#エッセイ
新茶で味わう春〜「茶の湯の美学」展から銀座の隠れ家「茶の葉」へ
三井記念美術館「茶の湯の美学」展へ。
利休、織部、遠州にゆかりの品々が展示されています。
シンプルな道具だからこそ、美意識の違いが際立ってわかりやすいです。
利休好みのごつごつした樂茶碗でいただくお茶は滋味深そうだなあ…とか、
遠州さんが愛した唐物天目はゴージャスで、抹茶の香りが引き立ちそう…などと想像するのも楽しいです。
銀座に移動して、約束まで少し時間があったので、ふらりと松屋へ。
新茶の
たとえば1杯の、お茶を差し出すように。
息継ぎみたいだな、と思うことがある。
週末の、お茶の稽古。
ふだん、仕事に没頭し家族と向き合い、合間に大急ぎで最低限の家事をしていると、あっという間に1週間が過ぎていく。
特に、コロナ禍で家にいる時間が長くなってから、水族館のマグロみたいにぐるぐると、同じところを回り続けているような気がすることもある。
そんなときお茶の稽古に行くと、明るい水面に顔を出して、深く息を吸い込んだときみたいに、
茶道でマインドフルネス
お茶の稽古。
今朝はベテランの先輩と、3人だけだった。
静かな茶室に、お釜の湯が沸く音(松風)と、衣擦れの音が響き、流れるようにお点前が進んでいく。
私も流れを滞らせないよう、集中して、雑念が入らないように手を動かす。
茶筅を振りながらふと、茶道はマインドフルネス、「今、ここ」に意識を集中することに似ているなと思った。
1杯のお茶を美味しく点てる。
そのことだけに意識を向けていると、ふ