


そして、SF部分。これは宇宙生物とか素粒子とか設定だけはかなり色々と考えてはいるのですが、思ったよりもだいぶ削ることになりますね。ホラー>SFのバランスに整えたいわけです。

これも30万字なら、削らなかったですね。「宇宙生物が最終的に宇宙に帰るのを手伝う」ということと「素粒子を食う宇宙産の虫が襲ってくる」ということ、「虫を倒したり捕らえる技術を持つ、肉体のかわりに素粒子体を持つ知能的な存在が、人間に力を与える(異形化を伴う)」、この要素だけ担保して他を削ります。これらだけはラストの描写と主人公たちの虫との戦い描写で確実に必要なことなので、削れません。「その他」のSF要素を削ります。

人間と交流するうちに情が芽生えて、素粒子体でいるのが物足りなくて、自分も受肉しようと苦心する宇宙生物…みたいな、楽しいこと考えてたけど、今は削ります。番外編でやれ。


番外編は大体全てを救ってくれる。


他に考えていたのは、主人公の親(主人公の幼少時のトラウマを悟って心配していた)との会話シーンとか、ヤンキーの荒れまくった天涯孤独状態による、貞操感覚の崩壊展開についてとか。

…うん、そういうのも、全部何もかも今度番外編でやるといいよ。

こういう時、私は削ると決めたことを「当作品の番外編リスト」もしくは「他の機会・作品でやることリスト」にすかさず突っ込むことにしています。

考えたことを、完全なる「なかったこと」にはしなくてもいいんですよ。「今ここでやることじゃない」ってだけなんですね。やりたいことなら、強い気持ちがあるのなら、やればいいんですよ。今でなく後で、好きなところで、好きな量で、好きな中身を。

そして、いつか14万字→30万字ものにまとめ直す時が来るのならば、容赦なくそれらを新たな章として突っ込めばいいのです。

今は締切に合わせて、該当ジャンルの小説を、14万字までで書く、ってターンなんですよ。だからそうでないものは容赦なく抜いておく。それだけなのです。


削り後に「残ったもの」をいかに充実させるか。


さて、これで色々と削られて、最低限の要素が本文として残りました。今後はこの「残ったもの」こそを充実させなけれはなりません。

・虫とのバトル展開の詳細
・虫自体の恐ろしさの詳細

主にこの辺りの描写をですね、かなり増量しないとな、と思っています。だってそれこそがこの作品のホラーとしてのメインじゃないですか。

つまり、文字数膨らみすぎたからと枝葉を取り除いてみたら、メインとするべき重要な部分が実際は妙に薄かった、ってことなんですよ…。由々しき事態ですよ。

というわけで、今はかなりの軌道修正を強いられています。やっぱり初めてのホラー小説展開、サクサクとは進まなかった。笑。

10年近いブランクで文字数感覚がまだ戻っていないのと、初めてのホラー作業で手探り状態なことでやらかしましたね。

うう、もっとお勉強せねば。頑張ろう…。



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